Excelで元帳を作成する方法|初心者向け5ステップ完全ガイド
Excelで元帳を作成したいとお考えですか?本記事では、Excelを使って元帳を作成するための5つの簡単なステップを、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説していきます。
理解を深めながら実際に練習したい方は、サンプルのExcelワークブックをダウンロードしてご活用ください。
元帳(Ledger)とは?
元帳は、あらゆる組織にとって不可欠な帳簿です。取引が発生するたびに、借方・貸方の明細とその時点での残高を記録し、会社の財務状況を常に把握できるようにします。
元帳には主に3種類あります。
売掛金元帳(Sales Ledger)
顧客への商品やサービスの販売記録を管理する元帳です。この元帳から、売上利益や損益計算書の作成に必要な情報を得ることができます。
買掛金元帳(Purchase Ledger)
他社から商品・サービスを購入した際の取引を記録する元帳です。自社が他の企業にいくら支払ったのかを一目で確認できます。
総勘定元帳(General Ledger)
総勘定元帳は通常、さらに2種類に分けられます。
名目元帳(Nominal Ledger):収益、費用、保険料、減価償却などの情報を管理します。
内部元帳(Private Ledger):給与、賃金、資本金などの機密情報を記録します。一般に、全員が閲覧できるものではありません。
Excelで元帳を作成する手順
ここでは、3か月分の元帳とそのサマリー(集計表)を作成する手順を、ステップごとに詳しく説明します。
ステップ1:元帳のレイアウトを作成する
まず、会社名や住所など必要な情報を入力できるスペースを用意し、各月の元帳に対応したレイアウトを整えます。
- まず、セル範囲B4:B5、B7:B8、E7:E8に「会社名」「住所」「期間」などの項目名を入力し、それぞれの値を入力するセルとして書式を整えます。

- 次に、セル範囲B11:G19に、「日付」「請求書番号」「摘要」「借方」「貸方」「残高」といった見出しを持つ表形式を作成します。
- その後、ホームタブのフォントグループにあるすべての罫線を選択して、セルに罫線を引きます。

- 続いて、セル範囲B11:G18を選択します。
- 挿入タブを開きます。
- テーブルグループからテーブルを選択します。

- テーブルの作成ダイアログボックスが表示されます。
- 先頭行をテーブルの見出しとして使用するにチェックを入れるのを忘れないようにしましょう。
- OKボタンをクリックします。

- これでデータ範囲がテーブルに変換されました。
- 次に、テーブルデザインタブに移動します。
- テーブルスタイルのオプショングループを開きます。
- フィルターボタンのチェックを外します。

- これで、フィルター機能なしのすっきりとしたテーブルが完成します。

ポイント:同じ操作はショートカットキーCtrl + Shift + Lでも実行できます。
- 続いて、セル範囲B11:G11(見出し行)を選択します。
- ホームタブに移動します。
- フォントグループの塗りつぶしの色のドロップダウンを開きます。
- お好みの色を選択してください(ここでは青、アクセント1、白、背景色80%を使用しています)。

- 同様に、セル範囲B12:G18にも別の色を適用します(ここではオレンジ、アクセント1、白、背景色80%を選択しています)。

- これで、セル範囲B11:G19は下の画像のような見た目になります。

- 次に、セルD8、G8、およびセル範囲E12:G19を選択します。
- キーボードのCtrlキーを押しながら1キーを押します。

- セルの書式設定ダイアログボックスが開きます。
- 表示形式タブに移動します。
- 分類から会計を選択します。
- 小数点以下の桁数に0を入力し、記号のドロップダウンリストからドル記号($)を選択します。
- 最後にOKをクリックします。

ステップ2:月次元帳シートを作成する
このステップでは、財務活動の記録を管理するための月次元帳のデータセットを作成します。
- まず、セルG3を選択し、以下の数式を入力します。
=MID(CELL("filename",A1),FIND("]",CELL("filename",A1))+1,255)&" "&2022
数式の解説
この数式は、選択したセルにシート名を返します。
- CELL("filename", A1):CELL関数がワークシートの完全なファイル名を取得します。
- FIND("]", CELL("filename", A1)) + 1:FIND関数が「]」の位置を返します。シート名の最初の文字の位置が必要なため、1を加算しています。
- 255:Excelにおけるシート名の最大文字数です。
- MID(CELL("filename",A1),FIND("]",CELL("filename",A1))+1,255):MID関数が、指定した開始位置から終了位置までの文字列を抽出します。
- 次に、Enterキーを押します。

すると、このセルにシート名と2022が表示されます。

注意:この数式を入力する際は、必ず同一シート内のセル参照を含めてください。そうしないと数式が正しく機能しません。例として、ここではセルA1の参照を使用しています。
- 次に、シート名をJan(1月)に変更します。ここでは2022年1月の元帳を作成するためです。シート名を変更すると、セルG3に月名が自動的に反映されることが確認できます。

- 続いて、セルD7に以下の数式を入力します。
=DATEVALUE("1"&G3)
DATEVALUE関数は、テキスト形式の日付を、Excelの日付・時刻コードを表す数値に変換します。

- また、月末の日付も必要です。
- そこで、セルG7に以下の数式を貼り付けます。
=EOMONTH(D7,0)
EOMONTH関数は、開始日から指定した月数前または後の月末日を、日付コード(シリアル値)として返します。

これで、月次元帳として使用できるワークシートの準備が整いました。
ステップ3:サンプルデータを入力する
3つ目のステップでは、元帳にサンプルデータを入力していきます。以下の手順に従って進めましょう。
- まず、セルD4とD5に会社名と住所を入力します。
- 次に、期首日の残高をセルD8に入力します。

- 続いて、セル範囲B12:F18に、日付、請求書番号、摘要、借方、貸方の各データを入力します。

- 次に、セルG12を選択し、以下の数式を入力します。
=D8-E12+F12
ここで、D8、E12、F12はそれぞれ期首残高、借方、貸方を表しています。

- 次に、セルG13に以下の数式を入力します。
=G12-E13+F13
ここで、G12、E13、F13は、それぞれ前の行の残高、借方、貸方を表しています。

- 次に、フィルハンドルを下方向にドラッグして、セルG18まで数式をコピーします。

- これで、残高列は下の画像のように計算されます。

- 続いて、セルE19を選択し、以下の数式を入力します。
=SUM(E12:E18)
この数式は、セル範囲E12:E18の借方合計を計算します。

- 同様に、セルF19に以下の数式を入力します。
=SUM(F12:F18)
この数式は、セル範囲F12:F18の貸方合計を計算します。

- 次に、セルG19に以下の数式を入力します。
=D8-E19+F19
ここで、D8、E19、F19は、それぞれ期首残高、借方合計、貸方合計を表しています。

セルG18とセルG19の金額が一致していることに注目してください。これは計算が正しいことを確認するためのクロスチェック(照合)の一種です。
- 続いて、セルG8に以下の数式を入力します。
=G19

- 以上で、1月の元帳は下の画像のように完成しました。

ステップ4:他の月のシートを追加する
このステップでは、他の月の元帳も作成していきましょう。
- まず、シート名Janを右クリックします。
- コンテキストメニューから移動またはコピーを選択します。

- 移動またはコピーダイアログボックスが開きます。
- 挿入先のブック名の前に表示されるシートボックスで(最後へ移動)を選択します。
- コピーを作成するに必ずチェックを入れます。
- 最後にOKをクリックします。

- これで、新しいシートJan (2)が作成されました。

- 次に、シート名をFeb(2月)に変更します。
- すると、月名、開始日、終了日が自動的に更新されます。

- 続いて、セルD8に以下の数式を入力します。
=Jan!G19
ここでは、期首残高を1月の期末残高と一致させています。

- 次に、セル範囲B12:F18に入力されている1月分のデータを削除します。

- そして、2月分のデータを入力します。

ここでは16行目まで入力していますが、それ以降に行を追加することも簡単です。というのも、先ほどデータ範囲をテーブル化しているからです。
- まず、セルG16を選択します。
- 次に、Tabキーを押します。

- すると、書式が適用された新しい行が即座に追加されます。

- 後は、新しく作成された行にデータを入力するだけです。

18行目の合計とセルG17の残高が自動的に計算されることに注目してください。
- 同様に、前述の手順に従って3月の元帳も作成します。

ステップ5:サマリー(集計表)を作成する
最後のステップでは、各月の元帳シートをまとめたサマリーを作成します。
- まず、下の画像のようなレイアウトを作成します。

- 次に、月名を入力します。ここでは最初の3か月分の元帳を作成したので、セル範囲B11:B13に各月を入力します。

- 続いて、セルD11に以下の数式を貼り付けます。
=Jan!G19
これは、シートJanのセルG19からデータを参照しています。このセルには1月の借方合計が含まれています。

- 同様に、セルF11に以下の数式を使って、1月の貸方合計を取得します。
=Jan!F19

- さらに、2月と3月についても同じ方法で値を取得します。

- 次に、セルD14に以下の数式を貼り付けます。
=SUM(D11:D13)
この数式は、3か月間の借方合計を計算します。

- 同様に、セルF14でも貸方合計を計算します。

- 続いて、各月の期末残高から残高を取得します。

- クロスチェックのため、セルG14に以下の数式を入力します。
=D8+E14-D14
ここで、D8、E14、D14は、それぞれ期首残高、借方合計、貸方合計を表しています。

- 以上で、サマリーは下の画像のように完成しました。

まとめ
本記事では、Excelで元帳を作成する方法を、簡潔かつわかりやすく解説しました。ぜひ練習用ファイルをダウンロードして、実際に手を動かしながら学んでみてください。最後までお読みいただきありがとうございました。ご質問やご意見があれば、コメント欄でお気軽にお知らせください。その他のExcel関連記事については、当サイトExceldemyもぜひご覧ください。
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