Pythonで行列のムーア・ペンローズ疑似逆行列を計算する方法(numpy.linalg.pinv)
Pythonで行列のムーア・ペンローズ(Moore-Penrose)疑似逆行列を計算するには、NumPyの numpy.linalg.pinv() メソッドを使用します。このメソッドは、特異値分解(SVD)を利用して行列の一般化逆行列を求め、大きな特異値をすべて考慮した計算を行います。
numpy.linalg.pinv() の主なパラメータ
- 第1引数 a:疑似逆行列を求めたい行列、または行列のスタック(複数の行列をまとめた配列)を指定します。
- 第2引数 rcond:小さな特異値に対するカットオフ値です。最大特異値 × rcond 以下の特異値はゼロとして扱われます。行列のスタックに対してはブロードキャストが適用されます。
- 第3引数 hermitian:True を指定すると、入力行列 a がエルミート行列であると仮定され、より効率的な手法で特異値を計算できます。デフォルトは False です。
計算手順
1. 必要なライブラリをインポートする
まず、NumPyをインポートします。
import numpy as np
2. ランダムな値で配列を作成する
randn() 関数を使って、9行6列のランダムな値を持つ配列を作成します。
arr = np.random.randn(9, 6)
3. 配列の内容を表示する
print("Our Array...\n",arr)4. 配列の次元を確認する
print("\nDimensions of our Array...\n",arr.ndim)5. データ型を確認する
print("\nDatatype of our Array object...\n",arr.dtype)6. 配列の形状を確認する
print("\nShape of our Array object...\n",arr.shape)7. 疑似逆行列を計算する
numpy.linalg.pinv() メソッドを使って、ムーア・ペンローズ疑似逆行列を計算します。
print("\nResult...\n",np.linalg.pinv(arr))完全なサンプルコード
import numpy as np
# randn()を使ってランダムな値で配列を作成
arr = np.random.randn(9, 6)
# 配列を表示
print("Our Array...\n",arr)
# 次元を確認
print("\nDimensions of our Array...\n",arr.ndim)
# データ型を確認
print("\nDatatype of our Array object...\n",arr.dtype)
# 形状を確認
print("\nShape of our Array object...\n",arr.shape)
# numpy.linalg.pinv()でムーア・ペンローズ疑似逆行列を計算
print("\nResult...\n",np.linalg.pinv(arr))実行結果
Our Array... [[ 2.14644893 -0.14757929 0.14252834 0.54433625 -0.21374741 0.08804508] [-0.05644831 -0.75323572 -1.95304923 0.17167461 -0.64155798 -1.38576017] [-1.40043868 -0.62073383 -0.13501655 0.79788858 -1.47284176 1.03076414] [ 0.52384943 -0.51581571 -0.35674166 1.32374059 -0.31340491 0.26292693] [-0.28434997 0.07384262 1.62577397 -0.54059147 -1.02090985 2.36613533] [-0.22025823 -1.07203572 1.30598633 0.39122889 2.05180917 1.59262088] [-2.53455261 0.79274529 0.1822599 1.11345144 0.54343454 0.27523291] [-1.11915817 1.21435385 0.87345865 0.85541497 1.90349169 -0.05778244] [ 0.99636776 0.83682256 -0.03753307 -0.11389184 1.14089214 0.11317533]] Dimensions of our Array... 2 Datatype of our Array object... float64 Shape of our Array object... (9, 6) Result... [[ 0.19229685 -0.03266066 -0.05913054 0.0990068 0.01377734 -0.02829296 -0.11340774 -0.02715551 0.13106032] [ 0.01242764 -0.03612164 -0.0019295 0.00090135 0.15372234 -0.31686534 0.16305901 0.09059529 0.45836714] [ 0.23344397 -0.46295399 -0.17382325 -0.0801975 -0.10227208 -0.04366331 -0.14434698 0.2615106 -0.84357154] [ 0.28299012 -0.06772757 0.11355691 0.31272279 -0.11283442 -0.0361218 0.12165585 0.17999476 -0.14682526] [-0.11148768 0.11063486 -0.07823299 -0.03096356 -0.07104466 0.24122668 0.02395283 0.01890529 0.26797921] [-0.13235983 0.21188986 0.20340676 0.09081754 0.31058622 0.13372814 0.11417357 -0.20740154 0.71096452]]
まとめ
この例では、9×6 の正方行列ではない長方形行列に対して疑似逆行列を計算しました。その結果、6×9 の行列が得られています。疑似逆行列は、通常の逆行列が存在しない正方行列や長方形行列に対して最小二乗解などを求める際に役立つ強力なツールです。rcond パラメータを調整することで、数値的な安定性を制御できる点も覚えておくとよいでしょう。
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