Excelでデータモデルを管理する方法【初心者向け5ステップ完全ガイド】
Excelでデータモデルを管理する方法を学びたいと思っていませんか?本記事では、Excelにおけるデータモデルの管理手順を、初心者の方にもわかりやすくステップごとに徹底解説します。この記事を読めば、データモデルの基本概念から実践的な活用方法まで、すべてをマスターできるでしょう。
より理解を深めたい方は、練習用のExcelワークブックをダウンロードして、実際に手を動かしながら学習することをおすすめします。
Excelのデータモデルとは?
Excelのデータモデル(Data Model)とは、2つ以上のテーブルを共通のデータ項目(キー)で関連付けた特殊なデータテーブルの形式です。複数のシートや外部ソースに散在するデータを持つテーブル同士を結合することで、あたかも1つの統合テーブルのようにすべてのデータへアクセスできるようになります。
例えば、「Products(商品)」「SalesReps(営業担当者)」「Sales(売上)」という3つのデータテーブルがあるとしましょう。Excelのデータモデルを使えば、これらのデータセット間に関係性(リレーションシップ)を構築し、連携させることが可能になります。
なぜExcelでデータモデルを作成することが重要なのか?
レポート作成に必要なデータが、必ずしも1つのテーブル内に収まるとは限りません。実際の業務では、必要な情報が複数のテーブルに分かれているケースが頻繁に発生します。こうした場面こそ、Excelのデータモデルが威力を発揮します。
先ほどの例で言えば、「Sales(売上記録)」のデータベースには「Products(商品)」や「SalesReps(営業担当者)」に関する詳細情報は含まれていません。売上レポートを作成するには、商品の価格や営業担当者の担当地域といった情報が必要です。そこで、「Product」「SalesReps」「Sales」という3つのテーブル間にリレーションシップを設定することで、バラバラだったデータを統合的に扱えるようになるのです。
Excelでデータモデルを管理する5つのステップ
ここからは、Excelでデータモデルを作成・管理するための具体的な手順を紹介します。まずデータモデルを作成し、その後の管理方法を学んでいきましょう。本記事ではMicrosoft Excel 365を使用していますが、お使いのバージョンに合わせて操作してください。
ステップ01:データセットを準備する
データモデルを作成するには、まず適切なデータセットを準備する必要があります。以下の手順に従いましょう。
- まず、セルを結合して大きなフォントサイズで「商品価格一覧」という見出しを作成します。見出しを目立たせることで、表全体が見やすくなります。
- 次に、必要な項目名(ヘッダー)を入力します。
- 「Product(商品名)」列には商品の名称を入力します。
- 「Price(価格)」列には、それぞれの商品に対応する価格を入力します。
- 以上で、最初のデータ範囲は以下のようになります。

- 続いて、「SalesRep(営業担当者)」と「Region(地域)」の列からなる「営業担当者情報」のデータセットを作成します。

- 最後に、「月次売上記録」のデータセットを作成します。ここでは「Date(日付)」「SalesRep(営業担当者)」「Product(商品)」「Unit(数量)」の各列を使って売上を記録します。

これで3つのデータセットの準備が完了です。今回は、1つのワークブック内の3つの異なるシートに、それぞれのデータ範囲を作成しました。
ステップ02:テーブルを挿入する
次に、準備した単純なデータ範囲をExcelのテーブルに変換し、それぞれに名前を付けます。具体的な手順を見ていきましょう。
- まず、セルB4を選択します(データ範囲B4:C10内の任意のセルでも構いません)。
- 次に、「挿入」タブをクリックします。
- 「テーブル」グループにある「テーブル」を選択します。
- または、ショートカットキーCtrl + Tを押してもテーブルを挿入できます。

- すると、「テーブルの作成」ダイアログボックスが表示されます。
- 「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」にチェックが入っていることを確認します。
- 「OK」をクリックします。

- これでテーブルが作成されました。
- 次に「テーブル デザイン」タブに移動します。
- 「テーブル スタイル オプション」グループの「フィルター ボタン」のチェックを外します。

- 続いて、「プロパティ」グループの「テーブル名」ボックスを選択し、名前を編集します。ここではテーブル名を「Product」としました。

- これで最初のテーブルが完成しました。
- 同様の手順で、残りの2つのデータセットから「SalesRep」と「Sales」のテーブルも作成します。


ステップ03:データモデルに追加する
この段階では、作成したテーブルをデータモデルに追加します。詳しい手順を見てみましょう。
- まず、テーブル上の任意のセルを選択します。ここではセルB4を選択しました。
- 次に、「Power Pivot」タブに移動します。
- 「テーブル」グループの「データ モデルに追加」を選択します。

- しばらくすると、「Power Pivot for Excel」ウィンドウが開きます。
- テーブル名と同じ名前のタブ(シート)に、テーブルが追加されているのが確認できます。

- 同じ手順で、残りの2つのテーブルもPower Pivotに追加します。

ステップ04:データモデルを管理する
ここからが本題となる、データモデルの管理です。早速手順を見ていきましょう。
- まず、「ホーム」タブの「表示」グループにある「ダイアグラム ビュー」を選択します。

- 「Product」テーブルの「Product」フィールドをクリックし、そのままマウスをドラッグして「Sales」テーブルの「Product」フィールドまで移動します。

- これにより、2つのテーブル間に「一対多のリレーションシップ」が作成されます。

- 同様に、「SalesRep」テーブルと「Sales」テーブルの間にもリレーションシップを設定します。

- 次に、「表示」グループの「データ ビュー」を選択して、元の表示状態に戻ります。

- その後、「Sales」テーブルの「Unit」列の右側に、新しい列「Sales Amount(売上金額)」を追加します。
- この列には、単価×販売数量で計算される売上金額が入ることになります。

- 「Sales Amount」列の最初のセルを選択します。
- 数式バーに以下のDAX数式を入力します。
=RELATED('Product'[Price])*Sales[Unit]
- Enterキーを押すと、全行に自動的に計算結果が反映されます。

- さらに、下図のように計算領域のセルを選択します。
- 以下のメジャー(計算フィールド)の数式を貼り付けます。
Total Amount:=SUM(Sales[Amount])
- Enterキーを押して確定します。

ステップ05:ピボットテーブルを作成する
最後のステップです。ここでは、構築したデータモデルを使ってレポートを作成します。
- まず、Power Pivotウィンドウの「ピボットテーブル」をクリックします。

- 「ピボットテーブルの作成」ダイアログボックスが開きます。
- 「既存のワークシート」のラジオボタンを選択します。
- 「場所」として「Sales」ワークシートのセルG4を指定します。
- 「OK」をクリックします。

- アクティブなワークシート上にピボットテーブルのエリアが表示されます。

- ピボットテーブルのエリア内の任意の場所をクリックすると、「ピボットテーブル フィールド」作業ウィンドウが開きます。
- 下図のように、「Product」フィールドを「行」エリアへ、「fx Total Amount」フィールドを「値」エリアへドラッグします。

- これで、商品別の売上金額レポートが完成しました。

- 再び「ピボットテーブル フィールド」作業ウィンドウに戻ります。
- 「SalesRep」テーブルから「Region」フィールドを「行」エリアへドラッグします。

- これにより、地域別・商品別の売上金額レポートが作成されます。ピボットテーブルから総計(Grand Total)を確認することもできます。

このように、必要に応じてレポートにさまざまな要素を追加できます。例えば、営業担当者別の売上金額レポートなども簡単に作成可能です。
まとめ
本記事では、Excelでデータモデルを管理するための簡潔でわかりやすい手順を解説しました。データセットの準備からテーブル化、Power Pivotへの追加、リレーションシップの設定、そしてピボットテーブルによるレポート作成まで、一連の流れをマスターできたのではないでしょうか。ぜひ練習ファイルをダウンロードして、実際に試してみてください。ご不明な点やご意見があれば、コメント欄でお気軽にお知らせください。
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