Microsoft Excel Onlineとデスクトップ版Excelの違いを徹底比較
Office 365サブスクリプションに加入していれば、クラウドベースのOfficeアプリケーションのすべての機能にアクセスできます。しかし、それはMicrosoft Excel Onlineにも、デスクトップ版Excelと同等の機能がすべて搭載されているという意味なのでしょうか?
本記事では、両者を項目ごとに比較し、Microsoft Excel Onlineを使う際に不足している機能を詳しく解説します。

ホームメニューの違い
まずはホームメニューから見ていきましょう。一見すると、Microsoft Excel Onlineのメニューにはデスクトップ版Excelにあるボタンの多くが欠けているように見えます。
しかし、技術的にはそうではありません。単にオンライン版ではドロップダウンメニューがより多く活用されているだけです。

では、Microsoft Excel Onlineには具体的に何が欠けているのでしょうか? ホームメニューにおいて、デスクトップ版Excelにある以下の機能がオンライン版には存在しません。
- 数値グループの「パーセントスタイル」と「桁区切りスタイル」
- 新しいテーブル書式スタイルのカスタマイズ
- 新しいセル書式スタイルのカスタマイズ
- シートの保護
- セルのロック
- 任意の方向への行・列のフィル(オートフィル)
- 「クリア」メニュー全体(書式、コメントなどの消去)
- 「検索と選択」メニューの大部分(数式、メモ、定数など)

とはいえ、ホームメニューに関しては、デスクトップ版Excelの主要な機能を失うことはほとんどありません。デスクトップ版でできる書式設定(条件付き書式を含む)は、Excel Onlineでもほぼ同じように行えます。
挿入メニューの違い
挿入メニューもExcel Onlineではかなりシンプルに見えますが、これも高度な機能の大半がサブメニューに格納されているためです。

挿入メニューでは、オンライン版のExcelを使用した場合、デスクトップ版Excelから以下の機能を利用できません。
- ピボットテーブルの作成時に外部データソースを使用できない、複数テーブルの一括分析も不可
- アイコン、3Dモデル、SmartArtを挿入するオプションがない
- グラフの種類が大幅に制限されている
- テキストボックス、ワードアート、署名欄、オブジェクトがない
- 記号と特殊文字のメニューがない
挿入メニューにおけるオンライン版とデスクトップ版の最大の違いは、間違いなくグラフメニューです。
Microsoft Excel Onlineにもグラフ機能はありますが、非常に基本的なものに限られます。用意されているのは、2Dの縦棒・折れ線・円・横棒・面グラフのみです。

一方、デスクトップ版Excelでは、ほとんどのグラフタイプについて2D版と3D版の両方が揃っており、さらにツリーマップやサンバースト、ヒストグラム、散布図・バブルチャート、さらには2D・3Dマップまで利用できます。

Excelで高度なグラフ作成を頻繁に行う方は、Microsoft Excel Onlineの選択肢の少なさに失望するかもしれません。
数式メニューの違い
Microsoft Excel Onlineで「数式」メニューを選択し、デスクトップ版Excelのような豊富なオプションを期待していると、かなり驚かされることになります。

実際、このメニューはほぼ空っぽです。デスクトップ版Excelと比較すると、失われている機能の多さに驚くはずです。

デスクトップ版Excelの「数式」メニューには、関数がカテゴリ別に整理されたドロップダウンメニューが多数あり、リボンには数式の検証機能グループやウォッチウィンドウも備わっています。
この分野でExcel Onlineが対応しているのは、シート内の数式計算を実行する機能のみです。では、Microsoft Excel Onlineに数式がないのかというと、そんなことはありません。ただし、アクセス方法が異なるだけです。
数式バーの近くにある関数アイコン(fx)を選択すると、ポップアップウィンドウが開き、Excelが提供する多数の関数を検索できます。

「カテゴリを選択」のドロップダウンを「すべて」に変更すれば、Excelにあるはずのほぼすべての関数がそこに揃っていることがわかります。デスクトップ版とは少し違う方法で探す必要があるだけなのです。
データメニューの違い
一見してわかるのは、Microsoft Excel Onlineにはデスクトップ版Excelに存在する機能の半分程度しかないということです。しかも、欠けている機能は隠しメニューにも存在しません。
Microsoft Excel Onlineに存在しない「データ」メニューの主な機能は以下の通りです。
- テキスト、Web、データベースファイルなどの外部ソースからの「データの取得」が不可
- 詳細フィルター(フィルターオプション)がない
- データツールグループに「区切り位置」「フラッシュフィル」「統合」「リレーションシップ」がない
- デスクトップ版リボンにある「予測」「アウトライン」グループがまったく存在しない
これほど多くの機能が欠けているものの、Microsoft Excel Onlineがインターネットから株価データや地理データを取り込める点は評価できます。

外部データの取得にExcelを使わないのであれば、「データ」メニューで欠けている機能のほとんどは気にならないでしょう。
校閲メニューの違い
デスクトップ版Excelでは、「校閲」メニューは編集やスペルチェックを行うための場所です。デスクトップ版を使ったことがある方なら、コメントやメモの追加、組み込みの類義語辞典の利用に慣れていることでしょう。

では、これらの機能のうち、オンライン版のExcelには何が欠けているのでしょうか?
- 組み込みの類義語辞典がない
- スマート検索(Smart Lookup)のインサイト機能がない
- 翻訳ツールがない
- 「メモ」機能がない(ただし、メモをコメントに変換することは可能)
- ブックやシートの保護ができない
- インク編集機能がない
他人の作業内容の編集を頻繁に行う方や、デスクトップ版Excelのインク機能やメモ機能がどうしても必要な方は、Microsoft Excel Onlineに大きく失望するでしょう。特に、デスクトップ版の類義語辞典を常用している場合には顕著です。
表示メニューの違い
デスクトップ版Excelの「表示」メニューには多数の機能が詰め込まれています。ここまで読んでこられた方なら、Microsoft Excel Onlineにその多くが欠けていることを聞いても、もう驚かないかもしれません。

実際、オンライン版でできるのは、個人用シートビューの作成、新しいスプレッドシートウィンドウを開く、ウィンドウ枠の固定、見出しや目盛線の表示・非表示くらいです。
それ以外の機能はすべて欠けています。例えば以下の通りです。
- 改ページプレビュー、ページレイアウト表示、ユーザー設定のビュー
- 数式バーの非表示
- ズーム機能
- ウィンドウの整列、分割、非表示、切り替え
- マクロ
これらの機能の多くは、そもそもオンラインアプリにはあまり馴染みません。たとえば、ブラウザベースのアプリケーションでVBAマクロを作成・実行することはできません。したがって、これらの欠落がMicrosoft Excel Onlineの日常的な使用に与える影響は限定的と言えるでしょう。
完全に存在しないメニュー
Microsoft Excel Onlineはデスクトップ版Excelのコアとなるメニューを備えていますが、実は丸ごと欠けているメニューもいくつかあります。
該当するメニューは以下の通りです。
- 描画: マウスで線を描いたり、領域を強調表示したりする
- ページレイアウト: テーマ、余白、印刷の向き、印刷範囲の適用、オブジェクトの配置や整理
- タイムライン: 時系列に沿ったイベントの視覚的な表示(プロジェクトのスケジュール管理などに便利)
- 開発: スプレッドシートへのマクロやVBAコードの追加
さらに、Microsoft Excel Onlineにはアドインやメニューを追加する手段がありません。「ファイル」メニューに、デスクトップ版Excelでアドイン等を追加する際にアクセスする「オプション」が存在しないためです。

これもオンラインアプリとしては当然の仕様ですが、アドインでExcelを拡張したり、デフォルト以外のメニューを有効化したりするのが好きな方にとっては、事前に把握しておきたいポイントです。
まとめ:どちらを使うべきか?
Microsoft Excel Onlineで利用できるコア機能と、デスクトップ版Excelとの差分を総合的に見ると、オンライン版は物足りなく感じられるかもしれません。しかし、それが役に立たないという意味ではありません。
計算やデータ整理のためのスプレッドシート作成といった、Excelの最も一般的な用途に限定するのであれば、Microsoft Excel Onlineでも十分に対応できます。一方、外部データの取り込みが必要な場合や、VBAコーディング・マクロを多用する場合は、デスクトップ版Excelを使い続けることをおすすめします。
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