Outlookのメールマージ機能でパーソナライズされた一括メールを送信する方法
メールマージは、何年も連絡していない古い友人のような存在です。その価値が見過ごされがちですが、いざというときに頼りになる便利な機能です。
例えば、直前になって数百件の招待状の送信を任されたときに初めて、その潜在能力を実感することになります。結婚式の招待状かもしれませんし、緊急のお知らせかもしれません。あるいは、住所ラベルや名札を大量に印刷するといった地味な作業かもしれません。
でも心配はいりません。Microsoft Outlook 2016なら、数回のクリックだけで、パーソナライズされた一括メールを数分で送信できます。ピンチを切り抜けましょう。
メールマージはどんなときに使うべきか
まず前提として、メールマージは「基本内容は同じだが、文書ごとに固有の情報が含まれる複数の文書を作成したい場合」に使います。メールは同じ形式・本文・画像を共有しつつ、例えば招待状であれば、本文は共通でも、宛名や住所などの部分だけを受信者ごとに変えることができます。
メールマージは、単にグループへメールを送るのとは異なり、各受信者がそのメッセージの唯一の受信者になる点が大きな特徴です。
筆者が見つけた最も有効な活用法のひとつは、就職活動での利用です。応募先企業ごとにカスタマイズした詳細情報を盛り込んだ一括メールを、強力なツールとして使えます。
メールマージ機能は、次の2つの要素で構成されています。
- 固定されるメイン文書(ここではMicrosoft Word):メール本文を書く場所です。
- 可変のデータソース(ここではMicrosoft Outlookの連絡先):通常は受信者の氏名やアドレスなどが含まれます。
この2つが「マージ(結合)」されます。OutlookはMicrosoft Officeスイートの一部なので、この機能を使って、連絡先ごとにパーソナライズされたメールを一括送信できるのです。スパム行為ではありませんが、悪用すれば迷惑メールの一斉配信にも使えてしまうため、取り扱いには注意が必要です。
なお、Microsoft Officeでは宛先データのソースを自由に選べます。ExcelのスプレッドシートやAccessのデータベースを使うことも可能です。ここでは、Microsoft Outlookの連絡先を使ってメールを送信する手順を紹介します。
メールマージ用に連絡先リストを準備する
それでは、Microsoft Outlookを起動した後の手順を見ていきましょう。
1. 「People(ユーザー)」を開いて連絡先の一覧を表示します。
パーソナライズしたメールの送信先に含めたい連絡先を選択します(Ctrlキーを押しながらクリック)。件数が多い場合は、「All(すべて)」の横にあるドロップダウン矢印をクリックして並べ替え(Sort)オプションを使うと管理しやすくなります。同じドロップダウンから「カテゴリ別」に並べ替えることもできます。
注意: メールマージは配布リスト(ディストリビューションリスト)では動作しません。
2. リボンの「ホーム」タブの「アクション」グループから「Mail Merge(差し込み印刷)」を選択します。
3. 表示される「Mail Merge Contacts」画面で、特定の連絡先だけに送りたい場合は「Only selected contacts(選択した連絡先のみ)」を選びます。画面下部の「Merge options(差し込みオプション)」セクションで、以下のパラメータを設定してください。
- Document type(文書の種類): Form Letters(レター)
- Merge to(差し込み先): Email(電子メール)
- Message subject line(メッセージの件名): 件名は全メールで共通になります。
4. 「OK」をクリックすると、Microsoft Wordが起動し、パーソナライズされたメッセージを作成できるようになります。
Microsoft Wordでパーソナライズされたメッセージを作成する
リボンには「差し込み文書(Mailings)」タブが表示されているはずです。ここで、一括メールの冒頭にパーソナライズされた挨拶文を挿入しましょう。Wordの「差し込み文書」タブから「Greeting Line(挨拶文)」を選択します。
ダイアログボックスには、あらかじめ「Mr. Randall」という名前が入っています。これは連絡先リストの名前に置き換えられるプレースホルダーです。その下には、リスト内の名前のプレビューが表示され、ここで表示形式をカスタマイズできます。
差し込みフィールドは、宛先リストの列見出しから取得されることに注意してください。もし不一致がある場合は、「Match Fields(フィールドの一致)」を使って正しく対応付けてください。目的のフィールドが「Not Matched(一致なし)」と表示されたら、そのフィールドのドロップダウンリストから、リスト内の該当する列名を選択しましょう。
「OK」をクリックして閉じると、Word文書に挨拶文のプレースホルダー(Dear Mr.…など)が挿入されます。
覚えておきたいポイント: 追加のフィールドを使えば、文書にさらに多くの情報を組み込むこともできます。
「Insert Merge Field(差し込みフィールドの挿入)」をクリックしてください。このデータは、元のデータソース(今回はOutlookの連絡先情報)に含まれている必要があります。自宅の住所、自宅の電話番号、役職などがその例です。小さなドロップダウン矢印をクリックすると、完全なリストを確認できます。
挨拶文の書式を整える: 挨拶文をお好みのスタイルにするには、両端の記号も含めてフィールド全体を選択し、「ホーム」タブのフォント設定を使います。また、行間(Line Spacing)も設定して、文書の他の部分との行間を揃えておきましょう。
メッセージ本文を入力する
メッセージの冒頭は、<<GreetingLine>>プレースホルダーや、追加の差し込みフィールドで挿入したその他のフィールドから始まります。ここに本文を書き込んでいきましょう。これは一括メールの醍醐味です。ビジネスメールとしてのマナーをしっかり守った文章を心がけましょう。
本文が完成したら、「Finish & Merge(完了して差し込み)> Send E-mail Messages(電子メールメッセージの送信)」をクリックします。
「Merge to E-mail(電子メールへの差し込み)」ダイアログボックスが開くので、「OK」をクリックします。
あとはMS Wordが自動的にメールを一瞬で送信してくれます。Wordは各アドレスに個別のメールを送ります。CCやBCCで他の受信者を追加することはできず、添付ファイルを追加することもできませんので注意してください。
メールマージに使用した文書は保存しておくとよいでしょう。データソース(連絡先)へのリンクも一緒に保存されます。次回その差し込み文書を開いたときに、接続を維持するかどうか尋ねられたら「Yes(はい)」を選択してください。
時短テクニックとしてメールツールキットに加えよう
コツをつかんでしまえば、最初から最後までの作業はほんの数分で完了します。たった一人にメールを書くのと同じ時間で、大人数分のメールを作成・送信できるのです。グループの規模がどれほど大きくても関係ありません。
さらに、受信者の名前を挨拶に使うのは、グループメールにおける良いマナーでもあります。メールに個人的な温かみが加わり、CCで一斉送信したメールにはない親密さが生まれます。
慣れてきたら、メールマージを使ってレターやラベル、封筒の印刷にも挑戦してみてください。OutlookのPSTファイルを簡単に統合する方法を学ぶのもおすすめです。さらにOutlookの活用術を知りたい方は、あまり知られていないOutlookの隠れた機能を探検してみましょう!
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