暗号化メールの送り方|人気メールサービス5選で安全に送信する方法
メールサービスを選ぶ際、暗号化への対応を重視すべき理由はたくさんあります。第三者に見られたくない機密情報を送りたい場合や、メールプロバイダーが広告目的でメールの内容から個人情報を収集・分析することを避けたい場合などが挙げられます。
理由は何であれ、デスクトップでもモバイルでも、主要なメールアカウントを使って安全に暗号化されたメールを送信する方法を知っておくことは重要です。本記事では、人気の高い5つのメールサービスごとに、暗号化メールの送り方を詳しく解説します。
1. ProtonMailで安全なメールを送信する方法

ProtonMail(プロトンメール)は、スイスを拠点とし、セキュリティとプライバシーを最優先するメールサービスです。メールはゼロアクセス方式のエンドツーエンド暗号化で保護され、内容は第三者の覗き見から守られます。さらに、IPログを保存せず、登録時に個人情報を収集しないため、匿名性も高く保たれます。
Gmailなどの基本的なメールサービスしか使ったことがない初心者の方でも安心してください。ProtonMailのインターフェースはモダンなデザインでシンプルさを重視しており、直感的に操作できます。
また、ProtonMailのサーバーはスイスに所在しているため、世界でも屈指の厳格さを誇るスイスのプライバシー法によってデータが法的にも保護されています。物理サーバーは生体認証で厳重に管理され、複数の場所に分散配置されている点も安心材料です。
基本プランは無料で利用でき、有料アップグレードでは追加ストレージやカスタムドメインが使えるようになります。iOSアプリとAndroidアプリも提供されており、スマートフォンでも暗号化メールを快適に利用できます。
2. Outlookで安全なメールを送信する方法

MicrosoftのOutlookは、暗号化をサービスの目玉として宣伝こそしていませんが、場所さえ分かればその機能を活用できます。
Outlookはトランスポート層セキュリティ(TLS)を使用して受信者との接続を暗号化します。ただし、このレベルの暗号化は基本的なものであり、送信者と受信者の両方がTLS対応のメールサービスを利用している場合にのみ機能します。
無料ユーザーで手間を惜しまない方は、ブラウザ拡張機能「Mailvelope」を使ってOutlookメールの内容を暗号化できます。Mailvelopeは非対称暗号方式を採用しており、利用には鍵の生成と検証が必要です。
一方、Microsoft 365の有料契約者は、Information Rights Management(IRM)機能を通じて、S/MIME暗号化とMicrosoft独自のメッセージ暗号化を利用できます。これらのオプションはWebブラウザ、Windowsのメールアプリ、Outlookモバイルアプリのいずれからも使用可能です。
MicrosoftのIRM暗号化は、メール作成画面に組み込まれた「暗号化」ボタンをクリックするだけで簡単に有効化できます。S/MIMEはやや手順が複雑で、事前にOutlookでS/MIME証明書を設定しなければなりません。また、送信者と受信者の両方がS/MIME標準に対応したメールサービスを利用している必要があります。
さらに、Outlookの暗号化には転送禁止オプションがあり、機密データを特定の一人だけと共有したい場合に特に便利です。このオプションを設定すると、WordやPowerPointなどのOffice 365添付ファイルも、指定した受信者以外が開けなくなります。
3. Gmailで安全なメールを送信する方法

Outlookと同様に、Gmailも暗号化をサービスの中心には据えていません。しかし、少し工夫を加えれば、メールに追加の暗号化レイヤーを施して安全に送信できていると安心できます。
無料のGmailアカウントは、最も基本的なTLS暗号化に対応しています。つまり、受信側のメールサービスもTLSに対応していれば、通信中のメッセージは自動的に暗号化されます。
また、Gmailのメール作成画面から「機密モード」をオンにすると、受信者がメールや添付ファイルをコピー、印刷、転送、ダウンロードすることを防げます。機密モードでは有効期限を設定することもでき、送信者はいつでも取り消しが可能です。
メール本文そのものを暗号化したいGmailユーザーには、Gmailと連携するChrome・Firefox用ブラウザ拡張機能「FlowCrypt」がおすすめです。
FlowCryptはPGP暗号化標準を採用しており、受信者側にもPGPシステムが必要になります。Androidアプリも提供されており、どのメールプロバイダーとも連携して動作するのが強みです。
Google Workspaceの有料アカウントを持っている場合は、受信者もS/MIME対応のメールサービスを利用していれば、S/MIME暗号化を有効にできます。
4. Mailfenceで安全なメールを送信する方法

Mailfenceは、ベルギーのプライバシー法制による保護と暗号化をサービスの中核に組み込んだメールサービスです。「プライバシーは権利であり、機能ではない」というモットーを掲げ、監視やターゲット広告を狙う第三者からデータを守ります。
MailfenceはOpenPGPエンドツーエンド暗号化でメールを保護します。ブラウザベースのインターフェースにより使いやすさにも配慮されており、どのメールを暗号化するかを自由に選択できるため、すべての受信者が復号できるとは限らない環境でも柔軟に活用できます。
基本アカウントは無料で、有料アップグレードでは追加の受信箱容量や優先的なメール・電話サポートなどの特典が得られます。
専用のモバイルアプリはありませんが、Webページはスマートフォンの画面に合わせて設計されているため、ブラウザから快適に利用できます。
5. Tutanotaで安全なメールを送信する方法

Tutanota(現在はTuta)は、自らを「世界で最も安全なメールサービス」と称するオープンソースのメールサービスです。
エンドツーエンド暗号化と任意の多要素認証を組み合わせることで、メールを極めて高い水準で保護します。暗号化は標準搭載機能のため、すべてのやり取りが自動的に暗号化される点が大きな魅力です。
さらに一歩進んで、保存済みメールや連絡先を含むメールボックス全体を暗号化します。
基本アカウントは無料で1GBのストレージが含まれており、ニーズに応じて選べる有料プランも用意されています。
Webブラウザからアクセスできるほか、Windows、macOS、Linux、iOS、Android向けのアプリも提供されており、幅広い環境で利用可能です。
どのメールサービスが自分に合っている?
個々のニーズや、メールサービスにお金を払う意思があるかどうかによって最適な選択は変わりますが、本記事で紹介した5つのサービスはいずれも強力なセキュリティを備えており、それぞれ異なるメリットがあります。
手間をかけてブラウザ拡張機能をインストールしてもよいという方は、OutlookとGmailで無料のまま安全にメールを送れます。また、ProtonMail、Mailfence、Tutanotaは基本機能を無料で提供しながら、堅牢なセキュリティを実現しています。まずは自分の用途に合ったサービスを試してみてはいかがでしょうか。
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