MacのTouch Bar(タッチバー)が動作しない・表示されないときの原因と直し方
一部のMacBook Proモデルに搭載されたTouch Barは、物理的なファンクションキーの代わりとなる機能で、アプリ固有の操作やシステム機能への素早いアクセス、画面の拡大縮小などを可能にする便利な機能です。ところが、Touch Barが動作しない、挙動がおかしい、あるいは表示そのものが消えてしまうといったトラブルが発生することがあります。
Macユーザーから実際に報告されているTouch Barの不具合には、以下のような例があります。
- MacBook ProのTouch Barが点滅する
- MacBook ProのTouch Barが消えた
- Touch Barが点灯しない
- macOS MontereyでTouch Barが動作しない
- Touch Barに音量スライダーが表示されない
- Touch Barが反応しない、ショートカットボタンが表示されない
- Big Sur/Montereyへアップデートした後からTouch Barが使えなくなった
- Touch Barの右側だけが動作しない
報告されている症状は他にも多数ありますが、そのほとんどは本記事で紹介する方法で改善できます。Touch Barが動作しない問題の解決策に入る前に、まずは原因を確認しておきましょう。
目次:
- 1. Touch Barが動作しない原因は?
- 2. MacのTouch Barが動作しないときの直し方
- 3. Touch Barに関するよくある質問(FAQ)
Touch Barが動作しない原因は?
「MacBook ProのTouch Barが動作しない」というトラブルには、さまざまな原因が考えられます。原因を特定できるよう、考えられる要因をまとめました。
Touch Barがアプリに応じて切り替わらない、点灯しない、音量が表示されない、反応しない、頻繁にフリーズする、アプリ固有の機能が表示されないなどの症状につながる可能性があるのは、以下の要因です。
- アプリの不具合
- 一時的なソフトウェアのエラー
- 古いmacOS
- 設定ミス
- 負荷の高いソフトウェアの実行
- 最近のキーボード交換
- Macの過熱
- メモリやディスク容量の不足
- Macへの水濡れ
- ハードウェアの故障
- 外接ディスプレイへの接続
Touch Barが動作しなくなるおおよその原因が把握できたら、早速対処していきましょう。
MacのTouch Barが動作しないときの直し方
このガイドでは、さまざまな状況で「MacBook ProのTouch Barが動作しない」問題を解決できた実績のある方法をすべて紹介します。Intel搭載モデルでもM1チップ搭載のMacBook Proでも利用できます。各対処を行うたびに、Touch Barが正常に戻ったかどうかを確認することをおすすめします。
場合によっては、タッチ入力には反応しているのに、Touch Barが点灯しなかったりボタンが見えなかったりすることがあります。この場合は、まずMacを電源に接続して充電してみてください。該当しない場合は、以下の対処法を順番に試して「Touch Barが動作しない」問題を解決しましょう。
Touch Barの直し方:
- 1. 不具合を起こしているアプリを強制終了する
- 2. Macを再起動する
- 3. Touch Barを再起動する
- 4. コントロールストリップを再起動する
- 5. Touch Barの表示設定を確認する
- 6. Touch Barのキャッシュファイルを削除する
- 7. サウンド出力設定を変更する
- 8. macOSをアップデートする
- 9. SMCとNVRAMをリセットする
- 10. Appleサポートに相談する
1. 不具合を起こしているアプリを強制終了する
特定のアプリに切り替えた途端にTouch Barが反応しなくなったり、コントロールが表示されなくなったりする場合は、そのアプリがフリーズしていたり、隠れたプロセスのクラッシュなどの軽微なバグを引き起こしていたりする可能性があります。この場合は、問題のアプリを強制終了すればTouch Barが復活することがあります。
アプリを強制終了してTouch Barを直す手順は以下の通りです。
- Command + Option + Escキーを同時に押して、「アプリケーションの強制終了」ダイアログを開きます。
- Touch IDの不調の原因となっているアプリを選択し、「強制終了」をクリックします。
アプリを強制終了しても改善しない場合は、引き続き以下の方法を試してください。
2. Macを再起動する
Touch Barが動かなくなる軽微な不具合は、再起動ひとつで解決できることが少なくありません。このシンプルな方法は、タップしても音量スライダーが表示されないケースや「Touch Barが消えた」ケースなど、多くのTouch Barの不具合に効果的です。手順は以下の通りです。
- Appleメニュー > 再起動 をクリックします。
- 確認ダイアログで「再起動」をクリックします。
MacBook Proの画面がフリーズして再起動できない場合は、電源ボタンを長押しして強制シャットダウンを実行し、少し待ってから電源を入れ直してください。
再起動しても改善しない場合は、次に紹介するTouch Barとコントロールストリップの再起動を試みましょう。
3. Touch Barを再起動する
Touch Barの不具合に対して最も効果的な対処法のひとつが、Touch Barのプロセスを終了させて再起動する方法です。Touch Barを再起動すると、macOSが使用中のメモリやリソースを解放し、新しいリソースを割り当ててくれます。
特に、Touch Barが点灯しないケースや「Touch Barが消えた」ケースに有効です。Touch Barの再起動は、アクティビティモニタまたはターミナルから行えます。
アクティビティモニタでTouch Barを再起動する手順:
- Finder > アプリケーション > ユーティリティ から「アクティビティモニタ」を起動します。
- 「TouchBarServer」というプロセスを探します。
macOS 10.12 Sierra以前のMacBook Proでは、プロセス名は「Touch Bar agent」と表示されます。 - プロセスを選択し、×アイコンをクリックして強制終了します。
- 「強制終了」をクリックして「TouchBarServer」プロセスを閉じます。

macOSがTouch Barを終了し、新しいリソースを割り当ててTouchBarServerを再起動すると、Touch Barが一瞬真っ黒になり、すぐに元通りになります。
ターミナルでTouch Barを再起動する手順:
- Finder > アプリケーション > ユーティリティ から「ターミナル」を開きます。
- 以下のコマンドを貼り付けてEnterキーを押します。
macOS 10.13 High Sierra以降の場合:sudo pkill TouchBarServer
macOS 10.12 Sierra以前の場合:pkill "Touch Bar agent" - パスワードを入力してEnterキーを押すと処理が実行されます。

Touch Barの再起動は、「Touch Barが表示されない」「タッチには反応するのに何も表示されない」といったケースにも有効とされています。
これで「MacBook ProのTouch Barが消えた」問題は解決しましたか? 改善しない場合は、次の対処法に進みましょう。
4. コントロールストリップを再起動する
コントロールストリップとは、Touch Barの右側にある領域で、明るさの調整、音量の上げ下げ、Siriの起動などが行えます。Touch Barの右側だけが動作しない場合は、コントロールストリップを再起動することで解決する可能性が高いです。Touch Barが表示されない、ショートカットに反応しないといった症状にも試す価値があります。
Macでコントロールストリップを再起動する手順:
- Finder > アプリケーション > ユーティリティ > ターミナル を開きます。
- 以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
killall ControlStrip
コントロールストリップの再起動により、Touch Bar右側の不具合(明るさ調整が効かないなど)は解決するはずです。それでも改善しない場合は、表示設定を確認しましょう。
5. Touch Barの表示設定を確認する
- Appleメニュー > システム環境設定 > キーボード を開きます。
- 「Touch Barに表示する項目」を「Appコントロール」または「Appコントロール+コントロールストリップ」に設定します。

「Appコントロール」ではなく「拡張コントロールストリップ」が選択されていると、Touch Barがアプリに合わせて変化しなくなります。
また、キーボード関連の設定(システム環境設定 > アクセシビリティ > キーボード > ハードウェア)も確認し、「スローキー」が無効になっていることを確認してください。有効になっていると、Touch Barの音量操作が効かなくなることがあります。
6. Touch Barのキャッシュファイルを削除する
処理を高速化するためにMac上に保存される一時的なキャッシュファイルは、肥大化したり破損したりするとTouch Barの誤動作を招くことがあります。同様に、環境設定ファイルもトラブルの原因になり得ます。そこで、Touch Barのキャッシュと環境設定をリセットしましょう。
Touch Barのキャッシュファイルとアプリの環境設定をリセットする手順:
- Finderを開きます。
- メニューバーの「移動」>「フォルダへ移動」を選択します。
- Touch Barのアプリ環境設定へのパス「~/Library/Preferences/」を入力します。
- 「apple.touchbar.agent.plist」という名前のファイルを見つけて削除します。
- 続いて、キャッシュフォルダへのパス「~/Library/Caches/」へ移動します。

- フォルダ内のすべての内容物を削除します。
フォルダ自体ではなく、中身だけを削除してください。フォルダを削除すると、一部のアプリが正常に動作しなくなる恐れがあります。 - Macを再起動します。
7. サウンド出力設定を変更する
外接ディスプレイを接続した直後からTouch Barの音量スライダーが効かなくなっていませんか? その場合は、Appleメニュー > システム環境設定 > サウンド を開き、「出力」タブを選択します。出力デバイスを切り替えて、Touch Barが正常に動作するか確認してみましょう。ヘッドホンで試したり、外部スピーカーに切り替えたりするのも有効です。
それでも「Touch Barが動作しない」問題が続く場合は、macOSのアップデートを行いましょう。
8. macOSをアップデートする
macOSのアップデートにはセキュリティパッチの提供に加え、アプリやTouch Barなどの機能のサポート改善が含まれています。古いバージョンのmacOSを使っている場合は、お使いのMacモデルで利用可能な最新バージョンへアップデートすることをおすすめします。
Appleメニュー > システム環境設定 > ソフトウェア・アップデート を開き、表示されたアップデートをインストールしてください。
初期リリースのアップデートには、MontereyでTouch Barが動かなくなるようなバグが含まれていることがあります。その場合は最新のコンビネーションアップデートを適用して、Touch Barが正常に戻るか確認してください。Big SurやMontereyでTouch Barが動かないのは、ソフトウェアの互換性や不具合が原因であることも少なくありません。
最近のアップデートでTouch Barがクラッシュし、キーボード設定からTouch Barのオプションが消えてしまった場合は、ディスクユーティリティのFirst Aidを実行してMacのディスクを修復してください。First Aidで問題が検出されない場合は、ハードドライブのデータを消去せずにmacOSを再インストールしてみましょう。
それでもTouch Barが反応しない・点灯しない場合は、SMCとNVRAMのリセットに進みます。
9. SMCとNVRAMをリセットする
SMC(システム管理コントローラ)は、キーボード、LEDインジケータ、バッテリー、CPUなど物理パーツに関わる低レベルな機能を担っています。Touch Barが点灯しない、右側が消えたという場合は、SMCをリセットすることで解決することがあります。ただし、M1チップ搭載のMacではSMCのリセットは不要です。
SMCをリセットしてもTouch Barが直らない場合は、NVRAMのリセットを試してください。
10. Appleサポートに相談する
ここまで紹介したすべての方法を試してもIntel製・M1搭載どちらのMacでもTouch Barの問題が解決しない場合は、水濡れ、部品の破損、接触不良などのハードウェア障害の可能性が高いです。そのため、Appleサポートに連絡し、MacBook Proの詳細なハードウェア診断を受けるようにしましょう。
キーボード交換の後に「Touch Barが動作しない」問題が発生した場合は、交換作業を行った技術者のもとへ持ち込み、修理を依頼してください。
また、Touch Barの点滅(非アクティブ時に明るい白色の四角形が点滅する現象)を報告するユーザーも多くいます。残念ながら、これもハードウェアの問題です。Apple Diagnosticsを実行して原因の部品を特定し、専門業者に依頼する以外に、点滅するTouch Barへの有効な対処法はほぼありません。
Touch Barに関するよくある質問(FAQ)
Q1. MacBook ProのTouch Barをリセットするには?
A. Touch Barをリセットすることで、「MacBook ProのTouch Barが動作しない」問題を効果的に解決できます。リセットするには、ターミナルで「sudo pkill TouchBarServer;」と「sudo killall ControlStrip;」の2つのコマンドを実行し、Touch Barとコントロールストリップを再起動してください。
Q2. MacBook ProのTouch Barをオンにするには?
A. システム環境設定 > キーボード を開き、「Touch Barに表示する項目」で「Appコントロール」が選択されていることを確認してください。これにより、Touch Barがアプリに合わせて変化しなくなる問題を防げます。
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