Excelで売上データを分析する10の簡単な方法|初心者向けステップ解説
Excelは、売上データの保存と分析に広く使われている定番ツールです。売上データの分析方法は数多く用意されており、データの種類に応じて最適な手法を選ぶには、そのデータ特性への理解が欠かせません。
ここでは、複数の営業担当者による半年分の売上データを例に、これらのデータをどのように分析していくかを解説します。

本記事では、Excelで売上データを分析するためのさまざまな方法を、具体的な手順とともに紹介します。
Excelで売上データを分析する10の方法
データの種類によって適した分析方法は異なり、中には事前の整理が必要なケースもあります。以下のセクションで、それぞれの手法を詳しく見ていきましょう。
方法1:条件付き書式で売上トレンドを可視化する
Excelの条件付き書式は、売上データのランク付け、ハイライト表示、アイコン挿入、カラースケールなどを行うのに効果的な機能です。
手順1:まず、各営業担当者の期間内合計売上をSUM関数で算出します。隣接するセル(I4など)に次の数式を入力してください。
=SUM(C4:H4)

手順2:「ホーム」タブから「スタイル」グループ内の条件付き書式を選択します。「セルの強調表示ルール」「上位/下位ルール」「データバー」「カラースケール」「アイコンセット」など複数のオプションがあるので、目的に合ったものを選びましょう(ここではアイコンセットを使用)。

🔺すると、売上金額に応じてトレンドアイコンが自動的に挿入されます。

方法2:ピボットテーブルで売上構成比(%)を分析する
ピボットテーブルは、データを自動的に集計・並べ替えできる強力な機能です。行や列に自由にフィールドを配置でき、既存の値を行全体や列全体に対する割合(%)として表示することも可能です。
手順1:対象範囲を選択し、「挿入」タブ>「テーブル」グループのピボットテーブル>「テーブル/範囲から」を選択します。

手順2:「ピボットテーブルを作成」ダイアログボックスが表示されます。事前に範囲を選択しているため、「テーブル/範囲」は自動的に読み込まれます。配置先として「新しいワークシート」を選択し、「OK」をクリックしましょう。

🔺新しいワークシートにピボットテーブルが作成されます。

手順3:必要なフィールドにチェックを入れ、任意の場所へドラッグ&ドロップで配置します。

手順4:ピボットテーブル内の任意のセルを右クリックし、ショートカットメニューから値フィールドの設定を選択します。

手順5:「値フィールドの設定」ダイアログボックスで「値の表示形式」タブを開き、「列合計の%」を選択して「OK」をクリックします。

手順6:すべての値が月間合計売上に対する割合として表示されます。視覚的に把握したい場合は、ピボットグラフを挿入しましょう。ピボットテーブル内にカーソルを置き、「ピボットテーブル分析」タブ>「ツール」グループのピボットグラフを選択します。

手順7:「グラフの挿入」ダイアログボックスが表示されるので、好みのグラフ形式を選びます(ここでは縦棒グラフを採用)。「OK」をクリックして完了です。

🔺各営業担当者の月別売上構成比を示すピボットグラフが挿入されました。

方法3:RANK関数で売上データをランキング化する
RANK関数は、数値リストの中で指定した値が何位に相当するかを返す関数です。書式は以下の通りです。
RANK(数値, 参照, [順序])
手順1:空白セル(K4など)に次の数式を入力します。
=RANK(C4,$C$4:$H$13,0)
この数式では、C4が「数値」、$C$4:$H$13が「参照」範囲、0が降順(大きい順)でのランキングを意味します。

手順2:フィルハンドルを右方向、続いて下方向へドラッグし、全セルに数式を適用します。

これにより、各売上数値が営業担当者の中でどの位置にあるかを一目で比較できるようになります。
方法4:スライサーとグラフを組み合わせて個別データを分析する
スライサーはフィルターのように機能し、グラフと組み合わせることで特定の担当者の売上だけを抽出表示できます。スライサーを使うには、データをExcelテーブルとして整えておく必要があります。
手順1:対象範囲を選択し、「挿入」タブ>「テーブル」グループの「テーブル」をクリックします。

手順2:「テーブル作成」ダイアログボックスが表示されたら、「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。

手順3:再び「挿入」タブから、「フィルター」>スライサーを選択します。

手順4:「スライサーの挿入」ウィンドウで、絞り込みに使う列見出し(営業担当者名や月)を選択し、「OK」をクリックするとスライサーが挿入されます。

手順5:「挿入」タブから散布図などのグラフを挿入します。
🔺全員分の売上データを含む散布図が作成されます。

手順6:個々の担当者の推移を見たい場合は、行と列を入れ替えます。グラフをクリックし、「グラフデザイン」タブ>行/列の切り替えを選択しましょう。

🔺軸が切り替わり、新しい表示形式になります。

手順7:スライサーで任意の担当者(Bobなど)を選択すると、グラフにはその担当者の売上だけが自動的に表示されます。

選択を解除したいときは、スライサーウィンドウ右上の「フィルタークリア」アイコンをクリックしてください。
方法5:インデックスチャートで売上の伸び率を比較する
売上値を基準値100と比較することで、成長度合いが明確に把握できます。すべての売上を100基準のスケールに変換すれば、誰でも直感的に状況を理解できます。
ここでは例として、下図のような3か月分の売上データを使用します。データ量は自由に調整可能です。

手順1:売上データセットと同じ形状の範囲を作成し、最初の月のセルに基準値100を入力します。

手順2:セルH5に次の数式を貼り付けます。
=H$4*(C5/C4)

手順3:Enterキーを押した後、フィルハンドルを右方向・下方向へドラッグし、全セルに数式を適用します。

手順4:インデックス値の範囲を選択し、「挿入」タブ>2-D折れ線グラフを選択します。

🔺各営業担当者の月別売上推移を示すインデックス折れ線グラフが完成します。

方法6:加重平均を計算して売上全体を把握する
大量のデータセットを集約した場合、加重平均は有効な分析手段です。たとえば、データを「営業担当者ごとの月間売上」と「月間合計売上」にまとめた後、加重平均を求めることで全体の売上水準を評価できます。

手順1:空白セル(D11など)に次の数式を入力します。
=SUMPRODUCT(C4:C9,D4:D9)/SUM(C4:C9)
SUMPRODUCT関数が担当者数と一人当たり売上の積を合計し、SUM関数が担当者の総人数を返します。

手順2:Enterキーを押すと、加重平均が表示されます。

方法7:「データの分析」機能(Excel 365)で複数の分析を一括実行する
Excel 365には「データの分析」機能が搭載されており、ピボットテーブルの作成から各種グラフの提案まで、複数の分析を自動で実行できます。提案された中から任意の分析結果を選んで活用できます。
手順:対象範囲を選択し、「ホーム」タブ>「分析」グループの「データの分析」をクリックします。表示されたパネルから、目的に合った分析オプションを選択するだけで完了です。本記事で紹介した他の機能も、このパネルから利用できる場合があります。

方法8:近似曲線(トレンドライン)で年間売上の傾向を分析する
年単位で蓄積された売上データを扱う場合は、折れ線グラフを使うことで売上の推移や傾向を視覚的に確認できます。以下は年間売上データの例です。

手順:データセット全体を選択し、「挿入」タブ>「グラフ」グループの2-D折れ線を選択します。

🔺売上のトレンドを表す折れ線グラフが挿入されます。

方法9:並べ替えで最大値・最小値を素早く見つける
データの並べ替えは、売上データを瞬時に把握するための手軽な方法です。統計値こそ出ませんが、最大値や最小値を探す際の便利なテクニックです。
手順1:「ホーム」タブ>「編集」グループの並べ替えとフィルター>ユーザー設定の並べ替えをクリックします。

⧭必ず並べ替え前にデータ範囲全体を選択してください。範囲が不完全だと、値と見出しがずれてしまう恐れがあります。
手順2:「並べ替え」ダイアログボックスで、優先されるキーや順序などを設定し、「OK」をクリックします。

手順3:「OK」をクリックすると、指定した条件どおりにデータが並べ替えられます。

方法10:分析ツール(基本統計量)で売上データを統計分析する
Excelの「データ」タブには「データ分析」機能があり、複数の分析ツールを利用できます。そのひとつが基本統計量(記述統計)です。
手順1:「データ」タブ>「分析」グループのデータ分析をクリックします。

手順2:「データ分析」ウィンドウが表示されたら、基本統計量を選択して「OK」をクリックします。

手順3:「基本統計量」ダイアログボックスで、データや要件に応じて各項目を設定し、「OK」をクリックします。
🔺売上データをもとにした月間収益の統計情報が出力されます。

平均、中央値、最大値、最小値など、売上データを多角的に表す指標が一度に得られるのが魅力です。
まとめ
本記事では、Excelで売上データを分析するための10の方法を紹介しました。実際には、お使いのデータの種類に応じて、このうち2〜3つの手法を組み合わせれば十分に対応できるでしょう。ぜひ、ご自身のデータに合った方法を見つけてみてください。ご質問や追加情報があれば、コメント欄でお知らせください。
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