Excelソルバーの使い方を徹底解説!アドイン追加から最適化計算まで完全ガイド
Excelのソルバー(Solver)は、意思決定変数と呼ばれるセルの値を変更しながら、目的セルに入力された数式の最適な値(最大値・最小値・特定値)を自動的に求めることができる強力な分析ツールです。線形計画法などの複雑な問題を解く際には欠かせない機能であり、ビジネスの利益最大化やコスト最小化など、さまざまな場面で活用されています。
ソルバーが解を導き出すためには、値が調整される「変数セル」のグループが必要です。ソルバーはこれらの変数セルの値を変化させながら、目的セルに設定した目標を達成しようとします。なお、変数セルには制約条件を設定することも可能です。
Excel 2016 / 2019 / 2021 / 365 にソルバーを追加する方法
ソルバーはExcelに標準搭載されている優れた分析ツールですが、初期状態では有効になっていません。与えられた制約条件のもとで複雑な問題を解析し、問題の種類に応じて最大値または最小値を算出します。Excel 2007から最新のExcel 365まで、すべてのバージョンで利用可能です。
ソルバーはExcelのアドインとして提供されているため、通常はリボンに表示されていません。以下の手順で手動で追加する必要があります。
📌 手順:
- まず ファイル >> オプション をクリックします。
- Excelのオプション ウィンドウが表示されます。
- 左側のメニューから アドイン を選択します。
- 右側のアドイン一覧から ソルバー アドイン を選択します。
- 次に 設定(移動) ボタンをクリックします。

- アドイン ウィンドウが表示されます。
- 利用可能なアドインの一覧から ソルバー アドイン にチェックを入れます。
- 最後に OK ボタンを押します。

- ワークシートに戻ったら、データ タブをクリックします。

リボンの右端に ソルバー のオプションが表示されれば、追加は完了です。
Excelソルバーのアルゴリズム
Excelソルバーには、線形・非線形といったさまざまな複雑な問題に対応するため、複数のアルゴリズムが用意されています。求解方法の選択ボックスから、以下のいずれかの方法を選択できます。
- GRG 非線形: 滑らかな非線形問題に対しては、一般化縮小勾配法(Generalized Reduced Gradient Nonlinear)アルゴリズムが使用されます。データに少なくとも1つの滑らかな非線形関数の制約が含まれる場合に適しています。
- シンプレックス LP: 線形の関係性で特徴づけられる線形計画問題の解決に使用される手法です。データ間に線形関係がある場合に、損失の最小化や利益の最大化などの目標達成を目指します。
- 進化的: 最も難しい最適化問題に対応する手法です。関数の特性を特定できず、増加するのか減少するのか方向性が不明な場合に使用します。これは、関数が不連続または非平滑であることが原因です。
Excelソルバーモデルの構成要素
ここでは、ソルバーモデルの詳細について解説します。ソルバーモデルは3つの要素で構成されています。
- 目的セル
- 変数セル
- 制約条件
目的セル: 数式が入力されているセルを指します。このセルの値を最小化・最大化、または特定の値にすることが目標となります。
変数セル: 問題を解くための変数として機能するセル範囲です。この変数の値を調整することで解を導き出します。
制約条件: 問題を解く際にユーザーが設定する条件のことです。現実世界の状況を考慮して、これらの制限を定めます。

Excelソルバーの使い方(利益最大化の例)
それでは、実際にExcelソルバーの使い方を見ていきましょう。ここでは、いくつかの制約条件のもとで最大利益を求める例を紹介します。ある洋服店のデータセットを想定し、その店舗では5種類の商品のみを販売しているとします。データセットには、各商品のコスト、販売価格、利益、在庫数が記載されており、合計利益はSUM関数で計算済みです。
今回設定する条件は以下の通りです。
- 各商品の販売数は最小10個、最大90%までとする
- ただしブレザーのみ、最大販売数は20個とする特例がある
- 全商品の合計販売数は最大400個までとする
これらの条件に従って、各商品の販売数を具体的に示す最大利益を計算していきます。

📌 ステップ1:ソルバーのパラメーターウィンドウを開く
- まず データ タブをクリックし、分析 グループにある ソルバー を選択します。

- ソルバー パラメーター ウィンドウが表示されます。

📌 ステップ2:目的の設定と変数セルの指定
- 計算結果を表示したいセルを選択します。
- 次に 最大 オプションを選択します。

- 次に、変数セルを変更する オプションの矢印をクリックします。
- 個数 列の範囲を選択します。

この範囲が、この問題における変数となります。
- 続いて制約条件を追加するため、追加 をクリックします。

- 制約条件の追加 ウィンドウが表示されます。
📌 ステップ3:制約条件の追加と求解方法の選択
- セル参照、比較演算子、制約条件 を入力します。
- 新しい制約条件をさらに追加したい場合は 追加 を、これ以上なければ OK を押します。

- ここですべての制約条件を追加しました。
- また、求解方法として GRG 非線形 を選択します。
- 最後に 解決 ボタンを押します。

- ソルバーの結果 ウィンドウが表示されます。
📌 ステップ4:適切な結果の出力形式を選ぶ
- ソルバーの解を保持する を選択すると、現在のワークシートに結果が反映されます。
- レポート欄から 回答 を選択すると、解答レポートが出力されます。
- 元に戻す(ソルバー パラメーターのダイアログに戻る)にチェックを入れると、前のダイアログボックスに戻ります。修正が必要な場合はここで行えます。
- 最後に OK ボタンを押します。

- ワークシートに戻りましょう。

個数と合計利益のセルに変化が見られます。
- また、Excelファイルに 解答レポート シートが追加されています。

同様の手順で、目的値の設定 で 最小 を選択すれば、コスト最小化のように最小値を求めることも可能です。

まとめ
本記事では、Excelソルバーについて詳しく解説しました。ソルバーの追加方法、求解アルゴリズムの種類、モデルの構成要素、そして具体例を使った実践的な使い方まで網羅しています。ぜひ日々の業務やデータ分析に役立ててください。ご意見・ご感想があれば、コメント欄でお聞かせください。
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