Excelファイルをパスワードで安全に保護する4つの方法
Microsoft Excelは、世界で最も広く使われている表計算ソフトウェアです。Excelのスプレッドシートには、個人情報や財務データといった機密情報が含まれることが少なくありません。そのため、パスワードによる追加の保護を検討するのはごく自然なことです。
Excelファイルのパスワード保護には、Excel本体に組み込まれた機能を使う方法や、サードパーティ製ツールを活用する方法など、いくつかの選択肢があります。本記事では、代表的な4つの方法をわかりやすく解説します。
1. Excel内蔵ツールでシートをパスワード保護する
最初に紹介するのは、Excelに標準搭載されたパスワード保護機能です。Microsoft Officeスイート全体にパスワード保護ツールが備わっており、Excelのスプレッドシートだけでなく、Word文書やPowerPointプレゼンテーションなども同様に保護できます。
Excelで「ファイル」>「情報」を開き、「ブックの保護」からドロップダウンメニューの「パスワードを使用して暗号化」を選択します。
次に、スプレッドシート用の安全なパスワードを入力します。推測されにくい強固で一意なパスワードを設定し、「OK」を押した後、確認のためにもう一度同じパスワードを入力してください。
これ以降、このExcelスプレッドシートを開こうとすると、パスワード入力画面が表示されるようになります。
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Microsoft Officeのパスワード保護はどれほど安全?
Microsoft Office 97〜2003で使われていたのは、RC4と呼ばれる非常に脆弱な暗号化方式でした。この旧式のアルゴリズムには数多くの脆弱性があり、古いExcel文書のパスワード解読は驚くほど簡単に行えてしまいます。
Office 2007〜2013では暗号化アルゴリズムが刷新され、はるかに強力なAES-128へと移行しました。さらにOffice 2016〜2019ではAES-256が採用されており、現行の技術では合理的な時間内に解読することは事実上不可能です。
Excelのその他の保護機能
Microsoft Excelには、以下のような追加セキュリティ機能も用意されています。
- 最終としてマーク: ファイルを完成版としてマークし、他のユーザーに対して編集すべきでないことを伝えます。ただし、この機能自体はパスワード保護を提供するものではありません。
- 現在のシートを保護: ワークブック内の特定のシートに、追加の保護レイヤーをかけられます。ファイルへのアクセス権を持つユーザーでも、正しいパスワードがなければ内容の変更はできません。この機能には、ブック全体とは別のパスワードを設定することも可能です。
- アクセスの制限: 主に大規模組織向けの機能で、セキュリティテンプレートなどを利用して、特定の個人だけがアクセスできるよう制限できます。
- デジタル署名の追加: 送信者から受信者までの間でファイルが改ざんされていないこと、つまり内容が同一であることを検証できます。
特にExcelファイルを他人と共有する場合は、パスワード保護とこれらの追加セキュリティ機能を組み合わせて活用するとよいでしょう。
2. 7-Zipでまとめて暗号化する
複数のExcelファイルを一度に暗号化したい場合におすすめなのが、無料のアーカイブツール「7-Zip」です。7-Zipを使えば、フォルダ内のExcelファイルを丸ごと圧縮・暗号化でき、1ファイルずつではなく一括でパスワード保護できます。
まず、最新版の7-Zipをダウンロードしてインストールします。インストール後、Excelスプレッドシートが保存されているフォルダを開き、保護したいファイルをすべてドラッグで選択します。あるいは、Ctrlキーを押しながら左クリックして、個別にファイルを選択しても構いません。
選択が完了したら右クリックし、「7-Zip」>「アーカイブに追加」を選択して7-Zipのアーカイブオプションを開きます。画面右侧にある「暗号化」セクションで、強固で一意なパスワードを入力し、「OK」を押します。
これで、アーカイブ内のExcelスプレッドシートを開く際には必ずパスワードの入力が求められます。ただし、アーカイブの外にある元のファイルはまだ保護されていないため、忘れずに削除しておきましょう。
3. Windows暗号化ファイルシステム(EFS)を利用する
Windows暗号化ファイルシステム(EFS)は、Windowsに標準搭載された個別ファイル用の暗号化機能です。ディスク全体を暗号化するBitLockerとは異なり、EFSはファイル単位で動作するため、Excelスプレッドシートの保護に最適です。
EFSでファイルを暗号化するには、Excelファイルを右クリックして「プロパティ」を選択します。続いて「詳細」をクリックし、「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」にチェックを入れます。最後に「OK」、「適用」の順に押せば完了です。
ここで「暗号化の警告」が表示されます。これは、単一ファイルのみを暗号化すると特定の状況下で問題が生じる可能性があること、またフォルダ全体を暗号化する方がより高い保護になることを説明するものです。頻繁にアクセスするフォルダ内のファイルを暗号化すると、他のファイルを開くたびにロック解除が必要になってしまいます。これを避けるには、対象ファイルを専用のフォルダに移動し、そのフォルダをセキュアフォルダとして運用するのが一つの方法です。
選択を確定すると、EFSは暗号化キーのバックアップを作成するかどうか尋ねてきます。このバックアップがあれば、復号用のパスワードを忘れてしまった場合でもファイルにアクセスできます。
暗号化キーバックアップのエクスポート
セキュリティ強化のため暗号化キーのバックアップをエクスポートする場合は、「証明書のエクスポートウィザード」が起動します。ウィザードの指示に従えば、USBメモリなどの外部メディアへの暗号化キーの作成と書き出しが行えます。
最初のページで「個人情報交換」を選択し、「証明書パスにあるすべての証明書を含める」および拡張プロパティのエクスポートにチェックを入れます。次のページでは、バックアップファイルを保護するための安全で一意なパスワードを入力します。暗号化の種類をAES256-SHA256(非常に強力な暗号化)に切り替え、バックアップファイル名を指定して「完了」を押せば処理終了です。
処理が完了すると、ファイルアイコンに小さな鍵マークが表示され、暗号化されていることがひと目でわかります。
4. AxCryptを使う
Excelシートのパスワード保護に便利なもう一つのツールが「AxCrypt」です。手軽に使えるのに高性能な暗号化ツールとして知られています。
AxCryptをダウンロードしてインストールします。初回起動時にはセットアップが必要です。重要なポイントとして、登録時には有効なメールアドレスを入力する必要があります。無料ライセンスのコードはメールで送られてくるためです。コードを受信したら、コピーしてAxCryptに入力してから先へ進みましょう。
また、強固で一意なAxCryptパスワードを作成する必要があります。このパスワードは、Excelスプレッドシートの暗号化・復号キーとして機能します。AxCryptの警告には注意してください。パスワードを復元できるのはあくまでアカウントへのアクセスのみで、古いパスワードで暗号化されたファイルを復号することはできません。
準備ができたら、ExcelファイルをAxCryptのウィンドウにドラッグ&ドロップします。AxCryptにサインインしていれば、ファイルは自動的に暗号化されます。同様に、ログイン中にファイルを開いてもパスワードの入力は求められません。一方、AxCryptを閉じる(=ログアウトする)と、スプレッドシートを開こうとした際にパスワード入力画面が表示される仕組みです。
AxCryptは無料で使える暗号化ツールであり、それゆえにWindowsの優秀なフリーソフトとしても名を連ねています。
Excelスプレッドシートのパスワード保護、どれがベスト?
かつて、Microsoft Officeの内蔵パスワード保護を使ってExcelファイルを保護するのは危険な手段でした。暗号化アルゴリズムが不十分で脆弱性も多かったためです。しかし、現在のMicrosoft OfficeはAES-256を採用しているため、内蔵のパスワード保護も信頼に足るものとなり、現行技術での解読はほぼ不可能です。
ただし、内蔵機能は一度に1ファイルしか扱えないため、ファイル数が多い場合は7-Zipによる暗号化も検討する価値があります。保護したいExcelスプレッドシートが大量にあるなら、すべてを1つのアーカイブにまとめてパスワード保護する(もちろん強固で一意なパスワードを!)方法は、同じくAES-256を使用する便利な選択肢です。
強固で覚えやすいパスワードの作り方については、ぜひ関連ガイドも参考にしてみてください。
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Windows 10でファイルやフォルダをパスワード(暗号化)で保護する方法
はじめに:Windows 10標準機能でファイルを守る他人に見られたくないファイルがあるなら、パスワードでロックするのが最も手軽な安心策です。Windowsには基本的なパスワード保護機能が標準搭載されており、特別なソフトを追加しなくても、ファイルをのぞき見から守ることができます。作業を始める前に、ひとつ注意点があります。この方法はシンプルで効果的ですが、大規模な運用やミッションクリティカルな用途を想定したものではありません。本当に機密性の高い情報をデバイスに保存する場合は、専用の暗号化ソフトウェアの導入を検討しましょう。ファイルやフォルダを暗号化する手順ステップ1:プロパティを開くまず、エクス
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Excelファイルをパスワードで保護する方法をわかりやすく解説
仕事でも学習でも、パソコンを使っているなら、Microsoft Excelのスプレッドシートを一度は利用したことがあるはずです。ExcelはMicrosoft Officeスイートに標準搭載されている基本的なオフィスツールで、Microsoft 365にもOffice 2019にも含まれています。 ファイル内のデータは、悪意のある第三者の手に渡ると、コピーされたり勝手に改ざんされたりする恐れがあります。オンラインやBluetooth経由でファイルをやり取りする機会が多い現代では、あらかじめファイルにロックをかけておくことが重要です。Windows用の安全なパスワード保管庫(パスワードマネージャ