Wordで記入可能なフォームを作成する方法|開発タブの設定から各コントロールの使い方まで解説
Wordでは、他の人が直接記入できるフォーム(入力フォーム)を作成できることをご存じでしょうか?「記入可能なフォーム」と聞くと、AdobeやPDFドキュメントを思い浮かべる方がほとんどでしょう。PDFが最も一般的なフォーマットだからです。
しかし実は、Wordも非常に強力なツールであり、印刷したりメールで送信したりできるフォームを手軽に作成できます。なお、多くの人にアンケートを配布して回答を自動的に集計したい場合は、Googleフォーム(Google Docs)を使う方が適しているでしょう。
この記事では、テキストボックス、チェックボックス、日付ピッカー、リストボックスなどを使ったフォームの作成方法をご紹介します。さらに、表を活用してレイアウトを整理すれば、見た目の美しいフォームに仕上げることも可能です。
開発タブを有効にする
デフォルト設定のWordでは、フォームを作成できません。リボンの「開発」タブを有効化する必要があります。このタブは利用者が少ないため、Microsoftが初期状態で無効にしているのです。
有効化するには、まず「ファイル」をクリックし、次に「オプション」を選択します。
左側のメニューから「リボンのユーザー設定」をクリックし、右側のリストボックスにある「開発」にチェックを入れます。

「OK」をクリックすると、リボンに「開発」タブが表示されます。フォーム作成で最も重要なのは、この中の「コントロール」グループです。
Wordでフォームを作成する
コントロールグループには、文書に挿入できる約8種類のコントロールが用意されています。具体的には、「リッチテキスト」「プレーンテキスト」「画像」「文書パーツギャラリー」「チェックボックス」「コンボボックス」「ドロップダウンリスト」「日付ピッカー」です。

コントロールを挿入するには、目的のコントロールをクリックするだけ。カーソルがある位置に挿入されます。以下の例では、表を作成し、「姓」と「名」用のプレーンテキストボックスを2つ追加しています。

デフォルトでは、各コントロールには独自のプレースホルダーテキストが表示されます。プレーンテキストコントロールの場合は「ここをクリックしてテキストを入力」といった文言です。このテキストは、コントロールアイコンの右にある「デザインモード」ボタンをクリックすることで編集できます。

デザインモードをオンにすると、追加したコントロールの左右に青いプレースホルダーが現れます。テキストを選択して、好きな内容に書き換えましょう。編集が終わったら、再度「デザインモード」ボタンをクリックしてモードを解除します。
次に、新しく追加したコントロールをクリックして選択状態にし、デザインモードボタンのすぐ下にある「プロパティ」をクリックします。各コントロールには共通の基本オプションが用意されており、下部にはコントロールの種類に応じたカスタムオプションが表示されます。

ここでは、コントロールにタイトルを付けたり、色を変更したり、テキストのスタイルを調整したり、コントロールの編集・削除の可否を指定したりできます。一番下にはコントロール固有のオプションがあり、プレーンテキストコントロールの場合は「複数行の入力を許可するかどうか」を設定できます。このオプションは、相手に長文(段落)を入力してもらいたい場合に便利です。
プレーンテキストとリッチテキストの違いとは?
プレーンテキストコントロールとリッチテキストコントロールの違いは、それほど大きくありません。リッチテキストコントロールでは、単語ごとに個別のフォントや色を設定できますが、プレーンテキストコントロールでは書式設定がテキスト全体に一括適用されます。「プレーンテキストなら太字やフォント変更、色変更ができないのでは?」と思うかもしれませんが、実際にはどちらも可能です。
ドロップダウンリストとコンボボックスの追加
続いて、フォームにドロップダウンリストコントロールを追加してみましょう。挿入直後は「項目を選択してください。」とだけ表示されます。リストに選択肢を追加するには、「プロパティ」をクリックします。

「追加」ボタンをクリックし、選択肢の名前を入力します。デフォルトでは「表示名」と「値」が同じになりますが、必要に応じて変更することも可能です。ただし、値を変更する理由はほとんどありません。Wordマクロを作成してコード内でコントロールを参照する場合くらいでしょう。
すべての選択肢を追加したら「OK」をクリックします。これで、ドロップダウンリストから選択肢を選べるようになります。

ドロップダウンリストとコンボボックスの唯一の違いは、後者がユーザー自身の値を自由に入力できる点です。ドロップダウンリストではリスト内の選択肢から必ず選ぶ必要がありますが、コンボボックスではリストから選ぶか、自分で値を入力するかを選べます。
日付ピッカーと画像コントロール
日付ピッカーコントロールは、航空券予約サイトなどでよく使われる日付選択機能と同じように動作します。クリックするとカレンダーが表示され、日付をクリックするだけで選択できます。

「プロパティ」ボタンをクリックすると、日付ピッカーにはかなり多くのオプションが用意されていることがわかります。

日付の表示形式を変更したり、別の暦(カレンダーの種類)を選択したりできます。また、画像コントロールも便利なオプションで、ユーザーが簡単に画像を挿入できるようになります。

ユーザーが画像部分をクリックするとダイアログが開き、PC上の画像、Bing画像検索、OneDriveから画像を選択できます。FacebookやFlickrから選ぶオプションもあります。

チェックボックスの追加
次に、文書にチェックボックスをいくつか追加しましょう。注意点として、チェックボックス自体に直接テキストを入力しようとすると、「選択範囲はロックされています」というメッセージが表示されます。これは仕様によるものです。チェックボックスの隣をクリックしてからテキストを入力してください。

文書パーツコントロールの活用
最後に紹介するのは、文書パーツ(ビルディングブロック)コントロールです。これを使うと、Quick Parts(クイックパーツ)や定型句(AutoText)からコンテンツを選んで挿入できます。例えば、カスタム定型句に引用文などを登録しておき、プロパティダイアログからコントロールにリンクさせるといった使い方が可能です。

フォームを保護して記入欄以外をロックする
すべてのコントロールを希望どおりに配置したら、文書を保護しておくのがおすすめです。こうすることで、ユーザーはフォームフィールドの記入のみが可能になり、それ以外の部分は編集できなくなります。
設定するには、「開発」タブの「編集制限」をクリックします。

右側に表示されるウィンドウで、「編集の制限」のドロップダウンから「フォームフィールドに入力する」を選択します。そして、「この種の編集だけを文書で許可する」にチェックを入れましょう。

「はい、保護を開始します」をクリックし、必要に応じてパスワードを設定します。これで、フォームフィールドのみが編集可能となり、その他の部分はすべてロック・保護されます。ユーザーはTabキーを使って、各フォームフィールド間を簡単に移動できます。
まとめ
全体として、Wordはフォーム作成に最適なツールとまでは言えませんが、十分に実用的であり、多くの方のニーズを満たせるレベルだと言えます。ぜひ本記事の手順を参考に、あなただけの記入可能なフォームを作成してみてください。
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