Microsoft 365に含まれるアプリとサービスの完全ガイド【2024年版】
MicrosoftがOffice製品を提供し始めた頃は、Word、Excel、PowerPointのわずか数種類のみでした。現在でも多くのユーザーはこの基本セットを利用していますが、Microsoft 365のブランド傘下には現在20種類以上のアプリとサービスが存在します。本記事では、Microsoft 365に含まれる主要なアプリとサービスをカテゴリ別に整理し、それぞれの特徴を解説します。
Microsoft 365とは

簡単に言えば、Microsoft 365はOfficeスイートのフルバージョンであり、すべての製品が含まれ、コンピューターにインストールして利用できます。また、Microsoft Endpoint Configuration Managerを使用して企業環境への展開も可能です。アプリケーションとクラウドサービスが一体となったサブスクリプション型のサービスです。
Microsoft 365に含まれる主なアプリとサービス
コアとなるアプリおよびサービスには、Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNote、OneDrive、Microsoft Teamsがありますが、それ以外にも多くのツールが提供されています。

ドキュメント作成・編集
- Word:世界標準のワープロ・文書作成ソフト
- Excel:高度なデータ分析・表計算ツール
- PowerPoint:プレゼンテーション作成ソフト
- OneNote:デジタルノート・情報整理ツール
- Publisher(Windowsのみ):チラシ・パンフレットなどのDTP作成ツール
- Access(Windowsのみ):データベース管理アプリケーション
メール・予定表
- Outlook:メール、予定表、連絡先、タスクを一元管理
- Exchange:企業向けメール・スケジュール共有サーバー(オンライン版とオンプレミス版あり)
- Bookings:オンライン予約管理・決済連携ツール
会議・音声通話
- Microsoft Teams:チャット、ビデオ会議、ファイル共有、電話システムを統合したコラボレーションハブ
社内コミュニケーション・イントラネット
- SharePoint:ドキュメント管理、社内ポータル、ナレッジ共有プラットフォーム
- Yammer(現Viva Engage):企業向けソーシャルネットワーク、コミュニティ形成ツール
ファイル・コンテンツ管理
- OneDrive:個人・チーム用クラウドストレージ(1TBまで利用可能)
- Lists:業務データの追跡・管理に特化したスマートリスト
- Forms:アンケート・クイズ・投票作成ツール
- Stream:企業向け動画配信・共有サービス
- Sway:ウェブベースのインタラクティブなレポート・プレゼンテーション作成ツール
業務管理・自動化・ローコード開発
- Power Apps:ローコードでカスタム業務アプリを構築
- Power Automate:ワークフロー自動化(RPA)ツール
- Power Virtual Agents for Teams:ノーコードでチャットボットを作成・運用
- Planner:タスク・プロジェクト管理ボード(カンバン方式)
- To Do:個人向けタスク管理アプリ(クロスプラットフォーム対応)
このほか、管理・セキュリティ関連のサービスとして、Microsoft 365 管理センター、Intune(エンドポイント管理)、Microsoft Defender(脅威対策)、Azure AD(ID・アクセス管理)、MyAnalytics / Viva Insights(生産性分析)などがプランに応じて提供されます。詳細なプラン比較は公式サイトの比較表を参照してください。
主要アプリの詳細
Word

Wordは、学生、企業、政府機関、作家など幅広い層で利用される世界標準のワープロソフトです。タブレット版、Web版も提供されており、書籍の原稿から履歴書まであらゆる文書作成に対応します。
Excel

Excelは大規模な数値データの管理・分析に不可欠なスプレッドシートです。複雑な計算、ピボットテーブル、多彩なグラフ作成機能を備え、ビジネスにおける意思決定を強力にサポートします。複数のシートを同時に操作し、データモデリングも可能です。
PowerPoint

PowerPointは、音声、動画、アニメーションを組み込んだスライドプレゼンテーションを作成するデザインツールです。美しいスライドを直感的に作成でき、ビジネスプレゼンの必須ツールとして広く普及しています。
OneNote

OneNoteは単なるメモ帳ではなく、情報の収集・整理・共有・共同編集を実現するデジタルノートブックです。Mac、PC、タブレット、スマートフォンで利用でき、プロジェクト管理、会議録、ブレインストーミングなど多用途に活用できます。
Publisher(Windowsのみ)

Publisherは、ニュースレター、パンフレット、ポスター、グリーティングカードなど、プロ品質の印刷物を作成するDTP(デスクトップパブリッシング)ソフトです。直感的なレイアウトツールで、インタラクティブなPDFやメールマガジンの作成も可能です。
Access(Windowsのみ)

Accessは、サーバー不要でカスタムデータベースを構築できるリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。財務データ、顧客管理、個人のアドレス帳など、多様な情報を効率的に管理できます。データのインポート/エクスポート、フィルタ、帳票印刷などの機能を備えます。
Outlook

Outlookは、メール、予定表、連絡先、タスクを統合管理するパーソナル情報マネージャーです。会議の設定、同僚との連携、メールの自動仕分けなど、ビジネスコミュニケーションを効率化する強力な機能を提供します。
Exchange Server / Exchange Online

Exchangeは、企業のメール・予定表・連絡先・タスクをホストするメッセージングプラットフォームです。クラウド版の「Exchange Online」とオンプレミス版の「Exchange Server」があり、Microsoft 365ではクラウド版が標準で提供されます。大容量メールボックス、アーカイブ、モバイル同期などエンタープライズ要件を満たします。
Bookings

Bookingsは、予約受付ページの作成、スタッフのシフト管理、オンライン決済連携を実現する予約管理アプリです。中小企業の店舗運営やサービス業務の効率化に最適で、顧客は24時間Webから予約可能です。
SharePoint

SharePointは、組織のドキュメント管理、イントラネットポータル、ナレッジベース構築のためのプラットフォームです。バージョン管理、共同編集、検索、ワークフローなど豊富な機能を持ちますが、習得にはある程度の学習が必要です。
Yammer(Viva Engage)

Yammer(現在「Viva Engage」へ移行中)は、社内コミュニティ形成のためのエンタープライズソーシャルネットワークです。プロジェクトやテーマごとのグループでオープンな議論を行い、ナレッジ共有やエンゲージメント向上を促進します。APIによる外部システム連携も可能です。
OneDrive

OneDriveは、個人およびチーム向けのクラウドストレージです。ファイルの保存、同期、共有をデバイス間でシームレスに行えます。Microsoft 365 サブスクリプションでは1TBのストレージが付与され、中小企業にとってコスト効率の高いファイル共有基盤となります。
Lists

Listsは、業務データの追跡・優先順位付け・共有に特化したスマートリストアプリです。カスタムテンプレート作成、Power Appsとの連携、Power Automateによる自動化が可能で、資産管理、課題トラッキング、採用プロセス管理などに活用されます。
Forms

Formsは、アンケート、クイズ、投票を簡単に作成・配布・集計できるWebフォームツールです。Microsoft 365と統合されており、回答データをExcelで分析したり、Teamsで共有したりできます。
Stream

Streamは、企業内での動画配信・共有・管理を行うクラウドビデオサービスです。会議録画、トレーニング動画、社内放送などをセキュアに公開でき、文字起こし、チャプター分け、アクセス制御などの機能を備えます。
Sway

Swayは、画像、動画、文書を組み合わせたインタラクティブなWebベースのストーリーテリングツールです。デザインスキル不要で、レスポンシブなレポート、ニュースレター、ポートフォリオを短時間で作成・共有できます。
Power Apps

Power Appsは、ローコード/ノーコードでカスタム業務アプリを構築するプラットフォームです。データソース(Dataverse、SQL、SharePoint、OneDrive等)に接続し、モバイル/PC対応のキャンバスアプリやモデル駆動型アプリを作成できます。
Power Automate

Power Automate(旧Microsoft Flow)は、クラウドフローとデスクトップフロー(RPA)で業務プロセスを自動化するサービスです。数百のコネクタで各種SaaSやオンプレミスシステムを連携し、承認ワークフロー、データ同期、通知自動化などをノーコードで実現します。
Power Virtual Agents for Teams

Teams内で動作するノーコードチャットボットビルダーです。FAQ対応、予約受付、注文照会などの定型業務をボットに任せ、人的リソースを高度な業務にシフトできます。自然言語理解(NLU)により、人間らしい会話フローを設計可能です。
Planner

Plannerは、カンバンボード形式でタスクとプロジェクトを視覚的に管理するチーム向けツールです。タスクの割り当て、期限、ラベル、添付ファイル、チェックリストを設定でき、TeamsやOutlookと連携して進捗を可視化します。Googleカレンダーとの同期も可能です。
To Do

To Doは、個人のタスク管理に特化した軽量アプリです。Windows、Mac、iOS、Android、Webで同期し、「マイ デイ」機能で今日の優先タスクに集中できます。PlannerやOutlookのタスクとも連携し、個人とチームのタスク管理を橋渡しします。
Microsoft 365の主なプラン
Microsoft 365は、ユーザーのニーズに合わせて複数のプランが用意されています。大きく分けて以下の4カテゴリがあります。
- ホーム(個人・家族向け)
- ビジネス(中小企業向け)
- 教育機関向け
- エンタープライズ(大規模組織向け)
1. Microsoft 365 Home(ホーム)
家族や個人向けのプランです。最大6人(Personalは1人)まで利用でき、PC/Mac、タブレット、スマートフォンにOfficeアプリをインストール可能です。1人あたり1TBのOneDriveストレージ、Outlook.comの広告なしメール、家族の安全機能(位置情報共有、ドライブセーフティ等)が含まれます。対象アプリ:Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlook、OneDrive、Editor、Clipchamp、Designerなど。
2. Microsoft 365 Business(ビジネス)
中小企業(最大300ユーザー)向けプランです。Business Basic / Standard / Premiumのグレードがあり、コアアプリに加え、Teams、Exchange、OneDrive for Business、SharePoint、Intune、Azure Information Protection、Defender for Businessなどのセキュリティ・管理機能が段階的に提供されます。
3. Microsoft 365 Education(教育機関)
学校・大学向けのクラウドスイートです。A1(無料・Web版のみ)、A3、A5のグレードがあり、教職員と学生にOfficeアプリ、Teams for Education、OneNote Class Notebook、Minecraft Education、セキュリティ・分析ツールを提供し、ハイブリッド学習環境を支援します。
4. Microsoft 365 Enterprise(エンタープライズ)
大規模組織向けの最上位プランです。E3、E5、F3(フロントラインワーカー向け)があり、Officeアプリ、Windows 11 Enterprise、Enterprise Mobility + Security(EMS)、高度なセキュリティ(Defender for Endpoint/Office 365/Identity/Cloud Apps)、コンプライアンス、音声会議、分析(Viva Insights)などを包括的に提供します。ゼロトラストセキュリティとモダンワークプレースの基盤として設計されています。
本記事が、Microsoft 365に含まれる多様なアプリとサービスの全体像を把握し、自社や個人のニーズに最適なプラン選びの一助となれば幸いです。

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