VirtualBoxで「VT-x is not available(VERR_VMX_NO_VMX)」エラーが出たときの対処法
VirtualBoxなどの仮想化ソフトウェアで仮想マシン(VM)を起動しようとするたびに、「VT-x is not available(VERR_VMX_NO_VMX)」というエラーメッセージが表示されて困っている方は少なくありません。この記事では、このエラーの主な原因と、実際に効果のあった対処法を順番にご紹介します。
エラーが発生する主な原因
さまざまなユーザー報告をもとに調査した結果、このエラーメッセージが表示されるのは主に以下のようなケースです。
- BIOS設定でVT-Xが無効になっている:手動で無効化された場合だけでなく、一部のサードパーティ製アプリケーションによって設定が書き換えられることもあります。
- CPUがVT-Xに対応していない:まれなケースですが、搭載されているCPU自体がVT-X技術に対応しておらず、エラーが発生することもあります。
- WindowsのHyper-Vが有効になっている:最も一般的な原因です。MicrosoftのHyper-VはVT-Xと競合するため、Hyper-Vが有効になるとOSが自動的にVT-Xを無効化します。
- Avastのアップデートによる影響:Avastの特定のアップデートでは、設定メニューでネストされた仮想化を有効にしない限り、リアルタイム保護の稼働中にVT-Xが無効化されます。
- コア分離(Core Isolation)が有効になっている:Windows Defenderのセキュリティ機能である「コア分離」は、有効な状態だとVT-Xと競合することが知られています。
以下の対処法は、難易度と効果の順に並べています。上から順番に試していき、お使いの環境で問題が解決する方法を見つけてください。
対処法1:Hyper-Vを無効化する
これは最も多い原因の一つです。Windows 10のFall Creators Update以降、この問題が頻発したという報告が数多く寄せられました。Hyper-V仮想化が有効になっていると、VT-Xは自動的に無効化されます。また、Dockerなどのアプリケーションのインストールがきっかけで発生することもあります。アプリをアンインストールしてもHyper-Vが有効のまま残り、VT-Xの動作を妨げ続けるケースがほとんどです。
ここでは、管理者権限のコマンドプロンプトからHyper-Vを無効化する手順を紹介します。
- Windowsキー + Rを押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開きます。「cmd」と入力し、Ctrl + Shift + Enterを押して管理者権限でコマンドプロンプトを起動します。UAC(ユーザーアカウント制御)の画面が表示されたら「はい」をクリックしてください。

- 管理者権限のコマンドプロンプトに、以下のコマンドを1行ずつ貼り付けて実行し、それぞれEnterキーを押します。
bcdedit /set hypervisorlaunchtype Off bcdedit /set vm No dism.exe /Online /Disable-Feature:Microsoft-Hyper-V
- コマンドが正常に完了したら、コマンドプロンプトを閉じてPCを再起動します。
- 再起動後、VirtualBoxで仮想マシンを再度起動し、同じエラーが表示されるかどうかを確認します。
それでもVMの起動時に同じエラーが表示される場合は、次の対処法に進んでください。
対処法2:Avastの設定でネストされた仮想化を有効にする(該当する場合)
Avastを使用している場合は注意が必要です。2017年6月にリリースされたアップデートには、一定の条件を満たすとシステム上でVT-Xの動作を自動的に阻止する機能が含まれていました。
幸い、セキュリティソフトをアンインストールしなくても問題を解決できます。Avastの設定 > トラブルシューティングを開き、「利用可能な場合はネストされた仮想化を使用する(Use nested virtualization where available)」と「ハードウェア支援による仮想化を有効にする(Enable hardware-assisted virtualization)」のチェックボックスをオンにすることで解決したという報告が多数あります。
この方法がお使いの環境に当てはまらない場合は、次の対処法に進みましょう。
対処法3:Windows Defenderのコア分離を無効化する
「コア分離(Core Isolation)」はWindows Defenderのデバイスセキュリティ機能の一つで、VT-Xと競合することが知られています。Windows Defenderを標準のセキュリティソフトとして使用している場合は、コア分離が有効になっていないかを確認しましょう。
手順は以下の通りです。
- 画面左下のスタートアイコンをクリックし、「Windows Defender」と検索します。表示された「Windows Defender セキュリティセンター」を開きます。

- 左側のメニューから「デバイスセキュリティ」をクリックします。

- 「デバイスセキュリティ」画面の「コア分離」セクションにある「コア分離の詳細」をクリックします。

- 「コア分離」画面で、「メモリ整合性(Memory integrity)」のトグルスイッチがオフ(OFF)になっていることを確認します。オンになっている場合はオフに切り替えてください。

- 設定を変更したらPCを再起動し、次回起動時に問題が解決したかどうかを確認します。
それでもVirtualBoxのVMをエラーなしで起動できない場合は、最後の対処法に進んでください。
対処法4:BIOS設定でVT-Xを有効にする
ここまでの方法で解決しない場合は、BIOS設定でVT-Xが無効になっている可能性が高いです。一部のサードパーティ製アプリケーションがこれらの設定を上書きすることがあるため、この可能性を確認せずに切り捨てないようにしましょう。
BIOS設定へのアクセス方法や項目の場所は、マザーボードのメーカーによって異なります。ただし一般的には、「Security(システムセキュリティ)」の項目以下に「Virtualization Technology」または「VTx/VTd」という名前で設定が用意されていますので、そこを探してみてください。
上記のすべての方法を試しても問題が解決しない場合、お使いのマシンがそもそもVT-Xに対応していない可能性があります。その場合は、Microsoftが提供する検証ツールをインストールして実行し、CPUがHAV(VT-Xの基盤となるハードウェア支援仮想化技術)に対応しているかどうかを確認してみてください。
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