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タッチスクリーンの2in1 PCでLinuxはここまで快適!導入前に知っておきたいポイント

Linux最大の魅力のひとつは、古くなったパソコンに新たな命を吹き込めることです。しかし一方で、実際に導入してみるまで、どんな使い心地になるのか分からないという難点もあります。ネット上のレビューを読むことはできても、店頭で実際の動作を確かめられないのは痛いところです。

この問題は特に2in1 PC(タブレット兼用ノートPC)で顕著です。大手Linux PCメーカーはまだ2in1モデルをラインナップしていません。ところが実際に試してみると、こうしたタッチスクリーン搭載機でも、Linuxはすでに十分快適に動作するのです。ここでは、導入前に知っておきたいポイントを詳しく解説します。

ハードウェア選びが重要

筆者は2016年製のAcer Aspire R14という2in1 PCに、GNOMEデスクトップ環境を採用したFedora Silverblueをインストールしました。Intel CPUと内蔵グラフィックスを搭載した同種のデバイスであれば、おおむね似たような体験が得られるはずです。

最もトラブルが少ないのは、発売から数年が経ち、細かい癖や特殊な挙動への対応がLinuxカーネルに取り込まれたマシンです。最新の2in1 PCでもLinuxは動くことが多いのですが、解決に時間・専門知識・根気を要する問題に遭遇するリスクは高くなります。

すでに所有している、あるいは購入を検討しているパソコンについては、必ず事前にネットで検索し、Linuxサポートの充実度を確認しておきましょう。

ノートPCをタブレットに変える

2in1 PCへのLinuxインストールは、通常のノートPCへのインストールと手順はまったく同じです。特別なバージョンを探したり、特殊な操作を行ったりする必要はありません。

セットアップが完了すれば、あとは自動的に「魔法」が起こります。

仮想キーボード

ディスプレイを180度以上に折り返すと、システムが物理キーボードとタッチパッドを自動的に無効化します。文字入力の際は、テキスト入力欄をタップすると仮想キーボードが表示されます。また、画面下端から上へスワイプすれば、いつでも手動でキーボードを呼び出すことも可能です。

キーボード自体は実用レベルですが、AndroidやiOSで長年磨かれてきた便利機能までは期待しないほうがよいでしょう。フリック入力による単語入力や、入力中の予測変換には対応していません。

画面の自動回転

タッチスクリーンの2in1 PCでLinuxはここまで快適!導入前に知っておきたいポイント

画面を折り返すと、デバイスの向きに応じて表示が自動的に回転します。PCをテントのように立てかけた状態にすれば、それに合わせて画面も回転します。

回転方向は4方向すべてに対応しており、多くのモバイルデバイスのような3方向制限はありません。横になったままタブレットとして使う場合も、縦向きに固定できるので、横向きで寝ながら読書する際にとても便利です。

インターフェースはどこまで適応する?

GNOMEは、特にバージョン40以降、タブレットフォームファクターとの相性が抜群です。注目すべきは「デスクトップインターフェース」と「アプリの設計」の2点です。

デスクトップインターフェース

GNOMEは「アクティビティ概要(Activities Overview)」を中心に設計されています。画面左上の「アクティビティ」をクリックまたはタップすると、開いているウィンドウ、アプリ一覧、仮想デスクトップをひと目で確認できるダッシュボードが表示されます。

従来型のアプリランチャーとは異なり、階層メニューを辿る必要はなく、すべての要素が大きく指先に優しい作りです。iPadやAndroidタブレット、2in1 Chromebookを使ったことがあれば、ドックやアプリドロワーの操作は直感的に理解できるでしょう。

タッチスクリーンの2in1 PCでLinuxはここまで快適!導入前に知っておきたいポイントタッチスクリーンの2in1 PCでLinuxはここまで快適!導入前に知っておきたいポイントタッチスクリーンの2in1 PCでLinuxはここまで快適!導入前に知っておきたいポイント

マウスで行っていた操作の大半は、そのままタッチ操作に置き換えられます。指でウィンドウをドラッグして移動できます(リサイズだけは成功するかどうか分かれることもあります)。ウィンドウを画面上部へドラッグすれば最大化、上部から下へスワイプすれば元に戻ります。さらに、2つのウィンドウを画面の左右端へそれぞれドラッグすれば、左右に並べて表示することも可能です。

アクティビティ概要では、ウィンドウを少し長押しした後、指でドラッグして仮想デスクトップ間を移動させられます。

アプリの設計

GNOME向けに設計されたアプリは、指で押しやすい大型ボタンを備えたヘッダーバーを採用し、従来のメニューバーの代わりにハンバーガーメニューボタンを使います。この設計により、マウスでもタッチスクリーンでも快適に操作できるアプリになっています。最大化した状態では、往年のiPadアプリに近い見た目と操作性を実現します。

GTK4ツールキットへの移行が進むにつれ、ウィンドウサイズに応じてレイアウトを切り替える「アダプティブ」なアプリも増えています。フルサイズでは通常のウィンドウ表示になり、縮小するとスマートフォン向けのレイアウトへ変化する仕組みで、これは現代のレスポンシブWebサイトと同じ発想です。同じアプリがスマートフォンでも使えるようになるだけでなく、2in1 PCでも優れた体験をもたらします。

GNOMEアプリ以外に足を踏み入れると、従来型のメニューバーに出会う可能性が高くなります。挙動はアプリによってまちまちです。

例えばLibreOfficeでは、現在のところメニュー項目を長押ししてメニューを開き、切り替えたい項目を再度タップする方式です。一方GIMPでは、長押しではなくシングルタップでメニューが開きます。

伝統的なLinuxアプリも引き続き問題なく動作しますが、キーボードとマウス前提で設計されているため、タッチスクリーンではやや物足りないのが正直なところです。

待ち望んでいたLinuxタブレットはもうここにある?

完全に自由でオープンソースなLinuxタブレットを夢見てきた人は少なくありません。PineTabはその片鱗を味わわせてくれる存在ですが、ハードウェア性能が低すぎて、多くの人にとって快適とは言いがたいものです。

一方、ほとんどの2in1 PCは、タッチ操作に配慮したLinuxを余裕で動かせる性能を持っています。自分に合う一台を見つけられれば、Linuxタブレットの登場を待つ必要はないかもしれません。

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