macOSでメールを暗号化する方法!GPGToolsを使った安全なメール送信ガイド
企業による個人情報の利用が拡大するにつれ、機密性の高いやり取りの内容を守りたいと考える人が増えています。多くのメッセンジャーアプリがエンドツーエンド暗号化に対応していますが、今なお最も広く使われているコミュニケーション手段はメールです。メールを暗号化しなければ、第三者に内容を読み取られるリスクがあります。この記事では、macOSでPGPを使ってメールを暗号化し、Mail.appやその他のメールクライアントから暗号化メールを送信する方法を詳しく解説します。
なお、どのPGPクライアントでも「宛先(To)」や「差出人(From)」のアドレスは暗号化できません。メールサーバーがメッセージを正しく配送するために、これらの情報は平文である必要があるためです。また、件名も暗号化の対象外なので、具体的な内容は書かずにシンプルな件名にしておきましょう。
GPGToolsをダウンロードしてインストール
1. GPG Toolsの公式サイトからGPG Suiteをダウンロードします。GPG Toolsは「Pretty Good Privacy(PGP)」をベースとした長年続くオープンソースプロジェクトです。信頼性は高いですが、GitHubページでソースコードを確認すれば、自分の目で安全性を確かめることもできます。

2. ダウンロードしたDMGファイルをマウントし、「Install」アイコンをダブルクリックしてGPG Suiteをインストールします。

鍵ペアを生成する
鍵ペアは「公開鍵」と「秘密鍵」の2つで構成されます。公開鍵は、あなたに連絡したい相手と自由に共有するものです。一方、受信したメールを「解錠」するために使うのが秘密鍵で、これは絶対に他人に渡してはいけません。
1. GPG Suiteを初めて起動すると、鍵ペアの生成を促す画面が表示されます。ツールバーの「New」アイコンをクリックしても生成できます。

2. MacのMail.appに登録している名前とメールアドレスを入力します。

3. 複雑なパスフレーズを作成します。このパスフレーズは、暗号化された通信を復号するときに入力することになります。良いパスフレーズが思いつかない場合は、オンラインツールでランダムなパスフレーズを生成してもよいでしょう。準備ができたら「Generate Key」をクリックします。

4. マウスをランダムに動かして、乱数生成に必要なエントロピーを供給します。

公開鍵を入手する
誰かに暗号化メールを送るには、事前に相手の公開鍵のコピーが必要です。公開鍵で暗号化されたメールは、数学的に対応する秘密鍵を持つ本人しか復号できません。
公開鍵サーバーで共有されている公開鍵を検索する
1. メニューバーの「GPG Keychain」メニューから「Preferences」を選択します。

2. ドロップダウンメニューからキーサーバーを選択します。

3. GPG Keychainの「Lookup Key」をクリックするか、Command + Fキーを押して、受信者の名前で検索します。

4. 受信者の最新の公開鍵を選択し、「Retrieve Key」ボタンをクリックします。

Mail.appで暗号化メールを送信する
1. Mail.appを開いて新規メールを作成します。作成ウィンドウの右上に緑色のアイコンが表示されているか確認しましょう。

2. GPG Keychainに公開鍵が登録されているメールアドレスを宛先に入力します。

3. 鍵アイコンをクリックしてメールを暗号化します。

鍵アイコンの横に表示されるチェックマークは、あなたの秘密鍵でメールに署名したことを示しています。これにより、そのメールが本当にあなたから送られたものであり、配送途中で改ざんされていないことが証明されます。
他のアプリを使って暗号化メールを送る
Mail.app以外のアプリケーションでも暗号化メールを送れます。テキストエディタでGPGを使ってメール本文を暗号化し、その暗号化ブロックをお好みのメールクライアントで送信するだけです。
コンテキストメニューを設定する
1. システム環境設定で「キーボード」を開き、「ショートカット」タブをクリックします。
2. 左側のメニューから「サービス」を選択します。

3. サービスメニューの「テキスト」セクションまでスクロールし、「OpenPGP」で始まる項目を探します。項目はアルファベット順に並んでいます。

4. 以下の項目にチェックを入れます:
- OpenPGP: Decrypt Selection(選択範囲を復号)
- OpenPGP: Encrypt Selection(選択範囲を暗号化)
- OpenPGP: Sign Selection(選択範囲に署名)
使用しない他のOpenPGPサービスのチェックを外しておけば、コンテキストメニューをすっきり整理できます。
メールを作成して暗号化する
作業を始める前に、受信者のPGP鍵がGPG Keychainにダウンロード済みであることを確認してください。
1. メールクライアントまたはテキスト編集ウィンドウで、メール本文を執筆します。
2. メール本文を選択し、右クリックして「サービス」メニューから「OpenPGP: Sign Selection」を選択します。

3. メール下部に挿入されたPGP署名を含む全文を選択し、右クリックして「OpenPGP: Encrypt Selection」を選択します。

4. キーチェーンから受信者を選択します。

5. 暗号化されたテキストブロック全体を受信者に送信します。
メールを復号する
Mail.app以外の場所でも、OpenPGPのコンテキストメニューツールを使えばメールを復号できます。
1. 暗号化されたテキストを、TextEditなどのプレーンテキストエディタにコピーします。
2. ---BEGIN PGP MESSAGE---から---END PGP MESSAGE---まで、暗号化メールの全文を選択します。
3. 選択したテキストを右クリックし、「サービス」メニューから「OpenPGP: Decrypt Selection」を選択します。
4. パスフレーズを入力すると、メールが復号されます。
まとめ
日常的なやり取りに毎回暗号化が必要とは限りませんが、機密性の高い会話では暗号化が役立ちます。企業や政府機関に自分の通信を監視されやすくする理由はほとんどありません。インターネットを利用する一人として、必要になったときにすぐ対応できるよう、メールの暗号化方法を身につけておきましょう。
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