C++で二分木の右側面図(右サイドビュー)を求めるアルゴリズムと実装方法
はじめに
二分木があるとき、その木を右側から見ると、特定のノードだけが見えます。この問題では、右側から見えるノードの値をすべて出力することが求められます。
例えば、次のような二分木を考えてみましょう。

この場合、右側から見えるのは 1 → 3 → 4 の順になります。それでは、この問題を解くためのアプローチを見ていきましょう。
解法のアプローチ:DFS(深さ優先探索)を使う
この問題は、DFS(深さ優先探索)を工夫して使うことで効率的に解けます。ポイントは「各レベルで最初に到達したノード=右端のノード」という性質を利用することです。
手順
- まず、DFS用のヘルパーメソッドを作成します。引数として、ツリーノード、結果を格納する配列、現在のレベルを受け取ります。レベルの初期値は 0 です。
- ノードが null の場合は何もせず return します。
- 現在のレベルが答えの配列の長さと等しい場合、そのノードは「そのレベルで最初に訪れた(=最も右にある)ノード」なので、値を答えの配列に挿入します。
- 続いて、右の子ノードに対して dfs(右の子, ans, level + 1) を呼び出します。
- その後、左の子ノードに対して dfs(左の子, ans, level + 1) を呼び出します。
重要なのは、必ず右側を先に探索することです。こうすることで、各レベルで最初に訪れるノードが常に右端のノードになります。
メイン関数での呼び出し
メイン関数からは、木のルートノードと空の配列を使って dfs(root, ans) を呼び出します。レベルの初期値は 0 です。
C++による実装例
以下のコードで、実際の実装を確認してみましょう。
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
void print_vector(vector<int> v){
cout << "[";
for(int i = 0; i<v.size(); i++){
cout << v[i] << ", ";
}
cout << "]"<<endl;
}
class TreeNode{
public:
int val;
TreeNode *left, *right;
TreeNode(int data){
val = data;
left = right = NULL;
}
};
void insert(TreeNode **root, int val){
queue<TreeNode*> q;
q.push(*root);
while(q.size()){
TreeNode *temp = q.front();
q.pop();
if(!temp->left){
if(val != NULL)
temp->left = new TreeNode(val);
else
temp->left = new TreeNode(0);
return;
} else {
q.push(temp->left);
}
if(!temp->right){
if(val != NULL)
temp->right = new TreeNode(val);
else
temp->right = new TreeNode(0);
return;
} else {
q.push(temp->right);
}
}
}
TreeNode *make_tree(vector<int> v){
TreeNode *root = new TreeNode(v[0]);
for(int i = 1; i<v.size(); i++){
insert(&root, v[i]);
}
return root;
}
class Solution {
public:
void dfs(TreeNode* node, vector <int>& ans, int level = 0){
if(!node) return;
if(level == ans.size())ans.push_back(node->val);
dfs(node->right, ans, level + 1);
dfs(node->left, ans, level + 1);
}
vector<int> rightSideView(TreeNode* root) {
vector <int> ans;
dfs(root, ans);
return ans;
}
};
main(){
vector<int> v = {1,2,3,NULL,5,NULL,4};
TreeNode *root = make_tree(v);
Solution ob;
print_vector(ob.rightSideView(root));
}実行結果
入力
[1,2,3,null,5,null,4]
出力
[1, 3, 4]
コードの解説
- make_tree / insert 関数: 配列形式のデータから二分木を構築するための補助関数です。キューを使った幅優先の方法でノードを挿入していきます。
- dfs 関数: 右の子を先に再帰的に探索することで、各レベルで最初に到達するノードが右端のノードになります。level が ans.size() と一致したタイミングで値を追加します。
- rightSideView 関数: 空の結果配列を用意し、ルートから DFS を開始して、右側から見えるノードの値のリストを返します。
計算量
- 時間計算量: O(n) — 各ノードを一度ずつ訪問します(n はノード数)。
- 空間計算量: O(h) — 再帰の深さは木の高さ h に依存します(最悪の場合 O(n))。
まとめ
二分木の右側面図を求める問題は、「右側を優先して DFS を行い、各レベルで最初に訪れたノードを記録する」というシンプルな発想で解決できます。BFS(幅優先探索)を使って各レベルの最後の要素を取る方法もありますが、DFS を使うとコードがより簡潔になります。ぜひ自分でも実装して理解を深めてみてください。
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