ちょうどk本の辺で到達する最短経路を求めるアルゴリズム
重み付き有向グラフが与えられ、各頂点間の辺の重みがコスト行列として表されているとします。さらに、始点となる頂点 u と終点となる頂点 v、そして使用する辺の本数 k も与えられます。この課題は、ちょうど k 本の辺を使って頂点 u から頂点 v へ移動するときの最短距離を求めることです。
問題のアプローチ
この問題を解くには、始点 u から出発し、隣接するすべての頂点へ順に移動していきます。その際、再帰呼び出しのたびに残りの辺数 k を 1 ずつ減らしながら探索を進めることで、正確に k 本の辺を使う経路の中から最小のコストを見つけ出します。
入力と出力
Input: グラフのコスト行列 0 10 3 2 ∞ 0 ∞ 7 ∞ ∞ 0 6 ∞ ∞ ∞ 0 Output: Weight of the shortest path is 9
上記の例では、頂点0から頂点3まで、ちょうど2本の辺(0 → 2 → 3)を使った経路のコストは 3 + 6 = 9 となり、これが最短となります。
アルゴリズム
shortKEdgePath(u, v, edge)
入力 − 頂点 u と v、および辺の本数 edge。
出力 − 最短経路の距離。
Begin
if edge = 0 and u = v, then
return 0
if edge = 1 and cost[u, v] ≠ ∞, then
return cost[u, v]
if edge <= 0, then
return ∞
set shortPath := ∞
for all vertices i, do
if cost[u, i] ≠ ∞ and u ≠ i and v ≠ i, then
tempRes := shortKEdgePath(i, v, edge - 1)
if tempRes ≠ ∞, then
shortPath = minimum of shortPath and (cost[u,i]+tempRes)
done
return shortPath
Endアルゴリズムのポイント
- edge = 0 かつ u = v の場合: 移動不要なのでコストは 0 を返します。
- edge = 1 かつ cost[u][v] ≠ ∞ の場合: 直接つながる辺が存在するので、そのコストをそのまま返します。
- edge ≤ 0 の場合: 有効な経路が存在しないため、無限大(∞)を返します。
C++による実装例
#include <iostream>
#define NODE 4
#define INF INT_MAX
using namespace std;
int cost[NODE][NODE] = {
{0, 10, 3, 2},
{INF, 0, INF, 7},
{INF, INF, 0, 6},
{INF, INF, INF, 0}
};
int minimum(int a, int b) {
return (a<b)?a:b;
}
int shortKEdgePath(int u, int v, int edge) {
// 辺数が0で始点と終点が同じなら、経路なしとして0を返す
if (edge == 0 && u == v)
return 0;
// 辺数が1で(u,v)間に直接の辺がある場合はそのコストを返す
if (edge == 1 && cost[u][v] != INF)
return cost[u][v];
// 辺数が負になった場合は解なしとして無限大を返す
if (edge <= 0)
return INF;
int shortPath = INF;
// uに隣接するすべての頂点iについて再帰的に探索
for (int i = 0; i < NODE; i++) {
if (cost[u][i] != INF && u != i && v != i) {
int tempRes = shortKEdgePath(i, v, edge-1);
if (tempRes != INF)
shortPath = minimum(shortPath, cost[u][i] + tempRes);
}
}
return shortPath;
}
int main() {
int src = 0, dest = 3, k = 2;
cout << "Weight of the shortest path is " << shortKEdgePath(src, dest, k);
}実行結果
Weight of the shortest path is 9
計算量について
この再帰的なアプローチでは、各ステップですべての隣接頂点を試すため、時間計算量は O(V^k) となり、k が大きくなると指数的に増加します。動的計画法(メモ化)を組み合わせることで、状態 (u, v, edge) の組み合わせをキャッシュし、計算量を O(k・V^2) 程度に抑えることが可能です。また、グラフの辺の重みがすべて非負である場合には、DPテーブルを用いた反復的な解法も有効です。
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