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Able2Extract Professional 14 徹底レビュー:PDF変換・作成機能の実力を検証

今回はPDFの話題です。数週間前、Investintechチームから最新リリース版「Able2Extract」のレビュー依頼を受けました。これはPDFドキュメントをMicrosoft Office、OpenOffice、HTML、AutoCADファイル、画像など、多彩な形式へ変換できる多機能コンバーターです。過去にも本ソフトのレビューを行っており、直近ではAble2Extract 12を取り上げました。それでは、さっそく見ていきましょう。

バージョン14には興味深い新機能が多数搭載されています。OCRエンジンの改良、Linux対応に加え、従来のPDF変換に加えてPDFファイルの作成機能まで備わりました。選択肢が大きく広がった今回のバージョンは、テストする価値の十分な内容です。

Able2Extract Professional 14 徹底レビュー:PDF変換・作成機能の実力を検証

セットアップと初回起動

セットアップは非常に簡単でした。インストーラーは特別な質問をしてこず、PINコードを入力してライセンス認証も問題なく完了します。起動するとすぐ気づくのが、クイックタスクを提案するポップアップダイアログの存在です。変換と作成の両方に素早くアクセスできる設計になっています。

Able2Extract Professional 14 徹底レビュー:PDF変換・作成機能の実力を検証

変換

まずはお馴染みの変換機能から試しました。読み込んだのは2つのPDFです。1つは筆者が執筆したLinuxカーネルクラッシュに関する書籍、もう1つは1948年に発表され、現代インターネットの基礎を築いたシャノンの名著『通信の数学的理論』です。

自著の方を読み込んだところ、1ページ目のペンギン(Tux)の画像が縦に潰れて表示されるという問題を発見しました。理由は不明ですが、良いスタートとは言えません。以前のバージョンでは正しいアスペクト比で表示されていた(透明度こそなかったものの)ことを考えると、なぜこれが大きな問題になるのか不思議です。

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Able2Extractは多くの出力形式をサポートしています。デフォルトではOffice系フォーマット、HTML、AutoCAD、テキスト、画像が選択可能です。OpenOffice形式も利用できます(ただしLibreOffice専用ではありません)が、設定画面から手動で有効化する必要があります。しかも、アプリを起動するたびに設定はOffice側へ戻ってしまう点は不便です。

Able2Extract Professional 14 徹底レビュー:PDF変換・作成機能の実力を検証

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変換時のエラー表示も依然として残っています。Microsoft Officeがインストールされていない環境で関連形式を選ぶと、開発者向けの分かりにくいエラーメッセージが表示され、ユーザーにとって何の助けにもなりません。さらに厄介なのは、この警告自体が不要だという点です。実際にはプログラムはそのまま変換を続行し、作成されたDOCXファイルはWord Viewerで正常に開けたのですから、警告の意味がありません。せめてもっと丁寧な表示にするか、そもそも出さない方がよいでしょう。

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変換品質

変換速度は以前とほぼ同等で、依然としてシングルコード処理にとどまります。続いてDOCXファイルの中身を確認しました。先述のエラーはあったものの、全体的な結果にはかなり満足しています。Tuxの画像は期待通りの比率で復元されました(透明度は非対応のまま)。フォントがやや奇妙に見えるのは、システムにComputer ModernやLatin Modernフォントが無いためかもしれません。ただし、目次・本文・装飾はすべて申し分ない仕上がりで、シャノンの論文に含まれる数式の再現性も優秀でした。

Able2Extract Professional 14 徹底レビュー:PDF変換・作成機能の実力を検証

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OpenOffice形式

なぜかODTファイルを開く際、Able2Extract 14はLibreOfficeではなくWordPadを起動しました(OpenOfficeを想定しているのかもしれません)。この形式への変換はDOCXより遅く、出来栄えも明らかに見劣りします。テキストの色にムラが出ているのも気になりました。レンダリングだけの問題なのでしょうか?

Able2Extract Professional 14 徹底レビュー:PDF変換・作成機能の実力を検証

その他の機能

そのほかにも、ドキュメントへの注釈付け、一括変換、OCRエンジンの詳細調整、ページ回転、暗号化、デジタル署名など、多彩な機能が用意されています。たまに変換する程度のライトユーザーには不要かもしれませんが、業務で本格的に使うプロフェッショナルには嬉しい選択肢となるでしょう。続いては、PDF活用のもう一方の側面、PDFからの変換ではなく「PDFの作成」を検証します。

PDF作成

Able2Extract 14の目玉新機能が、PDFドキュメントの作成です。早速試してみました。ところが意外なことに、操作には「開く」ボタンではなく「作成」ボタンを使う必要があります。ちなみに「開く」では任意のファイル形式を選べるのに、選択後にプログラムがエラーを吐きます。対応形式以外を選ばせない仕様にすれば済む話ではないでしょうか?

Able2Extract Professional 14 徹底レビュー:PDF変換・作成機能の実力を検証

さらに別の壁にぶつかりました。Wordファイルの変換ができないのです。代わりに、各アプリケーション側にインストールされたディスティラー(いわゆるPDFプリンター)を使うよう指示されました。しかし、それでは追加機能を多数備えた高価なソフトを使う意味が薄れてしまいませんか?しかも、ユーザーの環境にどんなソフトが入っているかが結果を左右するのは不合理です。

Able2Extract Professional 14 徹底レビュー:PDF変換・作成機能の実力を検証

ODTファイルの場合は挙動が良くなりましたが、今度は速度が課題です。処理が33%で約5分間停止し、フリーズを疑いましたが、その後再開してそこそこの品質のPDFが生成されました。とはいえ、この機能領域にはまだ磨きが必要です。

Able2Extract Professional 14 徹底レビュー:PDF変換・作成機能の実力を検証

まとめ

総じて、Able2Extract 14については賛否両輪の印象です。追加機能は歓迎ですが、統合の完成度がまだ十分とは言えません。

良い点:変換品質は大幅に向上しており、目次や数式などの再現性は高い水準です(ただしMicrosoft Officeへの強い偏りはあります)。

気になる点:変換時のエラー表示が残っていること。最終出力には影響しませんが、不要な混乱を招きます。

PDF作成機能は未完成の感が否めません。エラーが多く、ユーザーマシンのソフトウェア構成への依存が機能を制限しています。Able2Extract 14は単体で完結して動作すべきです。特定のソフト導入を事実上要求するのは不自然であり、しかもその点についての説明が不親切です。さらに言えば、Microsoft OfficeとOpenOfficeの切り替えをもっと分かりやすくしてほしいところですし、LibreOfficeをはじめとする他のオフィススイートへの対応も望まれます。

約150ドルというフル価格も無視できません。購入を正当化するには、明確なプロフェッショナルなニーズが必要です。30日ライセンスの選択肢はありますが、それでも決して軽い投資ではありません。総合評価は6.5/10とします。決して悪い製品ではありませんが、PDF作成機能の改善と、無意味なエラーメッセージの排除が急務です。ユーザー体験を損なうだけで、メリットのない要素だからです。

以上、今回はここまで。それでは、また。

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