Microsoft、PDF添付メールで拡散する新種マルウェア「StrRAT」を発見
Javaベースの攻撃で認証情報を盗む新種のリモートアクセス型トロイの木馬
Microsoftのセキュリティインテリジェンスチームは、PDF形式の添付ファイルを通じて拡散し、Javaベースの攻撃パターンを用いてユーザーの認証情報を盗み出す新種のリモートアクセス型トロイの木馬(RAT)を発見しました。このマルウェアは「StrRAT」と名付けられており、メールキャンペーンとして拡散している深刻な脅威です。
マルウェア攻撃のニュースといえば、これまではWindows 10が標的となり、Microsoftが追い込まれる立場にあることが多いものでした。しかし今回は状況が逆転し、Microsoftがいち早くこのマルウェアを特定し、世界に向けて発信した形となりました。このマルウェアはメール経由で拡散し、PDF添付ファイルが開かれた時点で被害をもたらします。
StrRATの感染手順とは?
Microsoftの説明によると、ハッカーは乗っ取ったメールアカウントを使用して、PDFファイルを添付したメールを送信します。件名には受信者の注意を引く魅力的な文言が使われ、大量のメールが送りつけられます。そしてメール本文では、「件名や本文の内容を確認するために、添付されたPDFをダウンロードして開くよう」被害者に誘導します。
被害者がPDFを開くと同時に感染プロセスが開始され、StrRATが即座にダウンロード・インストールされます。インストールは完全に自動で行われ、被害者側の操作は一切必要ありません。インストール完了後、マルウェアはパスワードなどの認証情報を収集するとともに、ユーザーが入力したすべてのキーストロークを記録するキーロガー機能を作動させます。さらに、攻撃者に対象PCの遠隔操作権限を提供することも可能です。
ランサムウェアへ進化する可能性も
StrRATのもう一つの恐ろしい特徴として、ファイル名や拡張子を変更するなど、部分的にランサムウェアのような挙動を示す点が挙げられます。現時点でファイルを暗号化する事例は確認されていませんが、Microsoftは将来的に危険なランサムウェアへと進化する潜在性があると指摘しています。
対策:Microsoft 365 Defenderで検出・ブロック可能
朗報もあります。このマルウェアはMicrosoft 365 Defenderによって容易に検出でき、PCへの侵入時点でブロックされます。Microsoft 365 Defenderは、Microsoft 365のすべてのサブスクライバーに無料で提供されています。また、Kasperskyなどのサードパーティ製アンチウイルスソフトでも、この脅威の検出と駆除が可能であるとの報告もあります。
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