Excelでデータモデルを作成する3つの方法|リレーションシップ・Power Query・Power Pivot
データモデルは、Excelでのデータ分析に欠かせない機能です。データモデルを活用すると、テーブルなどのデータをExcelのメモリ上に読み込み、共通の列を基準に複数のデータ同士を関連付けることができます。各テーブル間のつながり(関係性)こそが、「データモデル」という言葉が示す「モデル」の正体です。Excelにはデータモデルを作成するための方法が複数用意されており、本記事では3つの異なるアプローチをわかりやすく解説します。
Excelでデータモデルを作成する3つの便利な方法
本記事では、Excelでデータモデルを作成する3つの実用的な手法をご紹介します。まず「リレーションシップ」ダイアログを使う方法、次にPower Queryを活用する方法、最後にPower Pivotを使った方法の順に説明します。いずれも以下のようなサンプルデータセット(営業担当者マスタと売上データ)を例に進めていきます。
方法1:リレーションシップ機能を使う
まずは、Excel標準の「リレーションシップ」機能を使ってデータモデルを作成する方法です。この機能では、同じデータを含む共通列を手掛かりに、2つのテーブル間に関係を定義できます。
手順:
- まず、データセット内の任意のセルを選択します。
- リボンの「挿入」タブを開きます。
- 「テーブル」コマンドをクリックします。
- 「テーブルの作成」ダイアログで、テーブル範囲としてデータセット全体が選択されていることを確認し、「OK」をクリックします。
- 続いて、「テーブルデザイン」タブを開きます。
- 新しく作成したテーブルに名前を付けます。名前を付けておくと、後の工程でテーブルを見分けやすくなります。
- 残りのデータセットについても同じ操作を繰り返し、すべてテーブル化しておきましょう。
- 次に、リボンの「データ」タブを開きます。
- 「データツール」グループにある「リレーションシップ」を選択すると、ウィンドウが表示されます。
- 「リレーションシップの管理」ウィンドウで「新規」をクリックすると、「リレーションシップの作成」ダイアログが開きます。
- まず、分析対象となるテーブルを選択します。ここでは「Sales(売上)」テーブルです。
- 次に、両方のテーブルに存在する共通列を「列(外部)」として指定します。この列には重複した値が含まれていても構いません。ここでは「ID」列を指定します。
- 続いて、参照先となるテーブルを「関連テーブル」として選択します。ここでは「Executives(担当者)」テーブルです。
- そして、共通列を「関連列(主)」として指定します。この列は重複のない一意な値である必要があります。ここでも「ID」列を選びます。
- 最後に「OK」をクリックします。
- 設定したリレーションシップの一覧が表示されるので、「OK」を押して確定します。
- その後、「挿入」タブを開き、「ピボットテーブル」をクリックします。
- ドロップダウンメニューから「外部データソースから」を選択します。
-
li>表示されたダイアログで「接続の選択」をクリックします。
- 「既存の接続」ウィンドウで「テーブル」タブを開くと、先ほどリレーションシップで接続した2つのテーブルが一覧に表示されています。
- 「ブックのデータモデル内のテーブル」を選択し、「開く」をクリックします。
- 次に、「新しいワークシート」を選択し、「このデータをデータモデルに追加する」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
- これで、データモデルを利用したピボットテーブルが作成されます。
- 2つのテーブルをまたいだ集計が可能になります。たとえば、「Executives」テーブルから担当者名を選び、「Sales」テーブルからその売上数値を引き出して表示できます。
- これは、両テーブルがデータモデルによって接続されているため実現できることです。
方法2:Power Queryを使う
次に、Power Queryを使ってデータモデルを作成する方法をご紹介します。Power Queryを使えば、2つ以上のテーブルを接続してデータモデルを構築できます。
手順:
- まず、データセット内の任意のセルを選択します。
- リボンの「挿入」タブから「テーブル」コマンドを選択します。
- 「テーブルの作成」ダイアログで範囲を確認し、「OK」を押します。
- 「テーブルデザイン」タブでテーブルに名前を付けます。残りのデータセットも同じ手順でテーブル化しておきます。
- 次に、リボンの「データ」タブから「テーブルまたは範囲から」を選択すると、Power Queryエディターが起動します。
- Power Queryエディターで「ホーム」タブを開き、「閉じて読み込む」のドロップダウンから「閉じて次に読み込む…」を選択します。「データのインポート」ダイアログが表示されます。
- 「データのインポート」画面で「接続のみ作成する」を選択し、「このデータをデータモデルに追加する」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
- 残りのテーブルについても同じ操作を繰り返します。
- その後、リボンの「データ」タブにある「データツール」グループから「データモデルの管理」を選択します。新しいウィンドウが開きます。
- 開いたウィンドウで「ホーム」タブ→「表示」→「ダイアグラムビュー」の順に選択します。
- ダイアグラムビューでは、テーブルが図形として表示されます。ここで、2つのテーブルの共通列(ここでは「ID」)をドラッグして接続します。
- 接続線には片側に「1」、もう片側に「アスタリスク(*)」が表示されます。これは「一対多(1対多)のリレーションシップ」を意味します。
- 「1」側は「Executives」テーブルのID列に重複がないことを示し、アスタリスク側は「Sales」テーブルのID列に重複があることを示しています。
- その後、「挿入」タブから「ピボットテーブル」をクリックし、ドロップダウンから「データモデルから」を選択します。
- 表示されたダイアログで「新しいワークシート」を選んで「OK」を押します。
- これで、データモデルを活用したピボットテーブルが完成します。「Executives」テーブルの担当者名を選びながら、「Sales」テーブルの売上数値を参照するといったクロス集計が可能になります。
方法3:Power Pivotを使う
最後に、Power Pivotを使ってデータモデルを作成する方法です。Power Pivotでは、共通列を介して2つのテーブルを直接接続し、データモデルを構築できます。
手順:
- まず、前述の手順と同様に、データセットをテーブル化して名前を付けます。
- 次に、リボンの「Power Pivot」タブを開き、「データモデルに追加」をクリックします。
- Power Pivotウィンドウが開いたら、「ホーム」タブ→「表示」→「ダイアグラムビュー」を選択します。
- ダイアグラムビューで、2つのテーブルの共通列(ここでは「ID」)をつなぎ合わせます。
- これにより、2つのテーブルが「一対多」のリレーションシップで接続されます。
- その後、Excelの「ホーム」タブに戻り、「ピボットテーブル」を選択します。
- 「ピボットテーブルの作成」ダイアログで「新しいワークシート」を選び、「OK」をクリックします。
- これで、2つのテーブルを含むピボットテーブルが作成され、データモデルによって両者が関連付けられます。
- 片方のテーブルの値を検索しながら、もう片方のテーブルの対応する値を組み合わせて表示できるようになります。
まとめ
本記事では、Excelでデータモデルを作成する3つの方法を詳しく解説しました。リレーションシップ機能、Power Query、Power Pivotと、それぞれ特徴のあるアプローチですが、どの方法でも共通列を軸にテーブル同士を関連付ける点は変わりません。データモデルを活用することで、複数のテーブルにまたがる高度な分析や、より洗練された形でのデータ可視化が可能になります。ぜひ日々の業務に取り入れてみてください。
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