Excelで特定の値が入力されたセルを一括クリアする2つの方法
Excelで作業していると、特定の値が入力されたセルを削除・クリアしたい場面に遭遇することがあります。対象は1つのセルの場合もあれば、同じ値を持つ複数のセルの場合もあります。大規模なデータセットを扱う際、1つずつセルを目視で確認しながら値を消していくのは、時間がかかり非効率です。そこで本記事では、Excelで特定の値が入力されたセルを効率的にクリアする方法をご紹介します。
Excelで特定の値のセルをクリアする2つの便利な方法
本記事では、特定の値が入力されたセルをクリアするための、簡単で実用的な2つの方法を解説します。1つ目の方法では、Excel標準機能の[検索と置換]を使用します。2つ目の方法では、VBAマクロのコードを使って同じ操作を実現します。
手順を分かりやすく説明するために、以下のデータセットを使用します。このデータセットには、ランダムに選んだ人物の「名(ファーストネーム)」「姓(ラストネーム)」「年齢」が記録されています。

方法1:[検索と置換] 機能を使って特定の値のセルをクリアする
最初の方法では、Excelの[検索と置換]機能を活用します。この機能を使えば、指定した値を検索し、該当するセルをまとめて置換(空欄に置き換えることでクリア)できます。以下の手順に従って操作してください。
ステップ1:
- まず、データセットを準備したら、リボンの[ホーム]タブをクリックします。
- 次に、[編集]グループにある[検索と選択]を選択します。

ステップ2:
- ドロップダウンメニューから[置換]コマンドを選択します。
- これにより、[検索と置換]ダイアログボックスが表示されます。
- なお、ショートカットキーのCtrl + Hを押しても、同じダイアログボックスを開くことができます。

ステップ3:
- 次に、目的を達成するためにダイアログボックスに入力を行います。
- まず、[検索する文字列]ボックスに、クリアしたい名前・数値・文字などを入力します。
- 入力する内容は、必ずデータセット内に存在する値である必要があります。
- 今回の例では、「Wood」という名前が入力されたセルをクリアします。
- 必要に応じて、大文字と小文字の区別やセル内容の完全一致などのオプションを設定してください。
- 最後に、[すべて置換]ボタンをクリックします。

ステップ4:
- 以上の手順を完了すると、「Wood」という値が入力されていたすべてのセルがクリアされていることが確認できます。
- 最後に、ダイアログボックスを閉じて完了です。

関連記事: Excel VBAでセルをクリアする方法(9つの簡単な方法)
方法2:VBAコードを使って特定の値のセルをクリアする
2つ目の方法では、VBAマクロのコードを使用してセルをクリアします。コード内で対象となるセル範囲と特定の値を設定し、その値と完全に一致するセルだけをクリアする命令を実行します。以下の手順で全体の流れを詳しく見ていきましょう。
ステップ1:
- まず、リボンの[開発]タブをクリックします。
- 次に、[コード]グループから[Visual Basic]を選択します。

ステップ2:
- すると、Visual Basic Editorのウィンドウが表示されます。
- 続いて、[挿入]タブから[標準モジュール]を選択します。

ステップ3:
- 次に、以下のコードをコピーして、モジュールに貼り付けます。
- このコードでは、「Wood」という値が含まれるセルをクリアする処理を行います。
Option Explicit
Sub Clear_Cells_with_Certain_Value()
Dim xRange As Range
Dim eRange As Range
Set xRange = Worksheets("VBA").Range("B5:C10")
For Each eRange In xRange
If eRange.Value = "Wood" Then
eRange.ClearContents
End If
Next
End Sub

VBAコードの解説
- まず、Subプロシージャである Clear_Cells_with_Certain_Value を呼び出しています。
Sub Clear_Cells_with_Certain_Value()
- 次に、変数の型を定義しています。
Dim xRange As Range
Dim eRange As Range
- さらに、セルの値をクリアする対象となるワークシート上の具体的なデータ範囲を設定しています。
Set xRange = Worksheets("VBA").Range("B5:C10")
- その後、For Each Next ループを使用して、データ範囲内のすべてのセルを順番に確認していきます。
- ここでは
eRange.ClearContentsコマンドを使用することで、セルの値のみをクリアしています。 - もし書式設定も一緒に削除したい場合は、代わりに
eRange.Clearコマンドを使用してください。
For Each eRange In xRange
If eRange.Value = "Wood" Then
eRange.ClearContents
End If
Next
End Sub
ステップ4:
- 次に、カーソルをモジュール内に置いたまま、F5キーまたは[実行]ボタンを押してコードを実行します。
- その後、今後も使用できるようにコードを保存しておきましょう。

ステップ5:
- 最後に、コードを実行すると、「Wood」が入力されていたセルがすべてクリアされます。

関連記事: Excel VBA:特定の値を含むセルの内容をクリアする方法
まとめ
以上で本記事は終わりです。本記事が皆様のお役に立てば幸いです。上記の解説を読めば、紹介したどちらかの方法を使って、Excelで特定の値が入力されたセルをクリアできるようになるはずです。ご質問やご提案などがありましたら、下のコメント欄でお気軽にお知らせください。
私たちは常に読者の皆様のご要望を大切にしています。なお、投稿いただいたコメントは承認制となっているため、コメント後は今しばらくお待ちください。できるだけ早くご質問にお答えいたします。
関連記事
- Excelの「削除」と「内容のクリア」の違いとは
- Excelでボタンを使ってセルをクリアする方法(詳細な手順付き)
- Excel VBAで数式を残したままセルの内容だけをクリアする方法
- Excelで書式を残したままセルの内容をクリアする方法
- Excel VBAで範囲の内容をクリアする方法(3つの活用シーン)
- Excelで数式を削除せずにセルの内容をクリアする3つの方法
-
Excelで特定の値を超えないようにする数式の使い方6選
このチュートリアルでは、Excelの数式を使って「特定の値を超えないようにする」方法を解説します。大量のデータを扱う際、データが一定の範囲を超えないように上限を設定する必要が生じることがよくあります。企業や教育機関では、優秀度の測定基準や利益率の上限などにこのような閾値を設定することが一般的です。本記事では、データの入力規則(Data Validation)、MAX関数、MIN関数、RANDBETWEEN関数、IF関数など、さまざまな数式・機能を使って「超えてはならない値」を設定する方法を紹介します。 練習用ワークブックはこちらからダウンロードできます。 Excelで特定の値を超えないようにす
-
Excelで区切り記号(デリミタ)を指定してCSVファイルを開く6つの簡単な方法
Microsoft Excelは非常に強力なソフトウェアです。Excelのツールや機能を活用すれば、データセットに対してさまざまな処理を行えます。数多くの標準関数を使って数式を作成することも可能です。教育機関や企業では、貴重なデータの保存にExcelファイルが広く利用されています。ときには、CSVファイルからExcelワークシートへデータを取り込みたい場面もあるでしょう。しかし、CSVファイルをExcelで直接開くと、区切り記号(デリミタ)が正しく認識されないことがあります。その結果、すべてのセルの値が1つの列にまとめられてしまうのです。この記事では、Excelで区切り記号を指定してCSVファ