【保存版】データを失わずにExcelでセルを結合する2つの方法
この記事では、データを失うことなくExcelで2つのセルを結合する方法をご紹介します。Excelでは、セルを結合してラベルや見出しを作成し、データを見やすく整理することができます。通常、Excelはデータの保存に使われることが多く、見栄えを重視したプレゼンテーション用途にはあまり向いていません。しかし、複数のユーザーが同じデータセットを扱う場合には、ラベルやヘッダーがあることで内容を素早く理解でき、作業効率が大きく向上します。そんなときに役立つのが、Excelの「結合して中央揃え(Merge & Center)」機能です。
ところが残念なことに、「結合して中央揃え」機能は、セルを結合した後に左上のセルのデータしか保持しません。データが入力されたセルを頻繁に結合する必要がある方にとっては、最初のセル以外のデータがすべて消えてしまうため、大きな不便となります。そこで本記事では、データを一切失わずにExcelでセルを結合できる、2つの実用的な方法を解説します。
データを失わずにExcelで2つ以上のセルを結合する2つの方法
それでは、データを保持したままセルを結合する2つの方法を順番に見ていきましょう。
方法1:「両端揃え(Fill Justify)」機能で列内の隣接セルを結合する
まずは、Excel標準の「両端揃え」機能を使って、同じ列内の隣接する2つ以上のセルを結合する手順を紹介します。
📌手順:
- はじめに、2022年の従業員別四半期売上をまとめたサンプルデータを用意します。従業員の「姓」と「名」が同じ列の隣接するセルに分けて入力されています。ここでは、姓名が入ったセルを1つにまとめたいとします。なお、この方法はデータがこの形式で並んでいる場合にのみ使用可能です。

- まず対象のセル範囲を選択し、両方のセルの内容が1つのセルに収まるように、列幅を十分に広げておきます。

- 次に、「ホーム」タブ → 「編集」グループ → 「フィル」→「両端揃え」の順に選択します。

- すると、2つのセルのデータが半角スペースで区切られて先頭のセルに統合されます。

- 最後に、2つのセルを選択して通常どおり結合すれば、目的の結果が完成します。

方法2:VBAマクロでリボンボタンを作成して結合する
続いて、VBAコードを使って「結合して中央揃え」に似たオリジナルのリボン機能を作成し、データを失わずにセルを結合する方法を紹介します。一度設定してしまえば、ワンクリックで結合できるので便利です。
📌手順:
- まず、ブックをマクロ有効ブック(.xlsm)として保存します。次に「Alt + F11」キーを押すか、「開発」タブ →「Visual Basic」を選択してVBE(Visual Basic Editor)を開きます。続いて、「挿入」→「標準モジュール」を選択しましょう。

- 以下のコードをコピーして、空白のコードモジュールに貼り付けます。
Sub MergeCellsWithData()
Application.DisplayAlerts = False
Dim Value As String
Dim Range As Range
Set Range = Selection
If Range.Rows.Count = ActiveSheet.Rows.Count Then
MsgBox "Please do not select an entire column(s).", Title:="Merge Cells With Values"
Exit Sub
ElseIf Range.Columns.Count = ActiveSheet.Columns.Count Then
MsgBox "Please do not select an entire row(s).", Title:="Merge Cells With Values"
Exit Sub
End If
For Each cell In Range
Value = Value & " " & cell.Value
Next cell
If MsgBox("Cell values will be merged seperated by space(s). Are you sure?" _
, vbOKCancel, Title:="Merge Cells Without Losing Data") = vbCancel Then Exit Sub
With Range
.Merge
.Value = Application.WorksheetFunction.Trim(Value)
.HorizontalAlignment = xlCenterAcrossSelection
End With
Application.DisplayAlerts = True
End Sub

- 次に、「Alt + F + T」キーを押すか、「ファイル」→「オプション」を選択して「リボンのユーザー設定」画面を開きます(リボン上で右クリックしても同じ画面を呼び出せます)。「リボンのユーザー設定」タブを開き、「メインタブ」の一覧から「配置」グループを選択して、「新しいグループ」をクリックします。

- 新しいカスタムグループが追加されたら、「名前の変更」をクリックしてグループ名を変更します。

- 任意のアイコンを選択し、「表示名」を入力して「OK」をクリックします。

- 続いて、「コマンドの選択」ドロップダウンから「マクロ」を選び、先ほど作成したサブルーチン名と一致するマクロを選択します。「追加」をクリックしてマクロをリボンに登録し、さらに「名前の変更」をクリックします。

- 好みのアイコンを選んで「表示名」を入力し、「OK」→「OK」と進めば、リボンにマクロボタンが追加されます。

- あとは、結合したいセルを選択して、リボンに追加したマクロボタンをクリックするだけです。

- 確認メッセージが表示されるので「OK」をクリックすると、方法1と同じ結果が得られます。
応用編:データを失わずに複数の行を結合する方法
Excelでは、アンパサンド(&)演算子を使うことでも、複数のセルを行方向に結合できます。ここでは、複数の行を1つのセルにまとめる手順を紹介します。
📌手順:
- まず、以下のようなサンプルデータを用意します。各食品カテゴリーを1つのセルにまとめたいケースを想定します。

- 次に、セルB9に以下の数式を入力し、フィルハンドルを右方向へドラッグすると、下図のような結果が得られます。
=B5&","&B6&","&B7

応用編:データを失わずに複数の列を結合する方法
列方向の結合には、Excelの「フラッシュフィル(Flash Fill)」機能が便利です。以下の手順で試してみましょう。
📌手順:
- まず、「First_Name(名)」列と「Last_Name(姓)」列を組み合わせて「Full_Name(氏名)」列を作成するケースを想定します。

- 次に、セルD5に、先頭行の名と姓を手入力します。カンマ区切りにしたい場合は、スペースの代わりにカンマを挟んで入力してください。

- 最後に「Ctrl + E」を押せば、残りの行も自動的に結合されます。この機能は、「ホーム」タブ →「編集」グループからも呼び出せます。

注意点
- 「両端揃え」機能は、同じ列内の隣接するセルを選択した場合にのみ使用できます。
- 選択したセルのすべてのデータが、選択範囲の先頭セルに収まるだけの列幅を確保していないと、「両端揃え」機能は正しく動作しません。
- 行や列の結合には、CONCATENATE関数・CONCAT関数・TEXTJOIN関数を活用する方法もあります。これらの関数なら元データを残したまま結合結果を別セルに出力できます。
まとめ
今回は、データを失わずにExcelでセルを結合する方法を2つご紹介しました。「両端揃え」機能を使う方法と、VBAマクロでリボンボタンを作成する方法のほか、行・列の結合テクニックについても解説しています。ご不明な点やご要望があれば、ぜひコメント欄でお知らせください。当ブログ「ExcelDemy」では、Excelの活用術を多数公開しています。今後ともお付き合いいただき、楽しく学習を続けましょう。
-
Excelで反復のない二元配置分散分析(ANOVA)を実行する方法を徹底解説
本記事では、Excelを使って反復のない二元配置分散分析(Two-Factor ANOVA without Replication)を行う方法を、初心者にもわかりやすくステップごとに解説します。Microsoft Excelは強力な表計算ツールであり、複雑な統計計算も簡単に行えます。データ分析の手法は多数ありますが、その中でもANOVA(分散分析:Analysis of Variance)は、2つ以上のグループ間の平均値の差が統計的に有意かどうかを判定するために広く使われています。 二元配置ANOVAは、2つの説明変数(要因)が結果にどのような影響を与えるかを調べる検定手法です。この記事では、
-
ExcelでCSVファイルを結合する2つの簡単な方法【コマンドプロンプト・Power Query】
CSVファイル(カンマ区切り値ファイル)は、表形式のデータを保存できるテキスト形式のファイルです。メモ帳などのテキストエディタや、Microsoft Excelのような表計算ソフトで開くことができます。CSVファイルは、異なるソフトウェア間でデータをやり取りする際によく利用されています。複数のCSVファイルを結合(マージ)することで、1つにまとめることも可能です。この記事では、ExcelでCSVファイルを結合する2つの簡単な方法をわかりやすく解説します。シンプルかつ手軽にCSVファイルをまとめたい方にとって、きっと役立つ内容となっています。 説明を分かりやすくするため、T20ワールドカップに出