Excelでアンケートの質的データを分析する方法|初心者向けステップ別ガイド
この記事では、Excelを使ってアンケートの質的データを分析する方法を解説します。アンケートには複数の質問が含まれており、特に自由記述式の回答など「質的データ」の扱いに悩むExcelユーザーは少なくありません。質的データを正しく分析するには、いくつかの具体的なステップを踏む必要があります。本記事では、その手順を分かりやすく順番にご紹介します。それでは早速始めましょう。
練習用ファイルのダウンロード
練習用のワークブックはこちらからダウンロードできますので、ぜひ活用してください。
Excelでアンケートの質的データを分析する手順
ここでは、企業が実施したアンケートの中の「自由回答形式の質問」を例に、ステップごとに説明していきます。質問が複数ある場合は、それぞれの質問に対して同じ方法を個別に適用してください。
自由回答形式の質問とは、「はい/いいえ」では答えられない質問のことです。例えば、ある企業が従業員に対して「あなたの業績を向上させるために必要なことは何ですか?」という質問をしたとします。従業員はそれぞれ自分の意見を自由に記述し、その回答が記録されます。その後、回答内容を分析し、どのテーマが最も重要なのかを特定します。ここでいう「テーマ」とは、回答の中心となるポイントを指す言葉です。それでは、実際の手順を見ていきましょう。
ステップ1:回答を記録しテーマを分析するためのデータセットを作成する
- まず、回答を記録してテーマを分析するためのデータセットを作成します。
- そのために、「ID」「役職」「業績向上のために必要なこと」「テーマ1:昇給」「テーマ2:設備」「テーマ3:研修」「テーマ4:ゲームコーナー」という見出しの列を作成しましょう。
- テーマは必要に応じて自由に追加できます。
- 今回の例では、質的データによく現れる代表的なテーマを4つ設定しています。

ステップ2:ID・役職・回答を記録する
- 次に、各従業員のID・役職・回答を記録します。
- あらかじめコピーしておいた内容をデータセットに貼り付けてもよいですし、手入力しても構いません。
- 下の画像では、最初の回答を記録した状態を示しています。

- 同じ操作を繰り返して、すべての回答をID・役職とともに記録していきます。

ステップ3:回答を読み解き、テーマの出現数をカウントする
- 3つ目のステップでは、各回答を注意深く読み、どのテーマが含まれているかを確認してカウントします。この工程が分析全体の中で最も重要です。
- 回答を分析する際は、内容をしっかり読み込み、どのテーマを指しているのかを見極めることが大切です。
- 例えば、最初の回答には「最近業務量が増えた。やはり昇給が必要だと思う」と書かれています。
- この回答から、従業員がテーマ1:昇給を訴えていることが読み取れます。
- 最初の回答で見つかったテーマは1つなので、セルE5に「1」と入力しました。

- 2つ目の回答には「昇給」と「設備」という2つのテーマが含まれています。
- 同様に、3つ目の回答には「ゲームコーナー」という1つのテーマが見つかります。
- 2つ目と3つ目の回答では、それぞれのテーマが1回ずつ登場しているため、該当セルに「1」と入力しています。

- この手順をすべての回答に対して繰り返し、各テーマの出現回数をカウントしていきます。

関連記事:Excelの「データ分析」機能の使い方(5つの簡単な方法)
ステップ4:ピボットテーブルを挿入する
- 続いて、作成したデータセットをもとにピボットテーブルを挿入します。
- まず、データセット内の任意のセルを選択します。
- 次に、リボンの「挿入」タブを開き、「ピボットテーブル」アイコンをクリックします。

- するとダイアログボックスが表示されるので、「OK」をクリックして進みます。

- これで新しいシートが作成され、画面右側に「ピボットテーブルのフィールド」が表示されます。

関連記事:ピボットテーブルでExcelのデータを分析する方法(9つの実用例)
あわせて読みたい記事
- Excelでリッカート尺度データを分析する方法(クイックステップ付き)
- Excelで時間軸データを分析する方法(簡単な手順付き)
- ExcelでqPCRデータを分析する方法(2つの簡単な方法)
ステップ5:各テーマの合計値を求める
- 5つ目のステップでは、各テーマが回答の中に何回登場したのか、その合計値を求めます。
- そのために、「フィールドの選択」エリアでテーマ1・テーマ2・テーマ3・テーマ4にチェックを入れます。
- このとき、「値」が行ボックスに入っていることを確認してください。
- また、「合計 / テーマ1」「合計 / テーマ2」「合計 / テーマ3」「合計 / テーマ4」が値ボックスに配置されていることも確認しましょう。

- 以上の設定を終えると、ピボットテーブルに各テーマの合計値が表示されます。

ステップ6:テーマの総出現回数を求める
- テーマの総出現回数を求めるには、まずピボットテーブルをコピーして、シート上の任意の場所に貼り付けます。

- 次に、セルB16を選択し、以下の数式を入力します。
=SUM(B11:B14)
ここではSUM関数を使って、回答全体におけるテーマの総出現回数を計算しています。注意したいのは、これは回答の件数ではないという点です。データセットを見ると、回答は全部で11件あります。
ステップ7:割合を使って最も重要なテーマを見つける
- 最後に、割合を算出して最も重要なテーマを特定します。
- そのために、新しい列を追加しましょう。今回は「割合」という名前を付けています。
- 次に、セルC11を選択し、以下の数式を入力します。
=B11/$B$16- Enterキーを押すと結果が表示されます。

- 次に、オートフィルハンドルを下方向へドラッグし、数式をC12:C14の範囲にコピーします。

- すると、下の画像のような結果が表示されます。

- 続いて、セルC11〜C14を選択します。
- 「ホーム」タブに移動し、「数値」グループの「パーセンテージ」スタイルを選択しましょう。

最終結果
- すべてのステップを完了すると、質的データの分析結果が完成します。
- この結果から、業績向上においてテーマ1:昇給が最も重要なテーマであることが分かりました。

まとめ
本記事では、Excelを使ってアンケートの質的データを分析する方法を、ステップごとに詳しく解説しました。この手順をマスターすれば、自由記述式の回答も効率よく整理・分析できるようになります。冒頭でご紹介した練習用ファイルをダウンロードして、ぜひスキルを試してみてください。ExcelDemyでは、こうした実践的な記事を多数公開しています。ご不明な点やご要望があれば、下のコメント欄からお気軽にお寄せください。
関連記事
- Excelで売上データを分析する方法(10の簡単な方法)
- 【解決済み】Excelで「データ分析」が表示されないときの対処法(2つの効果的な解決策)
- Excelで大規模データセットを分析する方法(6つの効果的な方法)
- Excelのデータ分析機能を使ったケーススタディの実施方法
- Excelでテキストデータを分析する方法(5つの適切な方法)
-
Excelでデータからマインドマップを作成する2つの方法(SmartArtと図形を活用)
Excelでマインドマップを作成する方法をお探しですか?この記事はまさにそのためのものです。Excelには、データを見やすく可視化するためのグラフやスパークラインを作成できる機能がありますが、データから直接マインドマップを作成する専用ツールは搭載されていません。しかし、ご安心ください。Excelの標準機能を組み合わせれば、マインドマップを作成することは十分可能です。本記事では、Excelでデータからマインドマップを作成する具体的な手順を詳しく解説します。 練習用ファイルは、下記のリンクからダウンロードできます。 マインドマップとは? マインドマップとは、ある中心的なコンセプト(テーマ)
-
XMLファイルからExcelへデータを抽出する2つの簡単な方法
この記事では、XMLファイルからExcelへデータを抽出する方法をわかりやすく解説します。XML形式は主にWeb上でデータを保存・やり取りするために使われており、パソコン内にも保存できます。しかし、XMLファイルの中身をそのまま確認するのは容易ではありません。そこで本記事では、2つの異なる方法をご紹介します。どちらの方法でも、XMLファイルから簡単にデータを抽出し、Excelで見やすい形に整えられるようになります。 XMLファイルとは? XML(Extensible Markup Language:拡張マークアップ言語)は、さまざまなアプリケーションやシステム間で読み取り可能な形式でデータを