Excelのピボットテーブルで重複をカウントする2つの簡単な方法
Excelのピボットテーブルで重複データをカウントしたい場面は意外と多くあります。この操作は「一意のカウント(Distinct Count)」とも呼ばれます。本記事では、具体的なサンプルデータと詳しい解説を交えながら、その手順をわかりやすく紹介します。
練習用ワークブック
以下のワークブックをダウンロードして、実際に操作を試してみてください。
ピボットテーブルで重複をカウントする2つの方法
方法1:補助列を挿入して重複をカウントする
最も手軽なのが、元データに補助列を追加してからピボットテーブルを作成する方法です。ここでは、従業員の勤務地・販売商品・販売数量が記録されたデータセット(B4:E10)を例に、勤務地ごとの従業員数を求めてみましょう。

ステップ1:
- まず、F4:F10の範囲に「Count D」という名前の補助列を挿入します。
- 次にセルE5を選択します。
- 以下の数式を入力します。
=IF(COUNTIFS($C$5:C5,C5,$B$5:B5,B5)>1,0,1)
ステップ2:
- Enterキーを押したら、フィルハンドルを使って下のセルまでオートフィルします。

🔎 数式の仕組み
- COUNTIFS($C$5:C5,C5,$B$5:B5,B5):COUNTIFS関数は、指定した条件範囲内で条件に一致するセルの個数を返します。この場合、条件範囲1の$C$5:C5の中にC5の値が何回現れるか、かつ条件範囲2の$B$5:B5の中にB5の値が何回現れるかを同時に判定します。範囲の開始点に絶対参照($)を付けることで、ドラッグしても開始位置が固定されるようにしています。
- IF(COUNTIFS($C$5:C5,C5,$B$5:B5,B5)>1,0,1):IF関数により、名前が初めて出現した場合は1、2回目以降の出現の場合は0が返されます。結果として、各従業員は1度だけカウントされることになります。
ステップ3:
- 次に、データ範囲内の任意のセルを選択します。
- 「挿入」タブに移動し、「テーブル」グループから「ピボットテーブル」を選択します。

ステップ4:
- ピボットテーブルのダイアログボックスが表示されます。対象のテーブルまたは範囲を指定します。
- ピボットテーブルの配置先を選択します。
- 「OK」をクリックします。

ステップ5:
- これでピボットテーブルの準備はほぼ完了です。「LOCATION」を行エリアへ、「Count D」を値エリアへドラッグして配置しましょう。

ステップ6:
- 最後にピボットテーブルが完成し、勤務地ごとの従業員数を確認できます。

関連記事: Excelの列内で重複をカウントする方法(3つの方法)
方法2:データモデルを使って重複をカウントする
データモデルは、Excel 2013以降で利用できるピボットテーブルの新機能です。この機能を使えば、補助列を追加することなく重複をカウントできます。同じく、従業員の勤務地・販売商品・販売数量が記録されたデータセット(B4:E10)を例に、勤務地ごとの従業員数を求めてみましょう。

ステップ1:
- まず、データセット内の任意のセルを選択します。
- 「挿入」タブに移動します。
- 「テーブル」グループから「ピボットテーブル」を選択します。

ステップ2:
- ピボットテーブルのダイアログボックスで、テーブルまたは範囲を指定します。
- 次に、ピボットテーブルの配置先を選択します。
- 「このデータをデータモデルに追加」オプションに必ずチェックを入れます。
- 「OK」をクリックします。

ステップ3:
- 「ピボットテーブルのフィールド」ウィンドウが表示されます。
- 「LOCATION」を行エリアへ、「EMPLOYEE」を値エリアへ挿入します。

ステップ4:
- この時点で、地域ごとの従業員数の集計が表示されます。ただし、このままでは重複も含まれた単純な合計になっています。

ステップ5:
- 続いて、「EMPLOYEEのカウント」列の任意のセルを選択して右クリックします。
- 「値フィールドの設定」を選択します。

ステップ6:
- 「値フィールドの設定」ダイアログボックスが表示されます。
- ドロップダウンリストから計算の種類として「一意のカウント(Distinct Count)」を選択します。
- 「OK」をクリックします。

ステップ7:
- 最後に、地域ごとの従業員数が正しく表示されていることを確認しましょう。重複が除外され、各勤務地に在籍する人数だけがカウントされています。

関連記事: Excelで重複値を1回のみカウントする方法
まとめ
この記事で紹介した2つの方法を使えば、Excelのピボットテーブルで重複を簡単にカウントできます。補助列を使う方法はどのバージョンでも利用でき、データモデルを使う方法はExcel 2013以降なら追加の手間なく実現できるのが魅力です。ぜひ練習用ワークブックを活用して、実際に試してみてください。ご質問や新しい方法のご提案もお気軽にお寄せください。
関連記事
- Excelで1日あたりの発生件数をカウントする方法(4つのクイックテクニック)
- Excelで列内の各値の出現回数をカウントする方法
- Excelで重複行をカウントする方法(4つの方法)
-
Excelで階層を作成する3つの簡単な方法|SmartArt・ピボットテーブル・Power Pivot
Excelにおける「階層(ヒエラルキー)」には、大きく分けて2つの意味があります。1つ目は、組織図のように階層構造を視覚的に表現するためのチャートのことです。もう1つはPower Pivotの階層機能で、こちらは表の中にネストされた複数の列をまとめ、ワンクリックでドリルダウン(展開)やドリルアップ(折りたたみ)を素早く行えるようにするものです。 この記事では、Excelで階層を作成する3つの方法を、手順付きでわかりやすく解説します。 Excelで階層を作成する3つの便利な方法 本記事では、Excelで階層を作成する3つの簡単な方法をご紹介します。まずSmartArt機能を使った視
-
Excelでアンケートを作成する2つの簡単な方法【手動入力とVBA】
この記事では、Excelでアンケート(質問票)を作成する方法を解説します。アンケートとは、質問や特定の項目に対して選択肢を設け、回答者から情報を収集するためのツールです。Excelを使えば、いくつかの簡単な手順だけで誰でもアンケートを作成できます。本記事では2つの簡単な方法をご紹介します。これらの方法をマスターすれば、Excelでのアンケート作成がぐっと楽になります。それでは早速始めましょう。 練習用ワークブックはこちらからダウンロードできます。 Excelでアンケートを作成する2つの方法 Excelでアンケートを作成するには、主に2つの方法があります。 1つ目の方法は、手動でアンケートを作成