AIメールクライアント「Shortwave」が受信トレイ管理に革命をもたらす──無料版を数週間使ってみた
Tashreefのテクノロジーへの情熱は、学校の図書室で偶然手にしたテック雑誌「CHIP」がきっかけでした。これが最終的にコンピュータサイエンスの学位取得へとつながります。2012年以降、Tashreefはプロとして1,000本以上のハウツー記事を執筆し、Windows ReportやHow-To Geekなどに寄稿してきました。現在はMakeUseOfでMicrosoft Windows関連のコンテンツを担当しており、同サイト自体も2007年から愛用しています。
ウェブサイトやテックブログの構築経験を持つ彼は、実践的な開発者視点を技術記事に持ち込んでいます。作品ポートフォリオはitashreef.comで公開中です。また、複雑なトピックをわかりやすく解説する短いハウツー動画も制作しており、執筆以外では動画制作、ゲーム、アニメ鑑賞を楽しんでいます。
私は1日に12個以上のメールアドレスを管理している人たちを実際に見てきました。あなたもそれに近い状況なら、GmailやOutlookといった標準のメールクライアントだけでは効率的な管理は難しいでしょう。
Shortwaveのようなプレミアムメールクライアントは、AIによるバンドル(グループ化)、スマートフィルター、受信トレイ分割機能で「Inbox Zero」の達成を支援すると謳っています。私は数週間無料版を試してみましたが、すべてが完璧というわけではないものの、Gmailとの付き合い方は確実に変わりました。ただし、ひとつ注意点があります。現時点ではGoogleアカウントでしか使えないのです。
Shortwaveとは?
Gmail向けにゼロから設計されたAIファーストのメールクライアント

Shortwaveは、人工知能を中心に設計されたプレミアムメールクライアントです。GmailにGeminiが後付けされているのに対し、Shortwaveは最初からAIを核として全体が構築されています。GmailおよびGoogle Workspaceアカウントに対応し、Web、iOS、Android、デスクトップアプリとして利用できます。
Shortwaveは、散らかり放題の受信トレイを自動で整理できます。指示すれば、ニュースレターや領収書、旅行の確認メール、SNS通知などを折りたたみ可能なグループにまとめてくれます。さらに、メールを1件ずつ選択する代わりに、バンドル全体をワンクリックでアーカイブすることも可能です。
また、AIアシスタントはスレッドの要約、自分の文体での返信下書き、受信トレイに関する質問への回答などを行えます。Geminiをメールクライアントに直接組み込んだようなものですが、メールワークフローに特化して学習されている点が異なります。
Shortwaveならメール管理がぐっと楽になる
セットアップは簡単、AIアシスタントは本当に役立つ
Googleアカウントでサインアップでき、Gmailアドレスを複数持っている場合は追加登録も可能です。セットアップ時には受信トレイのレイアウトを選択します。「シングル受信トレイ」「重要+その他」、あるいは従来のGmail風タブ形式です。私は「重要+その他」を選びました。対応が必要なメールとそれ以外を分けられるからです。
オンボーディング直後、ShortwaveはAIに受信トレイを整理させるかどうか尋ねてきます。実際に実行してみると、アシスタントがメールを完了済みにする方法、読まないニュースレターの購読解除、重要メールへのスター付けなどを順を追って案内してくれました。さらに、いくつかのメールを「重要ではない」とマークして、重要フォルダから除外しました。受信トレイをさらにきれいにしたいときは、「Organize my emails(メールを整理して)」と入力すれば、AIアシスタントが低品質なメールをスキャンし、完了済みにできる候補を提示してくれます。
私が最も気に入ったのは、メールをToDoに変換する機能です。任意のメール上でTキーを押すと、ShortwaveがAIを使ってそのスレッドに紐づいた1行のタスク概要を作成します。これらのタスクは専用のToDoリストに保存され、完了するまで残ります。シンプルな仕組みですが、毎日届く大量のニュースレターや通知に大事なメールが埋もれなくなります。

AI検索も際立った機能で、同じくAI搭載メールクライアントであるSpikeのAI機能と似た働きをします。正確な件名や差出人を思い出そうとする代わりに、「今後の1on1ミーティングをすべて探して」のように入力すれば、要約付きの関連結果が返ってきます。クイック返信の提案や初稿の作成にも対応しています。会議の招待が届いたときは、AIに「辞退して」や「承諾してアジェンダを聞いて」と伝えれば、適切な返信文を生成してくれます。
Shortwaveはキーボードショートカットにも力を入れています。TでメールをToDoに追加、Dで削除などが可能です。類似のニュースレターをまとめて1つのグループに折りたたみ、時間のあるときにまとめて処理するのも簡単です。同様に、重要なメールをスヌーズすれば、読む準備ができたタイミングでリマインダーを受け取れます。
導入前に知っておくべきこと
Gmail限定対応、プレミアム価格、そしてAI利用におけるプライバシーとのトレードオフ

Shortwaveは現時点でGmailとGoogle Workspaceアカウントのみに対応しています。OutlookやiCloud Mailを使っている場合、あるいは複数のメールプロバイダーを掛け持ちしている場合は、ワークフローに合いません。その場合はSuperhumanなどの代替サービスを検討する価値があるでしょう。
無料プランは使い始めるには十分な充実ぶりです。AIアシスタント、バンドル機能、コアとなる生産性機能にアクセスできます。ただし、AI検索は過去3か月分のメール履歴しか対象にならず、自分の文体への完全な適応も行われません。より深いAIパーソナライズや長期間の検索履歴が必要なら、有料プランへの加入が必須です。
サブスクリプションは月額18ドル、年払いなら月額14ドルです。無料のメールクライアントと比べると高めですが、月額30ドルのSuperhumanよりは安価です。それでも、これがAI搭載機能の対価であり、プレミアム生産性ツールでは標準になりつつある価格設定だと言えます。
もうひとつ知っておきたい点として、AI機能を有効にすると、Shortwaveはメールの内容をOpenAIに送信して処理します。同社はこのデータが暗号化されており、モデルの学習には使用されないと主張していますが、プライバシーを重視する人にとっては、データ処理者が1社増えることを意味します。機密性の高い業務メールや金融関連のやり取りには、従来型のメールクライアントを使うほうが無難かもしれません。

Shortwave
対応OS
Windows / macOS / Android / iOS / Linux
料金モデル
無料(フリーミアム)/ プレミアム
ShortwaveはAI搭載のメールクライアントです。受信トレイの自動整理、即座の要約生成、メッセージの下書き・改善、タスクの優先順位付けなどにより、あらゆるデバイスで生産性を高めます。
Gmailがメインの受信トレイなら試す価値あり
メールに溺れているなら、Shortwaveは有力な選択肢になります。ニュースレターや領収書を自動でグループ化し、メールをタスク化して大事なものを忘れないようにし、検索は常に求める情報を見つけてくれます。
ただし、AI機能を実際に活用するのでなければ意味がありません。単にGmailの見た目をすっきりさせたいだけなら、無料のSpark Mailで十分です。課金に抵抗がなく、Gmail限定でも問題ないなら、Shortwaveは宣伝文句どおり、メールまわりのストレスを確実に減らしてくれるはずです。
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