Macの速度とパフォーマンスをベンチマークで測定する方法
「MacはPCより速い」というイメージを持っている人は多いですが、実際の数字で比較しない限り、その優劣を断言することはできません。また、「自分にとって快適な速度」が他人にとっても快適とは限りません。では、2台のコンピューターや異なるOSの速度をどうやって比較すればよいのでしょうか。その答えが「ベンチマーク」です。ベンチマークとは、専用アプリを使ってデバイスの性能を数値化し、CPUやGPU、ストレージなど個々のパーツごとのパフォーマンスを測定すること。この記事を読めば、お使いのMacの各パーツが正常に動作しているかを確認できるようになります。
なぜMacの速度テストを行うべきなのか?
パフォーマンスは非常に主観的なものであり、使用感だけでは正確に評価するのが難しいものです。ベンチマークを行えば、具体的な数値として結果を得られるため、他のデバイスやマシンと比較できるようになります。これにより、自分のMacが他の機種に比べて見劣りしていないかを客観的に判断できるのです。
言い換えれば、ベンチマークはデバイスの性能を評価するための手法です。Macのパフォーマンステストを実施すれば、「新しいノートパソコンを買うべきか」「それともハードウェアのアップグレードで足りるか」といった判断材料になりますし、各パーツがどのように動作しているのか、どこを強化すべきかを理解するのにも役立ちます。
総合的なMacパフォーマンステスト:Geekbench
Macの速度テスト用アプリはいくつかありますが、最も手軽で広く推奨されているのがPrimate Labs製の「Geekbench」です。MacだけでなくiPhoneやiPadのベンチマークにも使え、Windows、Android、macOS、iOSといった複数のプラットフォームに対応している点も魅力です。Geekbenchは有料アプリですが、試用版でも基本的なベンチマークは実行可能です。なお、テスト結果が自動的に公式サイトへアップロードされ、他のユーザーとの比較ができる仕組みになっているため、実行中はインターネット接続が必要です。Geekbench最大の利点は、専門知識がなくても誰でも簡単に操作できることでしょう。
プロのヒント:システムトラブルや動作の遅さにつながるパフォーマンス問題、ジャンクファイル、有害なアプリ、セキュリティ上の脅威がないか、あらかじめMacをスキャンしておきましょう。
- 使用中のすべてのアプリを終了し、Geekbenchを起動します。
- 「Run CPU benchmark(CPUベンチマークを実行)」をクリックします。Geekbenchは、実際のアプリケーションを模した日常的なタスクを使ってCPUの性能を評価します。所要時間は約20分程度ですが、CPUの速度によって前後します。
- テストが完了すると、結果がブラウザ上に表示されます。初めて見ると数字が多くて戸惑うかもしれませんが、注目すべきは上部にある2つのスコアだけです。
- シングルコアスコア:1つのコアだけで処理を担っているときのMacの速度を示します。
- マルチコアスコア:複数のコアを使ってプロセスを処理するときのMacの性能を測定します。
- スコアが出たら、Geekbench Browserにアクセスして結果を整理・共有し、世界中のユーザーと比較してみましょう。自分のMacが他のMacやPCと比べてどの程度の水準にあるのかがひと目でわかります。
ちょっとしたコツですが、Outbyte macAriesのようなサードパーティ製クリーニングツールでMacを定期的にメンテナンスすると、CPUの速度とパフォーマンスを向上させられます。このアプリはゴミファイルや不要ファイルの削除だけでなく、RAMの最適化も行ってくれるため、Mac全体の動作が軽くなります。
HDD・SSDのベンチマーク
ストレージのベンチマークでは、ハードディスクやSSDへの読み書き速度を評価できます。無料で使える「Blackmagic Disk Speed Test」がおすすめです。もともとは動画編集者が大容量ファイルを扱えるドライブかどうかを確認するために開発されたツールですが、一般ユーザーの読み書き速度チェックにも活用できます。使い方は以下の通りです。
- アプリをダウンロードして起動し、テスト対象のドライブを選択します。
- ドライブが複数ある場合は、歯車アイコンをクリックしてテストしたいドライブを選びます。
- 「Start」をクリックします。より正確な結果を得るために、他のアプリはすべて終了しておきましょう。
テストが終わると、「Will it Work?」や「How Fast?」の詳細なグラフが表示されますが、細かい情報に圧倒される必要はありません。見るべきは上部の大きな2つのメーターだけです。左側のメーターは書き込み速度を示し、データがどれくらいの速さでドライブに記録されるかがわかります。右側のメーターは読み込み速度を示しており、アプリやファイルがどれほど速く開けるかの目安になります。
GPUベンチマーク
もうひとつ確認したいのが、グラフィックカード(GPU)の性能です。ここでは操作が簡単なMaxonの「Cinebench」が便利です。CinebenchはGeekbenchと同様にCPUの速度も測定できますが、結果を共有して他者と比較する機能はありません。その一方で、GPU性能を測定できるのが大きな特徴です。テストの手順は以下の通りです。
- アプリを起動します。
- 画面左上のOpenGLテストの横にある「Run」をクリックします。薄暗い街を走る3Dの車を描画することで、GPUが特殊効果をどれだけ滑らかに処理できるかを確認します。
- テストが完了すると、Runボタンの横に最終スコアが表示されます。
目安としては、旧世代のMacでは40〜50fps前後、新しいモデルでは70〜80fps程度のスコアが出ます。なお、多くのMacは他のPCと違ってグラフィックカードの交換・アップグレードができないため、より高性能なGPUが必要だと感じたら、新しいMacの購入を検討するしかないのが現実です。
こうしたテストは、単にMacの現在の性能を知るだけでなく、パーツのアップグレードが必要か、場合によっては本体の買い替えを検討すべきかを判断するうえでも重要です。定期的にベンチマークを実行して、Macの状態を常に把握しておきましょう。
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