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SSDのパフォーマンスを維持し、寿命を延ばすための3つの基本テクニック

長年にわたり、従来のHDD(ハードディスクドライブ)はシステム全体の応答速度を左右する最大のボトルネックでした。ストレージ容量、メモリ容量、CPUの処理速度はほぼ指数関数的に進化してきた一方で、HDDの読み書き速度を決める回転数の向上はごく緩やかなものにとどまっています。もしPCに本物のスピードアップをもたらしたいなら、SSD(Solid State Drive/ソリッドステートドライブ)への乗り換えを検討してみてください。

従来の磁気式HDDとは異なり、SSDには可動する機械部品が一切ありません。代わりにNAND型フラッシュメモリを採用しており、複数の理由からHDDよりはるかに高速に動作します。しかし残念ながら、WindowsはSSDの性能を最大限に引き出すよう最適化されておらず、SSDには独自の弱点も存在します。扱い方を誤ると、SSDの速度は急速に劣化してしまいます。この記事では、高いパフォーマンスを持続させ、SSDの寿命を延ばすために実践できる対策を詳しく解説します。

1. SSDをデフラグしない

デフラグは通常のHDDの速度改善には有効ですが、SSDにとっては逆効果です。理由は以下の通りです。

  • 断片化が問題にならない: SSDはドライブ上のどのセクターにも同一の速度でアクセスできるため、断片化が速度低下の主因になることはありません。
  • 書き込みが2段階構成: SSDでは既存データの上に新しいデータを単純に上書きできず、事前にセクターの消去が必要です。すべての書き込み操作は「消去」と「書き込み」の2ステップで行われます。
  • 書き換え回数に上限がある: SSDの書き込み性能は時間とともに低下し、各セルには書き換え可能な回数に限界があります。

つまり、デフラグはパフォーマンスを向上させるどころか、SSDの摩耗を加速させてしまうのです。Windowsで定期デフラグが無効になっているか必ず確認しましょう。

  • [スタート] を開き、検索バーに「dfrgui」と入力します。
  • 対象のSSDを選択し、「スケジュールの構成」をクリックします。
  • 「スケジュールに従って実行する(推奨)」のチェックを外し、「OK」をクリックして保存します。
SSDのパフォーマンスを維持し、寿命を延ばすための3つの基本テクニック

2. インデックス作成を無効化する

Windowsはインデックスサービスによってファイル情報を常時記録し、検索機能を高速化しています。ところが、ファイルを編集するたびにインデックスデータベースが更新されるため、こうした細かな書き込みの積み重ねがSSDの劣化につながります。幸い、インデックスを無効にしてもWindows検索は十分に快適に動作します。

インデックスサービスを無効にする手順は以下の通りです。

  • [スタート] から [コンピューター] を開きます。
  • SSDドライブを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
  • プロパティ画面下部の「このドライブ上のファイルに対して、ファイルのプロパティに加えて内容のインデックスを作成することを許可する」のチェックを外します。
  • 「OK」をクリックして変更を保存します。
SSDのパフォーマンスを維持し、寿命を延ばすための3つの基本テクニック

3. TRIMサポートを有効にする

Windowsでファイルを削除しても、実際にはデータ本体はすぐに消されず、その領域が「空き」として記録されるだけです。SSDでは領域の再利用前に消去作業が必要となるため、TRIMコマンドを使うことでアイドル時に不要セクターを事前にクリアできます。つまりTRIMは、空き領域をあらかじめ拭き取ることで新規ファイルの書き込み効率を高めてくれる重要な機能です。

TRIMはWindows 7以降でサポートされています。有効になっているかどうかは以下の手順で確認できます。

  • [スタート] の検索ボックスに「cmd.exe」と入力し、[Ctrl]+[Shift]+[Enter] キーを押して管理者権限のコマンドプロンプトを起動します。
  • コマンドプロンプトに「fsutil behavior query disabledeletenotify」と入力して実行します。
  • 「DisableDeleteNotify = 0」ならTRIMは有効、「= 1」なら無効を意味します。
SSDのパフォーマンスを維持し、寿命を延ばすための3つの基本テクニック

補足: 不要なディスク書き込みをさらに減らす工夫

SSDのパフォーマンス維持と長寿命化の鉄則は、とにかく書き込み量を最小限に抑えることです。また、SSDは読み込みは高速でも書き込みには相対的に時間がかかるため、OSの起動ドライブや、頻繁に読み出すファイルの保存先として使うのが理想的です。一方、日々更新されるファイルやフォルダーは、可能であれば別途HDDへ移動しておくとよいでしょう。

具体的には、以下の項目を見直してみてください。

  • 一時ファイル(TMP/TEMP)の移動先を変更: [スタート] で [コンピューター] を右クリックし「プロパティ」→「システムの詳細設定」→「詳細設定」タブ→「環境変数」を開きます。「TEMP」を選択して「編集」をクリックし、変数値(保存場所)を別ドライブに変更します。「TMP」も同様に設定します。
  • Internet Explorerの一時ファイルを移動: IEの [ツール] > [インターネットオプション] > [全般] タブの「閲覧の履歴」から [設定] を開き、「フォルダーの移動」で別の場所を指定します。
  • FirefoxのキャッシュをRAM上に配置: アドレスバーに「about:config」と入力してEnterを押し、警告に同意します。「browser.cache.disk.enable」をダブルクリックして値を「false」に変更します。次に、右クリックメニューから [新規作成] > [整数値] を選び、設定名を「disk.cache.memory.capacity」として、32MBなら「32768」、64MBなら「65536」のように必要な容量(MB×1024)を指定します。変更後はFirefoxを再起動してください。
  • ページファイルを無効化・縮小・移動: [コンピューター] を右クリックして「プロパティ」→「システムの詳細設定」→「パフォーマンス」の [設定] →「詳細設定」タブ→「仮想メモリ」の [変更] を開きます。「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外し、カスタムサイズを設定するか「ページングファイルなし」を選択します。
  • システムの復元設定を見直す: [コンピューター] を右クリックして「プロパティ」→「システムの詳細設定」→「システム保護」タブを開き、SSDを選択して [構成] をクリックします。「システム保護を無効にする」を選ぶか、「最大使用量」を引き下げて「OK」を押します。ただし、これによりシステム変更を元に戻す復元機能が使えなくなる点には注意が必要です。

なお、近年のWindows 10/11ではTRIMの自動有効化やSSD向けの最適化が標準搭載されており、古いOS向けの一部設定は自動で管理されるようになっています。それでも、書き込み量を意識的に減らすという基本原則は今も変わりません。

まとめ

SSDは正しく扱えば、その圧倒的な速さを長期間にわたって享受できます。①デフラグを避ける、②インデックス作成を切る、③TRIMを有効にする――この3つの基本を守り、さらに不要な書き込みを減らす工夫を組み合わせれば、SSDの劣化を大幅に遅らせることができるでしょう。

あなたは他にどんなSSD対策を実践していますか?逆に「効果はほとんどない」と感じた設定があれば、ぜひ教えてください。

画像クレジット: Business Metaphor

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