【解決策】Boot Campが「ディスクをパーティション中」で止まる・固まる時の対処法
Boot Campアシスタントは、MacにWindowsをインストールできる便利な純正ツールです。しかし、他のアプリと同様に、エラーが発生することもあります。特に、ドライブの準備中に「ディスクをパーティション中(Partitioning disk)」という表示のまま何時間も止まってしまう、あるいは「パーティションをロールバック中」と表示されたまま進まないといったトラブルはよく報告されています。
また、Windowsのインストールや削除を行う際に、「スタートアップディスクをパーティション分割、または単一パーティションに復元できません(The startup disk cannot be partitioned or restored to a single partition)」というエラーメッセージが表示されるケースもあります。この記事では、これらのエラーの原因と具体的な解決方法を詳しく解説します。
この記事の目次
- 1. ディスクのパーティション作成にはどれくらい時間がかかる?
- 2. Boot Campがパーティション作成中に止まる場合の対処法
- 3. よくある質問(FAQ)
ディスクのパーティション作成にはどれくらい時間がかかる?
Boot Campアシスタントが「ディスクをパーティション中」のまま長時間停止していると、「本来どれくらいの時間がかかるのか?」と不安になるでしょう。実際のところ、所要時間はインターネット回線の速度、ディスクの状態、ストレージの種類などによって大きく異なります。
20〜30分ほどでWindowsのセットアップを完了できたユーザーもいれば、2〜3時間かかったという声もあります。一般的には、最新のmacOSが導入された健全なディスクと高速なWi-Fi環境であれば、パーティション作成には約10分程度が目安です。お使いのMacではもう少し時間がかかるかもしれませんが、通常は3時間以内に完了するはずです。
もし3時間以上経過しても「システムが応答しなくなる可能性があります。操作が完了するまで電源を切ったり再起動したりしないでください。」というメッセージとともに画面が止まったままの場合は、待っているだけでは解決しない問題が発生している可能性が高いです。
Boot Campがパーティション作成中に止まる場合の対処法
ここでは、Boot Campが「ディスクをパーティション中」で停止した際の対処法を順番に紹介します。
- 1. Boot Campアシスタントを終了する
- 2. Macのハードドライブにファイルシステムの問題がないか確認する
- 3. Boot Campパーティションが作成されているか確認する
- 4. 不完全なWindowsパーティションを削除してWindowsを再インストールする
- 5. 外付けの起動可能なUSBインストーラを使ってWindowsをインストールする
1. Boot Campアシスタントを終了する
Boot Campのパーティション作成がいつまでも終わらない場合、通常の手順ではプロセスを終了できないことがあります。「停止」ボタンやウィンドウを閉じるためのボタンがグレーアウト(灰色表示)されて押せなくなっていることが多いからです。
その場合は、Command + Qキーを押してBoot Campアシスタントを終了してみてください。それでも終了しない場合は、Command + Option + Escキーを同時に押し(強制終了ダイアログを開く)、一覧から「Boot Campアシスタント」を選択して強制終了します。
2. Macのハードドライブにファイルシステムの問題がないか確認する
次に行うべきは、Macのハードドライブに問題がないかを確認することです。ディスクにファイルシステムの不整合があると、Boot Campアシスタントが正しくパーティションを作成できないことがあります。確認方法としては、ディスクユーティリティの「First Aid(応急処置)」を使う方法と、ターミナルでFSCK(ファイルシステム整合性チェック)コマンドを実行する方法の2つがあります。
ここでは、より手軽に実行できるFSCKコマンドを使ってファイルシステムエラーをチェックする手順を紹介します。
- Finderの「アプリケーション」>「ユーティリティ」を開き、「ターミナル」を起動します。
- 以下のコマンドをコピーしてターミナルに貼り付け、Enterキーを押します。
sudo fsck_apfs -n -l /dev/rdisk1 - 管理者パスワードを入力し、再度Enterキーを押します。
FSCKは起動ディスクのすべてのボリュームをチェックするため、完了まで数分かかることがあります。「The volume /dev/rdisk1 appears to be OK.(ボリュームは問題ないようです)」と表示されれば、内蔵ハードドライブにファイルシステムの問題はなく、次のステップに進めます。
一方、「File system was modified.(ファイルシステムが変更されました)」と表示された場合は、以下の手順で修復が必要です。
注意: FSCKコマンドでファイルシステムエラーを修復するには、対象のディスクまたはパーティションがマウント解除されている必要があります。そのため、macOSを起動したままの状態では実行できず、シングルユーザーモードで起動する必要があります。
- Macの電源を切ります。
- 電源ボタンを押し、すぐにCommand + Sキーを押し続けます。
- 黒い背景に白い文字が表示されるまで、キーを押し続けます。
- 文字のスクロールが止まると、画面下部に「root#」というコマンドプロンプトが現れます。表示されない場合はEnterキーを押してください。
- #root の後に以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
/sbin/fsck -fy - 処理が完了するまで待ちます。
- 「File system was modified.」と表示された場合は、手順2を繰り返し、「The volume appears to be OK.」と表示されるまで続けます。
- 「reboot」と入力してEnterキーを押し、再起動します。
注意: T2チップ搭載のMacを使用している場合、セキュリティポリシーを変更しない限りシングルユーザーモードで起動できません。「起動セキュリティユーティリティ」でセキュリティ設定を「セキュリティなし」に変更する必要があります。
3. Boot Campパーティションが作成されているか確認する
Boot CampアシスタントがMac上に新しいパーティションを作成したものの、インストーラーが起動しなかった可能性もあります。その場合は、Windowsをインストールする前にこれらのパーティションを削除しておく必要があります。以下の手順で確認しましょう。
ヒント: 以下の手順は、Boot Campが「パーティションをロールバック中」で止まる問題や、「スタートアップディスクをパーティション分割、または単一パーティションに復元できません」というエラーにも有効な解決策として知られています。
- Finderの「アプリケーション」>「ユーティリティ」を開き、「ターミナル」を起動します。
- 以下のコマンドをコピーして貼り付け、Enterキーを押すと、Mac上のすべてのマウント済みドライブとパーティションの一覧が表示されます。
diskutil list
または、ディスクユーティリティを開いて、Boot Campのパーティションが存在するかどうかを確認することもできます。
結果に応じて、以下のように対処します。
- Windowsパーティションが1つだけ見つかった場合: 次のステップに進み、そのパーティションを削除します。
- Windowsパーティションが見つからなかった場合: Macを最新のmacOSにアップデートし、十分な空き容量があることを確認してから、Windowsのインストールをやり直してください。
- 2つ以上のWindowsパーティション(OSXRESERVEDやBOOTCAMPなど)が見つかった場合: それらを結合し、再度フォーマットする必要があります。以下の手順に従ってください。
- Windowsパーティションのディスク識別子(disk0s3など)をメモします。
- ターミナルで以下のコマンドを実行し、1つ目のWindowsパーティション(disk0s3など)を消去します。
diskutil eraseVolume jhfs+ BC1 disk0s3 - 同じコマンドで別のWindowsパーティション(disk0s4など)も消去します。
diskutil eraseVolume jhfs+ BC2 disk0s4 - 名前とディスク識別子を変えながら同じ手順を繰り返し、すべてのWindowsパーティションを消去します。(例:3つ目のパーティションdisk0s5がある場合)
diskutil eraseVolume jhfs+ BC3 disk0s5 - Windowsパーティションを1つに結合します。
パーティションが2つの場合(disk0s3とdisk0s4):diskutil mergePartitions jhfs+ BCMP disk0s3 disk0s4
パーティションが3つ以上の場合(disk0s3〜disk0s5):diskutil mergePartitions jhfs+ BCMP disk0s3 disk0s5 - 以下のコマンドでWindowsパーティションが1つだけ残っていることを確認し、そのディスク識別子をメモします。
diskutil list - 結合したパーティションをFAT32でフォーマットします。(残ったパーティションがdisk0s3の場合)
diskutil eraseVolume fat32 BOOTCAMP disk0s3
注意: コマンド例のディスク識別子は、必ずご自身の環境に合わせたものに置き換えてください。
4. 不完全なWindowsパーティションを削除してWindowsを再インストールする
ここでは、失敗したWindowsパーティションをMacから削除し、インストール作業を最初からやり直す手順を紹介します。
- 開いているすべてのアプリを終了し、他のユーザーからログアウトします。
- Boot Campアシスタントを起動し、「続ける」をクリックします。
- 「Windows 10以降のバージョンを削除」を選択して「続ける」をクリックします。
- 「復元」をクリックします。
- 管理者のユーザー名とパスワードを入力し、「OK」をクリックします。
Boot CampアシスタントでWindowsをインストールする前に、以下の項目を確認しておきましょう。
- macOSが最新バージョンにアップデートされていること。
- Windowsインストール用に少なくとも64GBの空き容量があること(快適に使うなら128GB以上が推奨)。
- iMac Pro、2015年以前製造のMacBook/MacBook Pro/iMac、2017年以前発売のMacBook Air、2013年以前発売のMac Proを使用している場合は、16GB以上の外付けUSBフラッシュドライブがあること。
- メモリ128GB以上を搭載したiMac ProまたはMac Proの場合、空き容量がメモリ搭載量以上であること。
- セキュアブートの設定を「フルセキュリティ」から「セキュリティなし」に変更していた場合は、元に戻しておくこと。
準備が整ったら、Windowsのインストールを再試行してください。それでも「パーティション作成中」で止まる問題が解決しない場合は、Time MachineやiCloudなどでMacのデータをすべてバックアップし、起動ディスクを消去してmacOSをクリーン再インストールし、データを復元するという最終手段もあります。macOSをクリーンインストールすれば、Boot Campアシスタントで正常にWindowsをインストールできるようになるはずです。
5. 外付けの起動可能なUSBインストーラを使ってWindowsをインストールする
上記の方法でもBoot Campがディスクのパーティションを作成できない場合は、起動可能な外付けUSBドライブからWindowsをインストールする方法を検討しましょう。この方法なら、Boot Camp使用時に発生するエラーを回避できます。事前に8GB以上の容量があるUSBメモリを用意してください。
ステップ1: MacでWindowsの起動可能なインストーラーを作成する
- Windows 10のISOイメージをMacにダウンロードします。
- 起動可能なUSBを作成するための無料ツール「balenaEtcher」をMacにダウンロードします。
- Command + Spaceキーを押し、「boot camp」と入力してBoot Campアシスタントを起動します。
- 画面上部のメニューバーから「アクション」>「Windowsサポートソフトウェアをダウンロード」を選択し、Macに保存します。
- Command + Spaceキーを押し、「ディスクユーティリティ」と入力してディスクユーティリティを開きます。
- サイドバーから外付けUSBメモリを選択し、「消去」をクリックしてフォーマットします。
- ドライブに名前を付け、フォーマットは「ExFAT」、方式は「GUIDパーティションマップ」を選択します。
- 「消去」>「完了」をクリックします。
- balenaEtcherを開き、ダウンロードしたWindows ISOイメージと外付けUSBドライブを選択して、起動可能なWindowsドライブを作成します。
- ダウンロードしたWindowsサポートソフトウェアのフォルダをUSBドライブにコピーします。
ステップ2: Macのハードドライブを再パーティションする
- ディスクユーティリティを開きます。
- Macのハードディスクを選択し、「パーティション」ボタンをクリックします。
- (+)ボタンをクリックし、「パーティションを追加」を選択します。
- パーティションに名前を付け、フォーマットは「MS-DOS(FAT)」を選択し、Windowsパーティションのサイズを指定して「適用」をクリックします。
ステップ3: 起動可能なUSBからWindowsをインストールする
- 起動可能なUSBをMacに挿入します。(他の外付けドライブが接続されている場合は取り外してください)
- Optionキーを押しながらMacを再起動します。
- 起動先としてUSBドライブを選択します。
- 画面の指示に従ってWindowsのセットアップを進めます。
- Windowsのインストール先を尋ねられたら、ステップ2で作成したパーティションを選択します。
- 「フォーマット」をクリックしてパーティションをNTFSでフォーマットし、「次へ」をクリックします。
- セットアップを完了すると、Windowsのデスクトップが表示されます。
よくある質問(FAQ)
Q. Boot Campでハードドライブのパーティション分割を解除するにはどうすればいいですか?
A. 以下の手順で、Boot Campパーティションが占有していた領域をmacOS側に戻せます。
1. Windowsパーティション上の重要なデータをバックアップします。
2. 「アプリケーション」>「ユーティリティ」からBoot Campアシスタントを起動します。
3. 「Windows 10以降のバージョンを削除」を選択して「続ける」をクリックします。
4. 「復元」をクリックします。
5. 管理者のユーザー名とパスワードを入力し、「OK」をクリックします。
Q. macOSで「スタートアップディスクをパーティション分割、または単一パーティションに復元できません」というエラーを解決するには?
A. このエラーは、Boot Campが複数のパーティションを作成してしまったことが原因であることがほとんどです。この記事で紹介した手順に従ってパーティションを結合し、結合後のパーティションを削除してから、Windowsのインストールを再試行してください。
Q. Boot Campパーティションを修復するにはどうすればいいですか?
A. Boot Campパーティションの修復には主に2つの方法があります。
1. Windowsを起動し、「PC」でCドライブを右クリック>「プロパティ」>「ツール」>「チェック」を選び、両方の項目にチェックを入れて「開始」をクリックします。
2. iBoysoft DiskGeekerなどの専用ソフトをダウンロードして、破損したボリュームをチェック・修復します。
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