「要求された一時停止、続行、または停止は、このサービスでは無効です」エラーの原因と解決策
DNSCache、Winmgmt、TrustedInstallerなどのサービスに対して「要求された一時停止、続行、または停止は、このサービスでは無効です」というエラーメッセージが表示される場合、この記事が役立ちます。
net stop dnscacheが動作しない理由
DNSキャッシュサービスを停止できない場合、それはWindowsオペレーティングシステムに加えられた仕様変更によるものです。WindowsのDNSクライアントサービスは、DNS名前解決を担当しています。まずローカルのキャッシュを確認し、過去に問い合わせのないドメインの場合はリモートのDNSサーバーへ接続します。従来、サービスの再起動はDNS関連のトラブルを解決する手段の一つでした。しかしそれができなくなり、「要求された一時停止、続行、または停止は、このサービスでは無効です」というエラーが表示されるようになった理由を、この記事で詳しく解説します。
エラーが発生する原因
コマンドラインから(net stop dnscache)、または「サービス」管理ツール(services.msc)でDNSクライアントサービスを開いて操作しようとしても、「一時停止」「再起動」「停止」の各ボタンがグレーアウトしており、実行できません。
Windows 10 21H1以降およびWindows 11では、管理者アカウントを含むすべてのユーザーアカウントに対して、この種のユーザー操作が完全に無効化されました。これはMicrosoftによるセキュリティ強化の一環です。
コマンドプロンプトで実行した場合の完全なエラーメッセージは以下の通りです。
要求された一時停止、続行、または停止は、このサービスでは無効です。
詳細については、NET HELPMSG 2191と入力してください。
ipconfig /flushdnsやipconfig /displaydnsなどのコマンドは引き続き正常に機能しますが、サービス自体の停止・再起動だけが不可能になっています。厄介なのは、DNSレコードに変更があった際にキャッシュの保持時間(TTL)が長いと、一部のWebサイトにアクセスできなくなるケースがあることです。
DNSクライアントを再起動できない場合の対処法(レジストリ編)
サービスの再起動はできませんが、レジストリを編集することでキャッシュの保持時間を短縮し、実質的に同じ効果を得られます。作業の前に、必ずレジストリのバックアップを取ってください。
- 「ファイル名を指定して実行」(Windowsキー + R)を開き、「regedit」と入力してEnterキーを押します。レジストリエディターが起動します。
- 次のキーへ移動します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\DNSCache\Parameters - 右側の空き領域を右クリックし、「新規」→「DWORD(32ビット)値」を作成します。
- 名前をMaxCacheTtlに設定し、値を秒単位で入力します。デフォルトは86400秒(24時間)です。例えば「3600」にすれば1時間ごとに更新されます。
- 同様にもう一つDWORD値を作成し、名前をMaxNegativeCacheTtl、値を5に設定します。これは存在しないドメイン(ネガティブ応答)のキャッシュ時間です。
- PCを再起動して設定を反映させます。
これにより、ローカルのDNSキャッシュが短い間隔で自動的に更新されるようになり、古い情報が残る問題を回避できます。
クライアントのDNSキャッシュをクリアする方法
Clear-DnsClientCache(PowerShell用)やipconfig /flushdns(コマンドプロンプト用)のコマンドは現在も正常に動作します。どちらもローカルのDNSキャッシュを即座に消去できるため、サービスの再起動ができなくても、これらのコマンドで十分に対応可能です。実行後に必要であればブラウザを再起動してください。
DNSリゾルバーキャッシュとは?
Webサイトのドメイン名からIPアドレスへの変換を高速化し、ページの読み込みを速くするために、Windowsはドメイン名とIPアドレスの対応関係をローカルキャッシュに一時保存しています。キャッシュがあれば、ブラウザは毎回DNSサーバーに問い合わせる必要がなく、表示速度が向上します。キャッシュは定期的に更新されるため、通常は問題なく機能します。
DNSキャッシュの内容を確認する方法
コマンドプロンプトでipconfig /displaydnsを実行すると、キャッシュされている全ドメインとその解決済みIPアドレスを確認できます。表示形式は以下の通りです。
- レコード名(Record Name)
- レコードの種類(Record Type)
- 有効期限/TTL(Time To Live)
- データ長(Data Length)
- セクション(Section)
- A(ホスト)レコード
PowerShellを使う場合は、Get-DnsClientCacheコマンドが便利です。コマンドプロンプトの長いテキスト出力と比べて、表形式で見やすく表示されます。
この記事を通じて、サービスでDNSクライアントを再起動しようとした際にエラーが表示される理由と、その実用的な代替策について理解を深めていただければ幸いです。
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