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Windows 11/10でファームウェアアップデートが失敗する問題の原因と解決策

ファームウェアとは、ハードウェアに組み込まれたソフトウェアのことです。基本的な入出力(I/O)タスクを実行したり、他のデバイスと通信するための指示を提供したりする役割を担っています。「ファームウェア」と聞くとパソコンだけを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実際にはキーボード、マウス、ルーター、テレビのリモコン、カメラなど、さまざまな機器にもファームウェアが搭載されています。

メーカーは定期的にファームウェアアップデートをリリースしており、これらを適用することでデバイスの性能向上や安定性の改善が期待できます。しかし、何らかの理由でアップデートに失敗することもあります。この記事では、Windows 11/10で発生しやすいファームウェアアップデートの失敗エラーについて、その原因と具体的な解決方法を詳しく解説します。

ファームウェアアップデートとは?

Windows搭載PCでは、Windows Updateを通じてファームウェアを更新できます。アップデートパッケージがダウンロードされると、OSはそれをUEFIシステムファームウェアに引き渡し、次回の再起動時にインストールを行います。PCメーカーはユーザーのコンピューターの安定性とパフォーマンスを向上させるためにファームウェアアップデートを提供しており、OEM(相手先ブランド製造)メーカーが公開している専用ツールを使ってBIOSやファームウェアを更新することも可能です。

Windows 11/10でファームウェアの更新状況を確認する方法

お使いのWindows 11/10 PCのファームウェア更新状況は、以下の3つの方法で確認できます。

  1. Windows 11/10の設定アプリ
  2. デバイスマネージャー
  3. OEMメーカーの専用ツール

1. 設定アプリから確認する

過去に適用されたファームウェアアップデートは、Windows Updateの「更新の履歴」セクションで確認できます。このページには、失敗したアップデートの情報とエラーコードも記録されています。

  • Windows 11の場合: 「設定 > Windows Update > 更新の履歴」を開きます。
  • Windows 10の場合: 設定アプリを開き、「更新とセキュリティ > Windows Update」へ移動し、「更新履歴の表示」をクリックします。

2. デバイスマネージャーから確認する

デバイスマネージャーでファームウェアの状態を確認する手順は以下の通りです。

  1. スタートボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択します。
  2. ファームウェア」ノードを展開します。

ファームウェアのアップデートに失敗していたり、正しくインストールされていなかったりする場合は、黄色い感嘆符(警告マーク)が表示されます。そのファームウェアを右クリックして「プロパティ」を選択すると、エラーコードを確認できます。

3. OEMメーカーの専用ツールを使う

各OEMメーカーは、BIOS・ファームウェア・ドライバーを簡単に更新できるユーティリティを提供しています。必ず公式サイトからダウンロードするようにしましょう。これが最も安全なBIOS更新方法です。

  • Dell: Dell.comにアクセスするか、「Dell Update Utility」を使用します。
  • ASUS: ASUSサポートサイトから「MyASUS BIOSアップデートユーティリティ」をダウンロードします。
  • ACER: シリアル番号/SNIDを入力するか、モデル名で製品を検索し、「BIOS/Firmware」を選択してダウンロードします。
  • Lenovo: 「Lenovo System Update Tool」を利用します。
  • HP: 同梱されている「HP Support Assistant」を使用します。

ファームウェアアップデート失敗の種類とエラーコード

ファームウェアアップデートの失敗後に表示されるエラーコードは「リターンコード」と呼ばれ、Windows OSに対してインストールの成功・失敗を伝える役割を持っています。これらのコードは設定アプリやデバイスマネージャーで確認でき、UEFIファームウェアの更新失敗は大きく2種類に分類されます。

1. 一時的な失敗(トランジェント障害)

停電やバッテリー残量不足などの一時的な要因によって発生する失敗です。バッテリー残量が原因で失敗した場合、Windowsは次回再起動後も常にインストールを試みます。停電やバッテリー以外の理由で失敗した場合は、最大3回まで再インストールを試行し、それでも失敗するとデバイスマネージャーやWindows Updateの履歴にエラーメッセージが表示されます。この場合、メーカーが新しいアップデートをリリースするまでファームウェアは更新されません。

2. 恒久的な失敗(非トランジェント障害)

修復不可能な状態が原因で発生する失敗です。この場合、Windowsはメーカーから新しいアップデートが提供されるまで再試行を行いません。

主なNTSTATUSエラーコード一覧

Windows Updateやデバイスマネージャーで確認できる主なエラーコードには、それぞれNTSTATUS値が割り当てられています。多くのコードには人間が読める形式の説明メッセージが付随しており、トラブル解決の手がかりになります。

  • 0xC0000001: STATUS_UNSUCCESSFUL(操作に失敗)
  • 0xC000009A: STATUS_INSUFFICIENT_RESOURCES(システムリソース不足)
  • 0xC0000059: STATUS_REVISION_MISMATCH(リビジョンの不一致)
  • 0xC000007B: STATUS_INVALID_IMAGE_FORMAT(イメージ形式が無効)
  • 0xC0000058: STATUS_UNKNOWN_REVISION(不明なリビジョン)
  • 0xC000000F: STATUS_NO_SUCH_FILE(指定されたファイルが見つからない)
  • 0xC0000022: STATUS_ACCESS_DENIED(アクセス拒否)
  • 0xC00002D3: STATUS_POWER_STATE_INVALID(電源状態が無効)
  • 0xC00002DE: STATUS_INSUFFICIENT_POWER(電力不足)

STATUS_UNSUCCESSFUL(0xC0000001)が報告された場合、Windowsは3回の再インストールを試みます。試行中はWindows Updateに「再起動保留中」というメッセージが表示され、3回すべて失敗すると「{操作に失敗しました} 要求された操作は成功しませんでした」というエラーが表示されます。

STATUS_INSUFFICIENT_RESOURCES(0xC000009A)の場合も同様に3回の再試行が行われ、失敗すると「APIを完了するための十分なシステムリソースが存在しません」というエラーメッセージが表示されます。

一方、以下のNTSTATUS値が返された場合、Windowsは再試行を行わず、対応するエラーコードとメッセージを即座に表示します。

  • STATUS_REVISION_MISMATCH
  • STATUS_INVALID_IMAGE_FORMAT
  • STATUS_UNKNOWN_REVISION
  • STATUS_NO_SUCH_FILE

STATUS_ACCESS_DENIED(0xC0000022)が報告された場合は3回の再試行が行われ、失敗後にエラーコードとメッセージが表示されます。

また、電源やバッテリーの問題が原因の場合は、以下の2つのステータスが返され、再試行回数に制限はありません。

  • STATUS_POWER_STATE_INVALID
  • STATUS_INSUFFICIENT_POWER

ファームウェアアップデート失敗を解決する5つの方法

ファームウェアアップデートのエラーが発生した場合は、以下の対処法を順番に試してみてください。

作業を始める前に、すべてのUSB機器を取り外し、ハードシャットダウン(完全シャットダウン)を実施してから再試行することをおすすめします。

1. ハードドライブの空き容量を確保する

必要な空き容量が不足していると、Windowsアップデートは失敗します。32ビット版OSでは最低16GB、64ビット版OSでは最低20GB以上の空き容量が必要です。不要なファイルを削除したり、ディスククリーンアップを実行したりして容量を確保しましょう。

2. Windows Updateのトラブルシューティングツールを実行する

ファームウェアアップデートはWindowsアップデートと一緒にインストールされるため、Windows Updateトラブルシューティングツールを実行することで問題が解決する可能性があります。設定アプリから自動修復ツールを実行してみてください。

3. ファイアウォールやサードパーティ製ウイルス対策ソフトを一時的に無効化する

ファイアウォールやサードパーティ製アンチウイルスソフトが、Windowsアップデートのインストールを妨げることがあります。これらを一時的に無効化してから、設定アプリの「Windows Update」画面で「更新プログラムのチェック」ボタンをクリックし、再度アップデートを実行してください。

4. デバイスマネージャーから該当デバイスを削除する

デバイスマネージャーから問題のあるファームウェアを削除し、再インストールさせる方法です。手順は以下の通りです。

  1. スタートボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択します。
  2. ファームウェア」ノードを展開します。
  3. 警告マーク(黄色い感嘆符)が付いているファームウェアを右クリックし、「デバイスのアンインストール」をクリックします。
  4. アンインストール」ボタンをクリックします。
  5. アンインストール完了後、パソコンを再起動します。

再起動時、Windowsは自動的にハードウェアの変更をスキャンし、欠落しているドライバーを再インストールします。

5. メーカーの公式サイトからファームウェアをダウンロードする

各デバイスのファームウェアはメーカーの公式サイトでも配布されています。公式サイトから最新のファームウェアをダウンロードし、手動でインストールすることが可能です。手動インストールの前に、デバイスマネージャーから現在のバージョンをアンインストールしておく必要があります。

なお、前述の通り、OEMメーカーが提供する専用ツールを使ってBIOSやファームウェアを更新するのが最も安全で確実な方法です。

よくある質問

Windows 11のアップデートエラーを修正するには?

Windowsアップデートを正常にインストールするには、ハードドライブに32ビット版OSで16GB以上、64ビット版OSで20GB以上の空き容量が必要です。加えて、Windows Updateトラブルシューティングツールを実行すると問題を自動的に修復できる場合があります。それでもエラーが解消しない場合は、SFCまたはDISMスキャンの実行、Windows Updateコンポーネントのリセットなどの対処法を試してください。

Windows 10からWindows 11へアップグレードできる?

お使いのWindows 10システムがWindows 11の最小ハードウェア要件を満たしていれば、Windows 11へのアップグレードが可能です。最小要件の詳細はMicrosoftの公式サイトで確認できます。また、「PC正常性チェック」ツールを実行すれば、自分のシステムがWindows 11に対応しているかどうかを簡単に判定できます。

この記事が、ファームウェアアップデートの問題解決にお役立ていただければ幸いです。

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