Windows 10のGPUハードウェアスケジューリングとは?有効化する価値と設定方法を解説
パソコンのパフォーマンスを向上させたいなら、Windows 10の「GPUハードウェアスケジューリング」を有効にしてみるのも一つの方法です。この機能は、Microsoftが2020年5月の大型アップデート(May 2020 Update)で搭載したものであり、公開以来、多くのゲーマーがその効果を検証してきました。ただし、お使いのPCのGPUが対応していない場合もあるため注意が必要です。
この記事では、GPUハードウェアスケジューリングの仕組み、システム要件、そして実際に有効化する手順まで詳しく解説します。
GPUハードウェアスケジューリングの仕組み
通常、Windows Display Driver Model(WDDM)のGPUスケジューラーが、GPUへタスクを送信する複数のプロセスを管理しています。レンダリング自体はGPUの担当ですが、タスクの計画や送信はCPUが担っています。処理を効率化するため、CPUはコマンドを1つずつではなく、バッチ単位でまとめてGPUへ送信する方式を採用しています。
この手法は「フレームバッファリング」と呼ばれ、より高いフレームレートを実現することでパフォーマンスを向上させます。しかしその一方で、入力遅延(レイテンシ)が増加するというデメリットも伴います。つまり、ボタンを押しても、CPUが新しいバッチをGPUに送信するまでは、その操作が画面に反映されないということです。
ハードウェアアクセラレーションによるGPUスケジューリング機能では、通常CPUが管理している優先度の高いタスクの一部を、GPU専用のスケジューリングプロセッサーへ引き継がせます。理論上は、これによってCPUの負荷が軽減され、入力遅延も低減されることが期待できます。
GPUハードウェアスケジューリングを有効にすべき?
低スペックまたはミドルレンジのCPUをお使いの場合、この機能を有効にする価値は十分にあります。特に、特定のゲームでCPU使用率が100%に達するような場面が多いなら、効果が期待できるでしょう。
もし機能が利用できない環境であっても、ハードウェアをアップグレードせずにパフォーマンスを改善する方法はいくつかあります。例えば、ゲーム内オプションやGPUドライバーのコントロールパネルからフレームバッファリングを無効にするといった対処法があります。
最終的に有効にするかどうかは、ご自身で判断しましょう。複数のゲームで試しても大きな変化を感じられなくても、驚く必要はありません。Microsoft自身、ゲーム内で劇的な違いをユーザーが感じることはないとしています。ただし、CPUの負荷や温度には改善が見られる可能性があります。
GPUハードウェアスケジューリングの利用に必要なもの
この機能は2020年に登場したため、利用するにはある程度新しいPCが必要です。具体的には、Windows 10 バージョン2004以降が稼働しており、対応GPUが搭載されていることが条件となります。
執筆時点では、ハードウェアスケジューリングに対応しているのはNVIDIA製GPUのみです。AMDとIntelも今後のアップデートでの対応を進めているため、今後の動向に注目しておきましょう。
互換性のあるGPUを確認できたら、最新版のドライバーがインストールされているかどうかも必ずチェックしてください。すべての条件を満たしていれば、いよいよWindows 10でGPUハードウェアスケジューリングを有効にしましょう。
Windows設定から有効化する方法
以下の手順で、GPUハードウェアスケジューリングを有効にできます。
- スタートをクリックし、設定 > システムへ進みます。
- 左側のメニューからディスプレイを選択します。
- マルチディスプレイの下にあるグラフィックの設定をクリックします。
- ハードウェアアクセラレーションによるGPUスケジューリングのトグルをオンにします。
- パソコンを再起動します。
レジストリエディターで有効化する方法
設定アプリ内に該当オプションが見つからない場合は、レジストリエディターから有効化する必要があります。手順は以下の通りです。
- スタートメニューの検索バーで「レジストリエディター」と検索し、管理者として実行を選択します。
- HKEY_LOCAL_MACHINE > SYSTEM > CurrentControlSet > Control > GraphicsDrivers へ移動します。
- HwSchMode を探してダブルクリックで開きます。
- 「基数」が16進数に設定されていることを確認します。
- 「値のデータ」を2に設定します。
- OKをクリックして変更を保存します。
- パソコンを再起動します。
まとめ:GPUハードウェアスケジューリングを試してみよう
GPUハードウェアスケジューリングは、すべてのWindowsユーザーが利用できる機能ではありませんが、対応環境であれば実際に試すことができます。本ガイドの手順に従えば、レジストリエディターまたはWindows 10の設定から簡単に有効化できるので、ぜひお使いのPCで効果を確認してみてください。
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