C++のビット演算子を使って数値が正・負・ゼロのどれかを判定する方法
この記事では、ビット演算子のみを使って、ある数値が正の数、負の数、ゼロのいずれであるかを判定する方法を解説します。if文などの条件分岐に頼らずに判定できるのがポイントです。
判定の仕組み
32ビット整数を前提とすると、算術右シフトでは符号ビットが伝播するという性質を利用します。
n >> 31を実行すると、負の数は -1 に、それ以外の数は 0 になります。-n >> 31を実行すると、正の数は -1 になります(負号を反転しているため)。- n が 0 の場合は、
n >> 31と-n >> 31のどちらも 0 を返します。
これらの性質を組み合わせると、次の式で数値の種類を一意に判別できます。
1 + (n >> 31) - (-n >> 31)
この式の結果は以下のようになります。
- n が負の数の場合: 1 + (-1) − 0 = 0
- n が正の数の場合: 1 + 0 − (-1) = 2
- n がゼロの場合: 1 + 0 − 0 = 1
つまり、戻り値が「0なら負」「1ならゼロ」「2なら正」と対応しています。
サンプルコード
#include <iostream>
#include <cmath>
using namespace std;
int checkNumber(int n){
return 1 + (n >> 31) - (-n >> 31);
}
int printNumberType(int n){
int res = checkNumber(n);
if(res == 0)
cout << n << " is negative" << endl;
else if(res == 1)
cout << n << " is Zero" << endl;
else if(res == 2)
cout << n << " is Positive" << endl;
}
int main() {
printNumberType(50);
printNumberType(-10);
printNumberType(70);
printNumberType(0);
}実行結果
50 is Positive -10 is negative 70 is Positive 0 is Zero
注意点
この手法は32ビットの整数型(int)を前提としており、右シフトが算術シフトとして動作する処理系(一般的なコンパイラ環境)でのみ正しく機能します。また、C++の規格上、右シフトの動作は実装定義であるため、移植性を重視するコードでは通常の比較演算子を使う方が安全です。あくまでビット演算の挙動を理解するためのテクニックとして活用しましょう。
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