C++で解く二分木の「ノードと祖先の最大差」アルゴリズム
二分木のルートが与えられたとき、異なる2つのノードAとB(AはBの祖先)が存在し、V = |Aの値 − Bの値| となるような最大値Vを求める問題を考えてみましょう。
例えば、次のような二分木が与えられた場合を考えます。

この場合、出力は 7 となります。祖先と子孫のノード間の差は [(8 - 3), (7 - 3), (8 - 1), (10 - 13)] のようになり、その中で最大なのは (8 - 1) = 7 だからです。
解法のアプローチ
この問題を解くには、以下の手順に従います。
- まず、答えを格納する変数 ans を 0 で初期化します。
- solve() というメソッドを定義します。このメソッドは、ツリーのノード、現在の最小値 currMin、現在の最大値 currMax を引数に取ります。
- ノードが null の場合は何もせずに return します。
- ans を、「ans」「|ノードの値 - currMin|」「|ノードの値 - currMax|」の中の最大値で更新します。
- 左の子ノードに対して solve(左の子, min(ノードの値, currMin), max(ノードの値, currMax)) を再帰的に呼び出します。
- 右の子ノードに対しても同様に solve(右の子, min(ノードの値, currMin), max(ノードの値, currMax)) を呼び出します。
ポイントは、木を辿りながら各経路における最小値と最大値を同時に追跡することです。こうすることで、任意の祖先・子孫ペアの差の最大値を効率的に求められます。
実装例
理解を深めるために、以下のC++による実装を見てみましょう。
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
class TreeNode{
public:
int val;
TreeNode *left, *right;
TreeNode(int data){
val = data;
left = NULL;
right = NULL;
}
};
void insert(TreeNode **root, int val){
queue<TreeNode*> q;
q.push(*root);
while(q.size()){
TreeNode *temp = q.front();
q.pop();
if(!temp->left){
if(val != NULL)
temp->left = new TreeNode(val);
else
temp->left = new TreeNode(0);
return;
}else{
q.push(temp->left);
}
if(!temp->right){
if(val != NULL)
temp->right = new TreeNode(val);
else
temp->right = new TreeNode(0);
return;
}else{
q.push(temp->right);
}
}
}
TreeNode *make_tree(vector<int> v){
TreeNode *root = new TreeNode(v[0]);
for(int i = 1; i<v.size(); i++){
insert(&root, v[i]);
}
return root;
}
class Solution {
public:
int ans;
void solve(TreeNode* node, int currMin, int currMax){
if (!node || node->val == 0) return;
ans = max({ans, abs(node->val - currMin), abs(node->val - currMax)});
solve(node->left, min(node->val, currMin), max(node->val, currMax));
solve(node->right, min(node->val, currMin), max(node->val, currMax));
}
int maxAncestorDiff(TreeNode* root) {
ans = 0;
solve(root, root->val, root->val);
return ans;
}
};
main(){
vector<int> v = {8,3,10,1,6,NULL,14,NULL,NULL,4,7,13};
TreeNode *root = make_tree(v);
Solution ob;
cout << (ob.maxAncestorDiff(root));
}入力
[8,3,10,1,6,null,14,null,null,4,7,13]
出力
7
計算量について
このアルゴリズムは各ノードを一度だけ訪問するため、時間計算量は O(N)(Nはノード数)、再帰呼び出しによる空間計算量は木の高さに依存し、最悪の場合 O(N) となります。DFS(深さ優先探索)を使ったシンプルかつ効率的な解法と言えるでしょう。
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