MS SQL Serverとは?特徴・主な用途・バージョン履歴・インスタンスの基インスタンスの基礎を徹底解説
SQL Server(MS SQL Server)とは?
SQL Serverは、Microsoftが開発したリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。従来のRDBMSの枠組みにとどまらず、オブジェクト指向の概念も取り入れたORDBMS(オブジェクトリレーショナルデータベース管理システム)としての側面も併せ持っています。主な特徴は以下の通りです。
- Microsoftが開発したRDBMSベースのデータベースソフトウェアである
- ORDBMS(オブジェクトリレーショナルデータベース管理システム)としても機能する
- 特定のプラットフォームに依存しない独立した環境で動作する
- コマンドラインインターフェース(CLI)とGUIの両方をサポートしている
- SQL言語(旧称:SEQUEL=Structured English Query Language、IBM発祥の言語)に対応している
SQL Serverを利用する主な目的
SQL Serverは、データベースの構築から分析・レポート作成まで、幅広い用途に対応できる統合的なプラットフォームです。代表的な利用目的は次の5つです。
- データベースの作成:業務システムやアプリケーション用のデータベースを構築する
- データベースの保守・運用:日常的なメンテナンスやパフォーマンス管理を行う
- データ分析:SSAS(SQL Server Analysis Services)を活用した多次元分析を行う
- レポート作成:SSRS(SQL Server Reporting Services)を使って帳票やレポートを作成する
- ETL処理:SSIS(SQL Server Integration Services)により、データの抽出(Extract)・変換(Transform)・読み込み(Load)を実行する
SQL Serverの歴代バージョン一覧
SQL Serverは1995年の登場以来、数多くのバージョンがリリースされてきました。各バージョンには開発時のコードネームが付けられています。
| バージョン | コードネーム | リリース年 |
|---|---|---|
| 6.0 | SQL95 | 1995年 |
| 6.5 | Hydra | 1996年 |
| 7.0 | Sphinx | 1998年 |
| 8.0 | Shiloh | 2000年 |
| 9.0 | Yukon | 2005年 |
| 10.0 | Katmai | 2008年 |
| 10.5 | Kilimanjaro | 2010年(2008 R2) |
| 11.0 | Denali | 2012年 |
| 12.0 | Hekaton(当初の名称)、SQL 14(現在の名称) | 2014年 |
SQL Serverの構成要素
SQL Serverはクライアントサーバーモデルで動作するため、大きく分けてワークステーションとサーバーという2つのコンポーネントで構成されています。
- ワークステーション
任意の端末やサーバー管理者のデバイスにインストールされ、サーバーとやり取りするためのソフトウェアインターフェースです。代表例としては、SSMS(SQL Server Management Studio)、SSCM、Profiler、BIDS、SQLEMなどが挙げられます。 - サーバー
中央集権的に管理されるサーバーにインストールされるサービス群です。具体的には、SQL Server本体、SQL Server Agent、SSIS、SSAS、SSRS、SQL Browser、SQL Full Text Searchなどのサービスが含まれます。
SQL Serverのインスタンスとは
インスタンスとは、SQL Serverを1回インストールすることで生成される、ソフトウェアの完全なコピーを指します。インスタンスに関する基本的なポイントは以下の通りです。
- SQL Serverの1回のインストールが1つのインスタンスに相当する
- 「n回」インストールすれば「n個」のインスタンスが作成される
- インスタンスには既定インスタンス(Default)と名前付きインスタンス(Named)の2種類がある
- 1台のサーバーでサポートできる既定インスタンスは1つのみ
- 名前付きインスタンスは1台のサーバーに複数配置できる
- 既定インスタンスはサーバー名がそのままインスタンス名として使われる
- 既定インスタンスの名称は「MSSQLSERVER」である
- SQL Server 2000では最大16インスタンスまでサポート
- SQL Server 2005以降では最大50インスタンスまでサポート
複数インスタンスを活用するメリット
1台のサーバーに複数のインスタンスを構成することで、以下のようなメリットが得られます。
- 同一マシン上に異なるバージョンのMS SQL Serverを共存させられる
- ハードウェアやライセンスのコストを削減できる
- 本番環境・開発環境・テスト環境を分離して管理できる
- データベースに発生した一時的な問題の影響範囲を最小限に抑えられる
- セキュリティ権限をインスタンスごとに分離できる
- バックアップサーバーとしての役割を持たせられる
まとめ
MS SQL Serverは、データベースの作成・運用だけでなく、SSASによる分析、SSRSによるレポート作成、SSISによるETL処理までを一元的に担える統合データベースプラットフォームです。クライアントサーバーモデルに基づいた構成を採り、既定インスタンスと名前付きインスタンスを柔軟に使い分けることで、環境の分離やコスト削減など、さまざまな運用上のメリットを実現できます。導入や設計を検討する際は、バージョンごとの特性やインスタンス構成のポイントを押さえておくことが重要です。
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