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Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

ツールチップとは?

ツールチップとは、マウスポインターをアイコンや図形などの上に重ねたときに表示される小さなメッセージや注釈のことです。Microsoft Excelでは、セルにグラフのツールチップを設定できます。選択したセルにマウスを合わせるだけで、そのグラフがポップアップ表示され、視覚的にデータを確認できるようになります。

データセットの概要

この記事では、地域別売上レポート(6か月分)のサンプルデータを使用して、動的ツールチップの作成手順を解説します。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

ステップ1:元データの入力とVLOOKUP関数の設定

  • まず、動的グラフの作成に必要な元データを入力します。ここでは、6か月分の地域別売上レポートを使用します。
  • 「月」列に連番(シリアル番号)を作成しておきます(画像参照)。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

  • 次に、セルC11に以下のVLOOKUP数式を入力します。

=VLOOKUP($B$11,$B$4:$H$7,C$9,0)

数式の構成要素は以下の通りです。

  • $B$11:検索値(例:選択した地域名)。
  • この値を範囲 $B$4:$H$7(検索範囲)の中から探します。
  • 列番号(col_index_num)はセル C$9 を指定し、検索方法(range_lookup)は完全一致を意味する 0 を設定します。
  • これにより、選択した地域に対応する売上金額が自動的に取得されます。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

これで「Florida」の売上値が表示されました。B11の地域名を変更すると、表示される数値も自動的に更新されます。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

ステップ2:グラフの作成

  • 範囲 B10:H11 のデータ全体を選択します。
  • リボンの[挿入]タブを開き、[縦棒または横棒グラフの挿入]から[集合縦棒]を選択します。

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  • 軸タイトルを追加し、グラフスタイルから好みのデザインを選んで、グラフを見栄え良く整えましょう。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

  • グラフを配置したいセル範囲を選択し、[ホーム]タブの配置グループにある[中央揃え](結合して中央揃え)を実行します。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

ステップ3:リンクされた画像としてグラフを貼り付け

  • 作成したグラフをコピーします(Ctrl + C)。
  • ツールチップを表示させたい別のシートに移動します。
  • [ホーム]タブのクリップボードグループにある[貼り付け]のドロップダウンを開き、[リンクされた図]を選択します。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

  • 貼り付けた画像の名前をTooltipに変更します。名前ボックスから変更できます。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

ステップ4:ラベルの追加

  • [開発]タブのコントロールグループにある[挿入]ドロップダウンから、ラベルを選択します。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

  • 各セルに地域(Area)売上(Sales)のラベルを配置します。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

  • Label 1をコピーして、他のセルにも貼り付けて複製しましょう。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

ステップ5:ラベルのカスタマイズ

  • 任意のラベルを選択し、コントロールグループの[プロパティ]を開きます。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

  • ラベルの外観を調整します。例えば、オブジェクト名(Name)の変更、BackStyle透明(Transparent)に設定、Caption(キャプション)を空白にするなどです。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

ここまでの作業が完了すると、ツールチップは下の画像のような見た目になります。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

  • 同じ手順を残りのラベルすべてに適用してください。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

ステップ6:VBAコードの実装

  • コントロールグループのデザインモードを解除します。
  • [開発]タブからVisual Basicを起動します。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

  • VBE(Visual Basicエディター)で[挿入]メニューから[標準モジュール]を選択し、新しいモジュール(例:Module 1)を作成します。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

  • 作成したモジュールに以下のVBAコードを入力します。
Private Sub Florida_MouseMove(ByVal Button As Integer, ByVal Shift As Integer, ByVal X As Single, ByVal Y As Single)
Sheets("Sheet1").Range("B11").Value = "Florida"
Sheets("Sheet2").Shapes("Tooltip").Left = Sheets("Sheet2").Range("D5").Left
Sheets("Sheet2").Shapes("Tooltip").Top = Sheets("Sheet2").Range("D5").Top
Sheets("Sheet2").Shapes("Tooltip").Visible = True
End Sub
Private Sub Arizona_MouseMove(ByVal Button As Integer, ByVal Shift As Integer, ByVal X As Single, ByVal Y As Single)
Sheets("Sheet1").Range("B11").Value = "Arizona"
Sheets("Sheet2").Shapes("Tooltip").Left = Sheets("Sheet2").Range("D6").Left
Sheets("Sheet2").Shapes("Tooltip").Top =Sheets("Sheet2").Range("D6").Top
Sheets("Sheet2").Shapes("Tooltip").Visible = True
End Sub
Private Sub Chicago_MouseMove(ByVal Button As Integer, ByVal Shift As Integer, ByVal X As Single, ByVal Y As Single)
Sheets("Sheet1").Range("B11").Value = "Chicago"
Sheets("Sheet2").Shapes("Tooltip").Left = Sheets("Sheet2").Range("D7").Left
Sheets("Sheet2").Shapes("Tooltip").Top = Sheets("Sheet2").Range("D7").Top
Sheets("Sheet2").Shapes("Tooltip").Visible = True
End Sub
Private Sub Overall_MouseMove(ByVal Button As Integer, ByVal Shift As Integer, ByVal X As Single, ByVal Y As Single)
Sheets("Sheet2").Shapes("Tooltip").Visible = False
End Sub

コードの解説

  • MouseMoveイベント:
    • マウスがラベルの上に乗ったときに処理を実行するために、MouseMoveイベントを使用しています。
    • 各地域(Florida、Arizona、Chicago)ごとに、個別のMouseMoveサブルーチンを用意しています。
    • コードは、Sheet1のセルB11の値を対応する地域名に更新します。
  • ツールチップ画像の位置調整:
    • Shapesオブジェクトを使って、ツールチップ画像(名前:Tooltip)を操作します。
    • LeftプロパティとTopプロパティにより、Sheet2上の特定のセル(D5、D6、D7)を基準にツールチップの位置が決まります。
    • マウスがある地域の上に乗ると、ツールチップが表示状態になります。
  • Overall_MouseMove:
    • 最後のサブルーチン(Overall_MouseMove)は、マウスがラベル付きの地域から離れたときに、ツールチップを非表示にする役割を担います。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

  • F5キーを押してコードを実行します。
  • Sheet2に移動し、任意の地域の上にマウスを重ねると、ツールチップが動作する様子を確認できます。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

ツールチップの動きがわかりやすいよう、GIFアニメーションも用意しました。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

練習セクション

各シートの右側には、自由に操作を試せる練習セクションを用意しています。

Excelで動的なグラフツールチップを作成する方法:初心者向けステップバイステップ解説

練習用ワークブックのダウンロード

この記事で使用した練習用ワークブックは、以下からダウンロードできます。

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