複数のPDFファイルからExcelへデータを抽出する3つの実践的な方法
計算やデータ処理のために、さまざまなソースからExcelへデータを取り込む必要がある場面は多いものです。PDFは世界中で最も利用されているドキュメント形式の一つであり、重要なデータソースとなっています。本記事では、複数のPDFファイルからExcelにデータを抽出する方法を、具体的な手順と例とともに詳しく解説します。
練習用のワークブックは下記からダウンロードできます。
複数のPDFファイルからExcelへデータを抽出する3つの方法
ここでは、以下のPDFファイルのデータセットを使って、PDFからExcelシートへのデータ抽出を実際にデモンストレーションします。

1. Power Queryを使って複数のPDFファイルからデータを抽出する
Power Queryは、データの準備・加工を行うためのエンジンです。この方法では、PDF内のテーブルからデータを抽出し、Excelの別ウィンドウで処理を行った後、その結果をまとめてワークシートに読み込みます。
手順
まず、3つのPDFファイルを開き、それぞれに含まれるすべてのテーブルをExcelワークシートに読み込みます。

- 最初に「データ」タブに移動し、「データの取得」コマンドをクリックします。

- 「データの取得」をクリックした後、「ファイルから」→「フォルダーから」の順に選択します。

- 「フォルダーから」をクリックすると、「参照」ウィンドウが開きます。ここでPDFファイルが保存されているフォルダーを選択し、「開く」をクリックします。

- 「開く」をクリックすると、新しいPower Queryウィンドウが表示され、フォルダー内のすべてのPDFファイルが読み込まれ、「Name」列にファイル名が一覧表示されます。

- 次に、下部の「結合」オプションメニューをクリックします。
- データを加工したい場合は「データの変換と結合」を、そのまま読み込みたい場合は「結合して読み込む」を選択します。

- すると、別のクエリウィンドウが開きます。
- このウィンドウでは、「サンプルファイル」の部分でファイルを切り替えて確認できます。

- 特定のファイルのテーブルを選択してプレビューすることも可能です。
- 確認できたら「OK」をクリックします。

- すべてのテーブルが新しいクエリウィンドウに読み込まれます。テーブルの左端の列はデータの出所(Dataset_1・Dataset_2・Dataset_3のいずれか)を示しています。

- 次に、「ホーム」タブから「閉じて読み込む」をクリックし、続けて「閉じて次に読み込む」を選択します。

- Power Queryウィンドウが閉じ、「データのインポート」ウィンドウが表示されます。「既存のワークシート」を選択し、範囲ボックスで読み込み先を指定します(ここでは$B$5:$F$29)。その後「OK」をクリックします。

- データテーブルが指定した場所にテーブルとして読み込まれます。
- テーブルを選択し、「テーブルデザイン」タブの「ツール」グループから「範囲に変換」を選択すると、テーブルを通常のセル範囲に戻せます。

- これで読み込んだデータが範囲に変換されました。

- セル範囲B4:B35を選択して削除すれば、データセットから不要な「Source列」を取り除けます。
- これで、複数のPDFファイルから抽出したデータがExcelワークシート上に整然と並びました。

PDF内のすべてのテーブルが1つのExcelワークシートに読み込まれました。複数のPDFからExcelへデータを抽出する方法として、これが最も効率的です。
関連記事: PDFからExcelへデータを抽出する方法(4つの適切な方法)
2. Microsoft Wordを活用する
Microsoft Wordは、PDFドキュメントを扱うためのもう一つの便利なツールです。Wordは独自のdocx形式だけでなく、さまざまなドキュメント形式を開くことができ、PDFもその対象に含まれます。
手順
- 以下のPDFファイルをExcelにインポートしていきます。

- まずMicrosoft Wordを開き、ファイルメニューから「開く」→「参照」をクリックします。

- ファイル参照画面が開くので、PDFファイルが保存されている場所に移動し、対象のPDFファイルを選択して「開く」をクリックします。

- PDFファイルが編集可能な状態でWordウィンドウに表示されます。この状態で内容を編集できます。

- テーブルを選択して右クリックすると、コンテキストメニューが表示されます。
- メニューから「コピー」をクリックします。

- Excelワークシートに切り替え、セルB4を選択して右クリックします。
- コンテキストメニューから「元の書式を保持」(K)アイコンを選択します。

- 貼り付け後、WordファイルのテーブルがExcelシート上に反映されます。
- セルサイズの違いにより、PDFと完全に同じ書式にならない場合がありますが、データ自体は正確に抽出されます。必要に応じて書式を調整してください。

- 下の画像は、文字色・列幅・セルの塗りつぶしなどを調整した後の完成イメージです。

- 他のファイルに対しても同じ手順を繰り返すことで、必要な数だけPDFの情報をExcelワークシートに追加できます。
- 以下は、2つ目のPDFファイルのデータを抽出した結果です。

- 以下は、3つ目のPDFファイルのデータを抽出した結果です。

関連記事: 入力可能なPDFからExcelへデータをエクスポートする方法(クイックステップ)
3. コピー&ペースト機能を使う
PDFファイルからExcelワークシートへデータを直接コピー&ペーストするのは、最もシンプルで直感的な方法です。ただし、抽出後のデータには何らかの修正や書式調整が必要になる点に注意しましょう。
手順
- この方法では、以下のPDFファイルからテーブルデータを抽出します。

- まずCtrl+Aキーを押して、PDFファイル内の全データを選択します。
- 次に右クリックし、コンテキストメニューから「コピー」を選択します。

- データをコピーしたら、Excelワークシートに移動してセルB4を選択します。
- 再度右クリックし、貼り付けオプションから「元の書式を保持」(K)アイコンをクリックします。

- 貼り付け後、PDFのテーブルがExcelシート上に表示されます。
- ただし、このテーブルはPDFの見た目と異なることがあります。理由は、Excelのセルサイズが固定されており、多くのセル値に対して幅が足りないためです。
- そのため、文字色の変更、セルの塗りつぶし、列幅の調整などの書式設定が必要になります。

書式を適用すると、貼り付けたテーブルがPDFとほぼ同じ外観になります。

関連記事: ExcelでPDFをテーブルに変換する方法(3つの方法)
まとめ
今回は「複数のPDFファイルからExcelへデータを抽出する方法」というテーマについて、3つの異なるアプローチをご紹介しました。中でも最もおすすめなのは、Power Queryを使って複数のPDFから一括でデータを取得する方法です。その他の方法は、PDFからExcelへデータをコピー&ペーストし、その後に書式を整えるというシンプルな手法です。
本記事で紹介した方法は、ダウンロードできる練習用ワークブックで実際に試すことができます。
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