Office 2016とOffice 365の違いを徹底解説|ライセンス形態とRDS環境での注意点
現在、マイクロソフトはMicrosoft Officeを「Office 365」と「Office 2016」の2つのエディションで提供しています。本記事では、両者の主な違い、提供されているバージョンとエディション、ライセンス形態の特徴、そしてRDS(ターミナル)サーバー上でOfficeを使用する場合のライセンス要件について詳しく解説します。
Office 2016とOffice 365の主な違い
Office 365:サブスクリプション型
Office 365はサブスクリプションモデルを採用しており、月額または年額の支払いを選択し、契約を定期的に更新する必要があります。ライセンスには常に最新バージョンのMicrosoft Officeと、プランに応じたクラウドサービス(Exchange Online、OneDrive、Skype for Businessなど)の利用権が含まれているため、ユーザーは常に最新のOfficeスイートを使い続けることができます。
サブスクリプションが失効するとOfficeの利用はできなくなりますが、突然使えなくなるわけではなく、失効後も30日間はアプリが動作します。なお、Office 365の試用版をインストールした場合は、試用ライセンスを最大5回まで延長できます。
Office 365はWindows PCだけでなく、iOS・Android・macOSのモバイルデバイスやタブレットでも利用できます。
Office 2016:買い切り型(永続ライセンス)
Microsoft Office 2016は一度購入すれば無期限に使い続けられる永続ライセンスです。マイクロソフトはOffice 2016に対してセキュリティ更新プログラムを提供していますが(メインストリームサポートは2020年10月に終了し、延長サポートは2025年10月まで)、購入したライセンスでは次期バージョンを無料で入手することはできません。Software Assurance付きの法人契約を利用している場合を除き、新しいOffice 2019を手に入れるにはフル価格での購入が必要です(アップグレード時の割引はありません)。Office 2016はWindowsとmacOSの両方で利用できます。
このように、Office 2016とOffice 365の最大の違いは購入方法と更新方式にあります。Office 365は定期的な契約更新が必要なのに対し、Office 2016は一度購入すれば必要な期間だけ使い続けられる点が大きな特徴です。
Office 2016のエディションとライセンス
Office 2016には複数のエディションが存在し、価格と同梱アプリがそれぞれ異なります。各エディションとも、1台のデバイスを複数ユーザーで共有できます。
- Office Home & Student 2016:Word、Excel、PowerPoint、OneNote
- Office Home & Business 2016:+Outlook
- Office Standard 2016:+Publisher、Web Apps
- Office Professional 2016:+Access、InfoPath、SharePoint Workspace

Office 2016のライセンスは以下の2種類です。
- 小売ライセンス:パッケージ版(FPP)または電子ダウンロード版(ESDキー)
- 法人向けボリュームライセンス:Open License、Open Valueなど。Software Assuranceの追加購入が可能で、最低5ライセンスからの購入となります。
電子キーと異なり、パッケージ版ライセンスは別のコンピューターへの移行(譲渡)が可能です。ただし、どちらのライセンスもサーバーへのインストール、RDS環境での実行、貸し出し、旧バージョン(Office 2013/2010)へのダウングレードは認められていません。
一方、法人向けライセンスは組織に紐づいて管理され、法的にダウングレード権が認められています。Software Assurance付きの2年間ライセンスを購入すれば、新しいOfficeバージョンへ無料でアップグレードできます。また、Remote Desktopサーバーに合法的にOfficeをインストールできるのは法人ライセンスのみです。さらに、ボリュームライセンスキー(VLK)や社内KMSサーバーを活用することで、企業ネットワーク内でのアクティベーション管理も容易になります。詳細は「Office 2016用KMSサーバー」や「Microsoft KMSアクティベーションFAQ」などの関連記事を参照してください。
なお、Office 2016の利用にインターネット接続は不要です。
Office 365のエディションとライセンスの特徴
クラウド版のOffice 365にも複数のエディションがあり、利用できるアプリ、対応デバイス数、追加クラウドサービスの内容がプランごとに異なります。
- Office 365 Home(ホーム)
- Office 365 Personal(パーソナル)
- Office 365 University(大学向け)
- Office 365 Business(Essentials、Premium):最大300ユーザー
- Office 365 Enterprise(E1、E3、E5、F1、Pro Plus)

Office 365ライセンスの供給形態は以下の2種類です。
- 小売パッケージ版(FPP)または電子版(ESD)ライセンス
- ボリュームライセンス
Office 365の利用と契約更新には、月払い(学生には便利)または年払い(より割安)での支払いが必要です。
Office 365のライセンスはユーザー単位で発行されます。つまり、1ライセンスにつき1人のユーザーが、WindowsまたはmacOS搭載の5台のPCと5台のモバイルデバイスで製品を利用できます。Office 365がインストールされたデバイスは39日ごとにマイクロソフトのサーバーへ接続する必要があり、接続しないまま放置するとアプリが読み取り専用モードになります。
類似構成のライセンス価格を比較すると、Office 365 Homeが年間99ドルであるのに対し、Office Professional 2016は399ドルです。Office 365の方が4分の1のコストですが、支払いは毎年発生することに注意してください。
Office 2016/Office 365のライセンス認証状態を確認する方法
いずれの製品の場合も、Officeアプリを起動して「ファイル」→「アカウント」を開くと、「製品情報」欄でライセンス認証の状態を確認できます。「ライセンスされた製品」や「サブスクリプション製品」と表示されていれば、正常に認証されています。
RDSサーバー(リモートデスクトップ)におけるOffice 2016/Office 365のライセンス
Remote DesktopやVDI環境で複数ユーザーが1つのOfficeコピーを共用できるようにMicrosoft Officeスイートを導入する場合は、以下の点に注意してください。
ターミナル環境でMS Officeアプリを起動できるのは、次のいずれかのライセンスを使用している場合のみです。
- Office 2016 Standard
- Office 2016 Pro Plus
- Office 365 Pro Plus(およびOffice 365 Pro Plusに含まれるその他のサブスクリプション)
小売(パッケージ)版のOfficeをRDSサーバーで使用することはできません。
RDSロールが有効なWindows Serverに、これら以外のOfficeバージョンをインストールしようとすると、次のエラーが表示されます。
この Microsoft Office 2016 のコピーは、ターミナル サービスが実行されているコンピューターでは使用できません。ターミナル サービスを実行しているコンピューターで Office 2016 を使用するには、ボリューム ライセンス版の Office をご使用ください。
この場合、インストール済みのOfficeをアンインストールする必要があります。

Office 2016(StandardまたはPro Plus)を使用する場合は、Officeがインストールされたサーバーへ接続するデバイスの台数分だけライセンスを購入する必要があります(例:OfficeStd 2016 SNGL OLP NL)。Software Assuranceを購入すれば、ユーザーは自宅のデバイスからRDSサーバーへ無料で接続できます(会社外での製品利用権が付与されます)。
Office 365 Pro Plusの場合は、RDP経由でOfficeを利用するすべてのユーザー分のライセンスを購入します。その一例がO365ProPlusOpen ShrdSvr SNGL SubsVL OLP NL Annualです。また、RDSサーバーにはSharedComputerLicensingオプションを有効にした状態でOffice 365 ProPlusをインストールする必要があります。
Office 365 Pro Plusを利用すれば、ユーザーは任意のデバイスからリモートデスクトップサーバーに接続し、Office 365を使用できます。
ヒント: RDSサーバーを運用する際は、必要な数のWindows Server CALとRDS CALの購入も忘れないようにしましょう。
以上のように、マイクロソフトの現在のマーケティング戦略はクラウドサービス中心へと明確にシフトしており、さまざまな理由から、法人顧客にとっては従来のライセンスモデルよりもOffice 365の方が多くのメリットをもたらすと言えるでしょう。
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