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Office 2021/2019/2016・Microsoft 365の試用期間を最大120日延長する方法【ospprearm.exe】

Office 2021/2019/2016やMicrosoft 365(旧Office 365)をインストールすると、通常30日間の無料試用期間が与えられます。試用期間が終了するとOfficeの機能の一部が制限され、ライセンスの購入と認証(リテール/MAKキーまたはKMS認証)、あるいは完全なアンインストールを求められます。しかし、実は「ospprearm.exe」というツールを利用することで、無料試用期間を最大120日(30日×4回)まで延長できるちょっとしたテクニックが存在します。

ospprearm.exeでOfficeの認証猶予期間をリセットする

MS Officeパッケージ(MSI形式のOffice 2016/2013/2010、Click-to-Run形式のOffice 2021/2019/Microsoft 365のいずれも)には、ospprearm.exeという専用ツールが含まれています。このファイルは以下のディレクトリに格納されています。

  • 64ビット版Windowsに32ビット版Officeがインストールされている場合:%SystemDrive%\Program Files (x86)\Microsoft Office\Office16
  • その他の場合:%SystemDrive%\Program Files\Microsoft Office\Office16

注意:環境によっては、以下の場所にあることもあります。
%SystemDrive%\Program Files (x86)\Common Files\Microsoft shared\OfficeSoftwareProtectionPlatform\
または
%SystemDrive%\Common Files\Microsoft shared\OfficeSoftwareProtectionPlatform\

見つからない場合は、エクスプローラーの検索機能などでospprearm.exeの場所を手動で探してみてください。

試用期間を30日延長する基本手順

まず、すべてのOfficeアプリケーションを閉じます。次に、管理者権限でコマンドプロンプトを開き、ospprearm.exeのあるフォルダへ移動します。

cd %SystemDrive%\Program Files (x86)\Microsoft Office\Office16

以下のコマンドを実行すると、試用期間がさらに30日間延長されます。

OSPPREARM.EXE

正常に完了すると、次のメッセージが表示されます。

Microsoft Office rearm successful

複数バージョンがインストールされている場合のエラー対処

同一のPCに複数の異なるバージョンのOfficeがインストールされている場合、コマンド実行時に以下のエラーが発生することがあります。

There was an error when trying to rearm Office. You can try passing the SKU ID as a parameter.
Error: 0xc004f025

この場合は、リアーム対象となるOfficeバージョンのSKU IDを引数として指定する必要があります。まず、PC上のすべてのOffice SKU IDを一覧表示します。

cscript ospp.vbs /dstatus

表示されたSKUIDをコピーし、以下のように引数として渡して実行します。

OSPPREARM.EXE d450596f-894d-49e0-966a-fd39ed4c4c64

また、Windowsに標準搭載されているslmgr.vbsツールを使って試用ライセンスを更新することもできます。

cscript slmgr.vbs /rearm-app <アプリケーションID>

アプリケーションIDは、slmgr.vbs /dlv allコマンドの出力結果から確認できます。

重要:このリアーム方式が有効なのは、ボリュームライセンス(Standard、ProPlus、Enterpriseなど)で提供される法人向けOfficeおよびMicrosoft 365です。リテール版(Home、Personal、Universityなど)では、試用期間のリセットは1回しか実行できません。

現在の認証状態と残り日数を確認する方法

リアームにより、Officeの試用期間が30日延長されます。このコマンドは試用期限が切れるまでに最大3回実行でき、合計で最大120日間(30日×4回)の試用が可能です。現在のアクティベーション状態と猶予期間の残り日数は、以下のコマンドで確認できます。

cd %SystemDrive%\Program Files (x86)\Microsoft Office\Office16
cscript ospp.vbs /dstatus

LICENSE DESCRIPTION: Office 16, Retail(grace) channel
LICENSE STATUS: ----OOB_GRACE----
ERROR CODE: 0x4004F00C
ERROR DESCRIPTION: The software Licensing Service reported that the application is running within the valid grace period.
REMAINING GRACE: 4 days (6499 minutes before expiring)

この出力例では、試用版のMicrosoft Office 2016がインストールされており、試用期間の終了まで残り4日であることがわかります。

ospprearm.exe実行時の内部動作

ospprearm.exeコマンドを実行すると、以下の処理が行われます。

  • Officeの試用期間カウンターが30日にリセットされる。アクティベーションタイマーは、いずれかのOfficeアプリを初回起動するまで凍結される
  • PCのCMIDがリセットされる(KMSサーバーはCMIDによって固有クライアントを識別します。現在のCMIDはospp.vbsスクリプトで確認できます)

ヒント:Office試用期間の延長自体はMicrosoft公式サイトにも記載された機能ですが、ライセンス契約違反とみなされる可能性もあります。認証の延期は自己責任で行ってください。なお、Office 2010/2013の試用版も同じ手順でリアームできます。

リテール版とボリューム版の違いを確認する

アクティベーション猶予期間の延長可否や回数は、リテール版と法人向け(ボリューム)版で異なります。自身のPCにどちらのエディションが入っているかを調べるには、コマンドプロンプトで以下を実行します。

cd c:\Windows\System32
cscript slmgr.vbs /dlv all

このコマンドは、PC上のすべてのMicrosoft製品に関する詳細情報を表示します。一覧からMS Officeに該当するセクションを探してください。たとえばOffice 2019なら、次のような行を確認します。

Name: Office 19, Office19ProPlus2019xxx

この例ではリテール版の試用版Officeがインストールされています(Description: Office 19, RETAIL Grace channel)。リテール版の場合、試用期間の延長は1回のみ可能(Remaining App rearm count: 1)で、残り使用期間は5日です。

一方、法人向けOffice 2019(例:Office 19, Office19ProjectPro2019VL_KMS_Client_AE)がインストールされている場合は、チャンネル欄にVOLUME_KMSCLIENTと表示されます。この場合、残り試用期間は30日で、ライセンスは最大3回更新できます(Remaining App rearm count: 3)。

ospprearm.exeでライセンスを延長するたびに、リアームカウンターは1ずつ減少していきます。残り回数が0の状態でOSPPREARM.EXEを実行すると、0xc004d307エラーが発生します。

Error: 0xc004d307
Description: The security processor reported that the maximum allowed number of re-arms has been exceeded.

Windows参照イメージ作成時の活用法

ospprearm.exeによる試用ライセンスのリセットは、WDSやSCCMでユーザーPCへ展開するための、Officeプリインストール済みWindows参照イメージを作成する際に特に役立ちます。参照イメージをキャプチャする前に、ospprearm.exeコマンドでアクティベーションカウンターをリセットしておきましょう(キャプチャ完了まで一切Officeアプリを起動しないことがポイントです)。こうしておけば、ユーザーのPCにイメージを展開した後、初めてOfficeアプリを起動した時点から、認証なしで全機能を丸々30日間利用できるようになります。

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