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Outlook 2016でExchangeアカウントを手動設定する方法|Autodiscoverが使えない場合の対処法

Outlook 2016では、Exchangeアカウントの手動セットアップがサポートされなくなりました。このバージョンからMicrosoftはExchangeアカウントの手動構成機能を完全に削除しており、従来のアカウント設定ウィザードからExchange関連の項目が姿を消しています。これは、Outlook 2016がAutodiscover(自動検出)メカニズムによって接続に必要なすべての情報を自動的に取得することを前提とした設計変更によるものです。

しかし、Autodiscoverの構成ミスやautodiscover.xmlファイルへのアクセス障害など、何らかの理由で自動検出が正常に動作しないケースでは、ユーザー自身がOutlook 2016とExchangeサーバーの接続を手動で構成しなければなりません。本記事では、その具体的な手順を2つの方法で解説します。

はじめに確認すべきこと

まず最初に、Exchange管理者に対して、社内・社外両方のクライアント向けにAutodiscoverが正しく構成されているかを確認してもらうのが理想です。ただし、何らかの事情でそれが不可能な場合は、以下の方法を試してください。

方法1:ローカルXMLリダイレクトを使用する

ステップ1:autodiscover.xmlへのアクセスを確認

OWA(Outlook Web App)経由でExchangeへアクセスするためのURLが分かっている場合は、まず次のようなURLにブラウザからアクセスできるか確認します。

https://mail.woshub.com/autodiscover/autodiscover.xml

このXMLファイルにアクセスするには認証が必要です。ファイルが表示されれば次のステップへ進みます。アクセスできない場合は、後述の「方法2」に進んでください。

ステップ2:リダイレクト用のローカルXMLファイルを作成

次に、OutlookをこのURLへ誘導するためのカスタムXMLファイルを、PCのローカルディスク上に作成します。テキストエディタでautodiscover.xmlという名前のファイルを作成し、以下の内容を記述して、例えばC:\Autodiscover\autodiscover.xmlとして保存してください。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<Autodiscover xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/responseschema/2006">
<Response xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/outlook/responseschema/2006a">
<Account>
<AccountType>email</AccountType>
<Action>redirectUrl</Action>
<RedirectUrl>https://mail.woshub.com/autodiscover/autodiscover.xml</RedirectUrl>
</Account>
</Response>
</Autodiscover>

注意:「mail.woshub.com」の部分は、ご自身の環境のURLに置き換えてください。

ステップ3:レジストリに設定を追加

レジストリエディタ(regedit)を開き、次のキーへ移動します。

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Office\16.0\Outlook\AutoDiscover

このキーの下に、新しいREG_SZ型の値を作成します。

  • 値の名前: ご自身のドメイン名(例:woshub.com)
  • 値のデータ: ステップ2で作成したローカルXMLファイルのパス(例:C:\Autodiscover\autodiscover.xml)

ステップ4:Outlookでアカウントを追加

Outlookを起動し、「アカウントの追加」ウィザードを実行して、氏名・メールアドレス・パスワードを入力します。ここまでの設定が正しく行われていれば、Outlook 2016はローカルのXMLファイルを参照し、Exchangeへの接続を自動的に構成してくれます。

方法2:Exchange接続設定を含むローカルXMLファイルを作成する

autodiscover.xmlのURLにデバイスからアクセスできない場合は、Exchangeサーバーへの接続に必要なユーザー設定一式を含んだローカルXMLファイルを作成する必要があります。

既存クライアントからサンプルファイルを入手する

このファイルの雛形は、すでに構成済みの任意のOutlookクライアントから入手できます。以下のフォルダを開いてください。

C:\Users\%username%\AppData\Local\Microsoft\Outlook

この中に「[長いGUID]-Autodiscover.xml」という形式の名前のファイルがあるので、それをコピーし、必要に応じてアカウント情報を書き換えたうえで、C:\Autodiscover\autodiscover.xmlとして保存します。その後は、方法1の「ステップ3」と「ステップ4」を実行すれば完了です。

ファイルを手動で作成する場合

サンプルファイルを入手できない場合は、以下の形式に従って手動で作成することも可能です。

Outlook Anywhere(RPC/HTTP)を使用して接続する場合

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<Autodiscover xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/responseschema/2006">
<Response xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/outlook/responseschema/2006a">
<User>
<AutoDiscoverSMTPAddress>[SMTP_ADDRESS]</AutoDiscoverSMTPAddress>
<LegacyDN>[USER_LEGACYDN]</LegacyDN>
</User>
<Account>
<AccountType>email</AccountType>
<Action>settings</Action>
<Protocol>
<Type>EXCH</Type>
<Server>[SERVER_NAME]</Server>
<ServerDN>[SERVER_DN]</ServerDN>
<AuthPackage>[RPC_AUTH_PACKAGE]</AuthPackage>
</Protocol>
<Protocol>
<Type>EXPR</Type>
<Server>[OUTLOOK_ANYWHERE_SERVER]</Server>
<SSL>On</SSL>
<AuthPackage>[HTTP_AUTH_PACKAGE]</AuthPackage>
<ServerExclusiveConnect>on</ServerExclusiveConnect>
<CertPrincipalName>[CERTIFICATE_PRINCIPAL_NAME]</CertPrincipalName>
<ServerExclusiveConnect>off</ServerExclusiveConnect>
</Protocol>
</Account>
</Response>
</Autodiscover>

Outlook Anywhereを使用せずに接続する場合

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<Autodiscover xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/responseschema/2006">
<Response xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/outlook/responseschema/2006a">
<User>
<AutoDiscoverSMTPAddress>[SMTP_ADDRESS]</AutoDiscoverSMTPAddress>
<LegacyDN>[USER_LEGACYDN]</LegacyDN>
</User>
<Account>
<AccountType>email</AccountType>
<Action>settings</Action>
<Protocol>
<Type>EXCH</Type>
<Server>[SERVER_NAME]</Server>
<ServerDN>[SERVER_DN]</ServerDN>
<AuthPackage>[RPC_AUTH_PACKAGE]</AuthPackage>
</Protocol>
</Account>
</Response>
</Autodiscover>

これらのXML内の角括弧[ ]で囲まれた項目は、ご自身のドメイン環境に対応する実際の情報(Exchangeサーバー名、LegacyDN、認証パッケージなど)に置き換えてください。必要な情報が不明な場合は、Exchange管理者またはActive Directory管理者に問い合わせてください。

注意点

なお、Outlook 2016はExchange 2007以前のメールボックスには接続できません。古いバージョンのExchangeサーバーを利用している環境では、この方法を試しても接続できない点にご注意ください。

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