Windows 7/8/10でDCOMエラー10016を修正する2つの方法
イベントID 10016 のDCOMエラーが表示される場合、それはプログラムがDCOMインフラストラクチャを使ってDCOMサーバーを起動しようとしたものの、ユーザーに必要な権限がなかったことを意味します。これは古いWindowsの時代から存在する既知のエラーで、OSを新しいバージョンにアップグレードしても自動的に解消されることはなく、Windows 8やWindows 10でも同様に発生します。
このエラーはシステムエラーとしてイベントログに記録され、メッセージにはCLSIDとAPPIDが含まれています。このDCOMエラー自体は無害なことも多いのですが、頻繁に表示されて都度対処を迫られるのは非常に煩わしいものです。
トラブルシューティングに進む前に、まず以下の点を確認しておきましょう。
- システムの電源供給が正常であること(電源ユニットの故障がないこと)
- CPU・GPU・RAMなどのオーバークロックを行っている場合は、解除またはクロックを下げること
- 特にGPUドライバーを含むシステムドライバーが最新版に更新されていること
これらを確認したうえで、エラーが解消されているかどうかをチェックしてください。
多くのユーザーで効果が実証されている解決策があります。そのためには、エラーメッセージに記載されているCLSIDとAPPIDが必要になります。以下の方法の手順に従って進めてください。

方法1:エラーの原因となっているアプリに十分な権限を与える
CLSIDとAPPIDはアプリごとに固有の識別子であり、この2つがあれば問題を引き起こしているアプリを特定できます。どのアプリが原因かわかっている場合でも、必要な作業は「そのアプリに十分な権限を与える」ことだけです。手順は以下の通りです。
- キーボードのWindowsキーとRキーを同時に押し、「ファイル名を指定して実行」ボックスに RegEdit と入力します。Enter キーを押すか「OK」をクリックして、レジストリエディターを開きます。

- レジストリエディターで HKEY_CLASSES_ROOT フォルダーを展開し、さらにその中の CLSID フォルダーを展開します。
- エラーメッセージで確認したCLSIDと同じ名前のフォルダーを探します。

- そのフォルダーを右クリックして「アクセス許可」を選択し、「詳細設定」をクリックします。

- 画面上部に表示されている所有者を、Administratorsグループに変更します。
- 所有者の設定画面の下部にある「すべての子オブジェクトのアクセス許可エントリを置き換える」にもチェックを入れます。「OK」をクリックし、Windowsセキュリティの警告が表示されたら「はい」を選択します。

- メインのアクセス許可画面に戻ったら「追加」をクリックし、「Everyone」と入力して「OK」をクリックします。続いて同じ画面で、上部のユーザー一覧から「Everyone」を選択し、下半分の「許可」列で「フルコントロール」にチェックを入れて「OK」をクリックします。

- フルコントロールを適用します。
- ここまで完了したら、今度は HKEY_LOCAL_MACHINE を展開し、内部のフォルダーを Software → Classes → AppID の順に開きます。

- エラーメッセージで確認したAPPIDと同じ名前のフォルダーへ移動します。右クリックして「アクセス許可」を選択し、「詳細設定」をクリックします。
- 手順5〜7と同じ操作を行い、アプリに十分な権限を付与します。
- なお、CLSIDおよびAPPIDのフォルダーを確認する際、その中には問題の原因となっているサービスの名前が付いたレジストリキーが表示されます。これが該当サービスの目印になります。
続いて、コンポーネントサービス(DCOMCNFG)側でも設定を確認・変更します。
- Windowsキーを押し、「コントロールパネル」と入力して検索結果を開きます(Windowsのバージョンによっては、スタートメニューから直接コントロールパネルを開いてください)。

- 右上の表示方法を「アイコン」に切り替え、「管理ツール」を開きます。

- 「コンポーネントサービス」を開きます。

- 「コンピューター」をクリックし、続けて「マイ コンピューター」を展開します。

- 問題を引き起こしているサービスを見つけたら右クリックして「プロパティ」を選択し、「セキュリティ」タブを開きます。
- レジストリの権限が正しく設定されていれば、この画面の3つのカテゴリ(「起動とアクティブ化のアクセス許可」「アクセス許可」「構成のアクセス許可」)すべてで「カスタマイズ」が選択できるはずです。もしグレーアウトされていて選択できない項目があれば、レジストリの権限設定手順をもう一度見直して、設定漏れがないか確認してください。
- 3つのカテゴリすべてで「カスタマイズ」が選択できたら、「起動とアクティブ化のアクセス許可」の「編集」をクリックします。ここで「関連付けられた1つ以上のアクセス許可エントリの種類が認識されません」という警告が表示された場合は「削除」をクリックします。これはレジストリの権限が既定以外の値に変更されていることを示すものであり、修正を完了するためにはむしろ好ましい状態です。

- 新しいウィンドウで、上部のユーザー一覧に「SYSTEM」が存在するかを確認します。なければ「追加」をクリックし、「SYSTEM」と入力して「OK」を押します。一覧から「SYSTEM」を選択し、ウィンドウ下半分の「許可」列にある「ローカルでの起動」と「ローカルでのアクティブ化」にチェックを入れます。環境によっては「ローカル アクセス」という項目が表示される場合もあるため、その項目の「許可」列にチェックが入っていることを確認してください。「OK」をクリックします。残りの「アクセス許可」と「構成のアクセス許可」の2項目についても、同じ手順を繰り返します。
- イベントログに複数のCLSIDやAPPIDが記録されている場合は、それぞれの値に対して同じ手順を繰り返します。
- 最後に、変更を反映させるためにシステムを再起動します。再起動は必須です。
手順は長く感じるかもしれませんが、この方法は実際にこの問題を抱えた大多数のユーザーで効果が報告されている確実な対策です。焦らず一つずつ丁寧に進めれば、DCOMエラーは間違いなく解消できます。
方法2:レジストリキーを削除する
競合する一部のレジストリキーも、この問題の原因となることがあります。レジストリキーとは、システムが従うべき命令をバイナリ形式で記録したものです。Microsoft自身のサブカテゴリに属しているにもかかわらず、不具合の原因として知られているキーがいくつか存在します。これらのキーを削除することで、問題が解決する場合があります。
注意: システムのレジストリを編集するには高度な技術的知識が必要です。操作を誤るとシステムが修復不可能な状態になる恐れがありますので、自己責任でお願いします。また、レジストリを変更する前に、必ずレジストリのバックアップを作成しておいてください。
- Windowsボタンをクリックし、検索ボックスに「Registry Editor(レジストリエディター)」と入力します。表示された結果の「レジストリエディター」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。

- 次のキーへ移動します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Ole
- 以下の4つのキーを削除します。
1. DefaultAccessPermission 2. DefaultLaunchPermission 3. MachineAccessRestriction 4. MachineLaunchRestriction
- 変更を保存し、システムを再起動します。
上記のキーをレジストリから削除すると、システムによって既定のアクセス許可が自動的に書き込まれます。その結果、DCOMサーバーへのアクセスを必要とするアプリケーションが、正しくアクセスできるようになります。
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