VMwareのブリッジネットワークが機能しないときの対処法まとめ
VMware Workstation Player および VMware Workstation Pro のユーザーから、すべてのゲストマシンでブリッジネットワークが機能しなくなるという問題が多数報告されています。症状としては、ゲストVMからホストマシンへアクセスできず、ホスト側からもゲストマシンに到達できないというものです。この問題は Windows 7、Windows 8、Windows 10 のいずれでも発生し得ます。

VMwareブリッジネットワークの問題の主な原因
本記事では、多数のユーザーレポートと実績のある修復手順をもとにこの問題を調査しました。その結果、以下のような典型的なシナリオが原因として浮かび上がっています。
- Vmnetbridge.sys の不具合 – ブリッジモードを担当するサービスが正しく起動されていない、あるいは「中途半端な状態」で停止していると、この問題が発生します。管理者権限のコマンドプロンプトで数個のコマンドを実行することで解決できる場合があります。
- VMwareが誤った仮想ネットワークを選択している – ブリッジモード用の仮想ネットワークを自動選択に任せると、インターネットに接続していないネットワークが使われてしまい、この問題につながることがあります。動作が確認できている特定の仮想ネットワークを明示的に指定することで改善します。
- 誤ったアダプターへのブリッジ – ブリッジ設定を「自動」にしていると、VMnet0 が実際にインターネット接続を維持していないネットワークアダプターにブリッジされることがあります。ブリッジ先のアダプターを手動で選択すれば解決できます。
- 不要なアダプターが多すぎる – VMwareはブリッジモードに最適なホスト側ネットワークアダプターの選択があまり得意ではありません。「自動ブリッジ」のリストから不要なアダプターを除外しておけば、誤選択を防げます。
- VPNクライアントの干渉 – 一部のVPNクライアント(特に Endpoint Remote Access VPN)は、VMwareのブリッジ機能と競合することが知られています。該当する場合は、ホストマシンからVPNクライアントをアンインストールすることで解決します。
- VirtualBoxアダプターの干渉 – VMwareへ移行する前にVirtualBoxを使っていた場合、残されたVirtualBoxのネットワークアダプターが原因となるケースがあります。これらのアダプターを無効化する必要があります。
- Windows Updateによるブリッジ機能の破損 – VMwareがインストールされた状態で Windows 10 ビルド1703 以降へ更新すると、ブリッジ機能に必要なレジストリキーが削除されることがあります。仮想ネットワークエディターの設定をデフォルトに戻すことで復旧できます。
- サードパーティ製ファイアウォールによるブロック – ファイアウォール付きのセキュリティソフト(特にAVGやBitdefender)が原因となる例が報告されています。仮想マシンの通信を許可するか、ファイアウォールを一時的に無効化してください。
方法1:管理者コマンドプロンプトでVmnetbridge.sysを再起動
VMnetbridge.sys(VMware Bridge Control)は、正しく起動されなかったり、ホストとゲスト間の通信を仲介する前に不具合を起こしたりすると、この問題の原因になります。
該当する場合は、管理者権限のコマンドプロンプトから vmnetbridge サービスを再起動することで解決する可能性が高いです。実際にこの手順で、次回VMwareウィンドウを起動した際にホストとゲストが正常に通信できるようになったとの報告が複数あります。
以下、管理者CMDで vmnetbridge.sys を再起動する手順です。
- VMware Workstation と開いているゲストマシンをすべて終了します。
- Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「cmd」と入力して Ctrl + Shift + Enter を押します。UAC(ユーザーアカウント制御)の確認画面が表示されたら、「はい」をクリックして管理者権限を付与します。

- 管理者コマンドプロンプトで、以下のコマンドを順番に入力し、それぞれ Enter キーを押して vmnetbridge サービスを再起動します。
net stop vmnetbridge net start vmnetbridge
- サービスの再起動が完了したらコマンドプロンプトを閉じ、VMware Workstation を再度開き、問題が発生していた仮想マシンを起動します。
それでも問題が解決しない場合は、次の方法に進んでください。
方法2:特定の仮想ネットワーク(VMnet0)を使用する
多くのユーザーが、VMnet0 という特定の仮想ネットワークを使うようVMware Workstationを設定したところ、問題が完全に解消されたと報告しています。ネットワーク接続を「ブリッジ」のまま自動設定にしておくと、プログラムが誤ったネットワークを選ぶことがあるためです。
ほとんどの場合、使用すべき仮想ネットワークは VMnet0 です。以下の手順でカスタム仮想ネットワークを指定します。
- VMware Workstation を開き、左側のメニューから問題が発生している仮想マシンを右クリックして「設定」を選択します。
- 仮想マシンの設定画面で「ハードウェア」タブを選び、デバイス一覧から「ネットワークアダプタ」を選択します。
- 右側のパネルで「カスタム:特定の仮想ネットワーク」のトグルを選択します。
- 下部のドロップダウンメニューから「VMnet0」を選びます。
- 「OK」をクリックして設定を保存し、仮想マシンを起動してインターネットに接続できるか確認します。

まだ解決しない場合は、次の方法に進みましょう。
方法3:物理ネットワークカード以外のアダプターの選択を解除する(Pro版限定)
Workstation Pro を使用していて、ブリッジ接続中にゲストOSからネットワークに接続できない場合は、VMware 仮想ネットワークエディターを使って、接続に不要なネットワークアダプターの選択を解除することで解決できます。
この変更を行った直後に、ホストとゲスト間でインターネット接続の共有が復活したという報告が複数あります。
重要:この方法は VMware Workstation Pro のみ有効です。無料版の Workstation Player では同じ操作ができません。
手順は以下の通りです。
- VMware Workstation PRO を開き、上部のリボンバーから「編集 > 仮想ネットワークエディター」を選択します。

補足:VMware Workstationを完全に終了した上で、Windowsの検索機能(Windowsキー押下)から「VMware 仮想ネットワークエディター」を検索して直接起動することも可能です。
- 仮想ネットワークエディターの画面下部にある「設定の変更」ボタンをクリックします。
- この問題はブリッジアダプターの混乱が原因であることが多いため、仮想ネットワーク一覧から「VMnet0」を選択し、「ブリッジ先」を「自動」から現在使用中のネットワークアダプター(ここではワイヤレスアダプターなど)に変更します。

- VMware Workstation の仮想マシンを再起動し、問題が解決したか確認します。
状況に合わない、または改善しない場合は、次の方法に進んでください。
方法4:不要なホストネットワークアダプターを除外する(Player版でも可能)
無料版の VMware Workstation Player をお使いの場合は、こちらの手順を試してください。多くの場合、ブリッジ接続用にアダプターを選ぶ際、候補となるホスト側ネットワークアダプターが多すぎるために、インターネット接続を確立できないアダプターが選ばれてしまい、本記事で扱っている問題が発生します。
該当する場合は、「自動ブリッジ設定」メニューから不要なアダプターを除外するだけで簡単に解決できます。
手順は以下の通りです。
- まず、現在インターネット接続に使用されているネットワークアダプターを特定します。後でどのアダプターを除外すべきか判断するために不可欠なステップです。
- Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「ncpa.cpl」と入力して Enter キーを押すと、「ネットワーク接続」画面が開きます。
- 「ネットワーク接続」画面で、現在使用中のネットワークを確認します。緑色の信号アイコンが表示されているエントリーがアクティブな接続です。その接続に使用されているアダプター名を確認してください(例:Qualcomm Atheros AR9285)。
- 使用すべきホストアダプターが判明したら、VMware Workstation を開き、問題のある仮想マシンを右クリックして「設定」を選択します。
- 仮想マシンの「設定」画面で「ハードウェア」タブを選び、一覧から「ネットワーク アダプタ」を選択します。
- 「ネットワーク アダプタ」を選択した状態で、右側のパネルにある「ブリッジ」(ネットワーク接続欄)にチェックを入れ、「アダプタの設定」ボタンをクリックします。
- 「自動ブリッジ設定」メニューで、手順3で特定したホストネットワークアダプター以外のすべてのチェックを外します。
- 「OK」をクリックして設定を保存し、仮想マシンを起動してブリッジ接続が機能するか確認します。

まだ問題が続く場合は、次の方法に進んでください。
方法5:ホストマシンからVPNクライアントを削除する
VPN接続を常用している環境でも、この問題が発生することがあります。VPNクライアントをアンインストールした途端、ブリッジ接続が正常に動作するようになったという報告が複数寄せられています。
補足:どうしてもVPNクライアントを使いたい場合は、VMware Workstationと競合しないプロバイダーが見つかるまで別の製品を試してみてください。競合が報告されているのは主に Endpoint Remote Access VPN ですが、他の製品でも起こり得ます。
VPNクライアントをアンインストールしてブリッジネットワークの問題を解決する手順は以下の通りです。
- Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「appwiz.cpl」と入力して Enter キーを押すと、「プログラムと機能」画面が開きます。

- アプリケーションの一覧をスクロールし、現在使用しているVPNクライアントを見つけます。
- VPNクライアントを右クリックして「アンインストール」を選択し、画面の指示に従ってアンインストールを完了させます。

- アンインストール後、PCを再起動し、以前問題が発生していた仮想マシンを起動してブリッジ接続が復旧したか確認します。
方法6:ネットワーク接続からVirtualBoxのネットワークエントリを無効化する
以前VirtualBoxを使用していた場合、VMware(ブリッジモード)へ移行した際に問題が発生することがあります。VirtualBoxが残したアダプターが、VMware内のブリッジ接続の妨げになるためです。
この状況に該当し、今後もVMwareを使いたい場合、選択肢は3つあります。
- VirtualBoxと、同ソフトが使用していたアダプターをアンインストールする
- VMwareでNAT接続に切り替える
- ネットワーク接続メニューから、VirtualBox関連のネットワークエントリをすべて無効化する
本ガイドはVMwareでのブリッジ接続を目的としているため、最も影響の少ない3つ目の方法を紹介します。
- Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「ncpa.cpl」と入力して Enter キーを押し、「ネットワーク接続」画面を表示します。
- 「ネットワーク接続」画面で、VirtualBox に属するネットワークアダプターをすべて「右クリック > 無効化」します。VirtualBoxの利用履歴によっては、1つのこともあれば複数のこともあります。
補足:UAC(ユーザーアカウント制御)の確認が表示されたら、「はい」をクリックして仮想アダプターを無効化する権限を付与してください。 - すべてのVirtualBoxアダプターを無効化したら、VMwareを開き、以前問題があった仮想マシンを起動してブリッジ機能が復旧したか確認します。

まだ問題が解決しない場合は、次の方法に進んでください。
方法7:仮想ネットワークエディターの設定をデフォルトに戻す(Pro版限定)
特定の Windows 10 ビルドが、VMware Workstationのブリッジ接続機能を壊すことが分かっています。VMwareがインストールされた状態で Windows 10 ビルド1703 以降へ更新すると、手動での対処を行わない限りブリッジ機能が使用不能になります。
これは、このアップデートが必要なレジストリキー(VMnetDHCP と VMware NAT Service)を削除してしまうために起こります。幸い、仮想ネットワークエディターの設定をデフォルトに戻せば、VMwareがこれら2つのレジストリキーを再作成し、簡単に復旧できます。
補足:以下の手順は VMware Workstation PRO のみ有効です。Player版では実行できません。
手順は以下の通りです。
- エクスプローラーを開き、以下の場所へ移動します。
C:\Program Files (x86)\VMware\VMware Workstation\vmnetcfg.exe
- vmnetcfg.exe を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
- 管理者権限で仮想ネットワークエディターが開いたら、「デフォルトに戻す」をクリックし、続いて「適用」をクリックして変更を保存します。

- VMware Workstation を再起動し、ブリッジモードが正常に動作しているか確認します。
この方法が適用できない、または問題が残る場合は、次の方法に進みましょう。
方法8:AVG/Bitdefenderファイアウォールで仮想マシンを許可する(該当する場合)
サードパーティ製セキュリティソフト(ファイアウォール搭載品)がネットワーク接続を過剰に管理している場合にも、この問題は発生します。AVGファイアウォール(または類似のセキュリティソリューション)がVMwareのブリッジモード不調の原因だったことが判明し、解決に至ったという報告が複数あります。
追記:Bitdefenderのファイアウォールでも同様の問題が起こる可能性があります。Bitdefenderには仮想ネットワークを許可するオプションがないため、この場合はファイアウォールを完全に無効化するしかありません。
ご自身の状況に該当し、AVG Internet Security を使用しているなら、詳細設定を変更して仮想マシンとそのトラフィックを許可することで素早く解決できます。手順は以下の通りです。
- AVG Internet Security を開き、「設定 > エキスパートモード > 詳細設定」へ移動します。
- 詳細設定メニューで、「ファイアウォール対応の仮想マシンとの間の全トラフィックを許可」のチェックボックスがオンになっていることを確認します。

- 「適用」をクリックして現在の設定を保存します。
- VMwareを再起動し、問題が解決したか確認します。
補足:他社のセキュリティソフトをお使いで、この方法が当てはまりそうだと感じた場合は、お使いのファイアウォールに合わせた仮想ネットワーク許可の手順をオンラインで検索してみてください。
-
Intel Wireless AC 9560が動作しない問題を解決する13の方法【Windows 10】
Intel Wireless AC 9560は、Intelが提供する代表的なWi-Fiアダプターです。このネットワークアダプターが正常に動作しなくなると、どのネットワークにも接続できなくなってしまいます。また、デバイスマネージャーでアダプターのプロパティを確認すると、エラーコード10やエラーコード45が表示されることが多いのも特徴です。 本記事では、Windows 10 PCで「Intel Wireless AC 9560が動作しない」問題に直面している方向けに、原因と効果的な対処法を詳しく解説します。順番に試して、エラーコード10の問題を解決しましょう。 Intel Wireless AC
-
AirPlayが繋がらない・映らないときの対処法11選【原因別に徹底解説】
AirPlayはAppleエコシステムの中でも特に便利な機能の一つです。あるデバイスの画面や音声を、別のデバイスへシームレスに送信できます。環境さえ整っていれば、ほとんど遅延もなく高画質で楽しめるのが魅力です。 それほど安定した機能だからこそ、突然使えなくなったときのショックは大きいもの。「AirPlayが動かない!」と困ったときは、まずこの記事で紹介する基本的なトラブルシューティングを試してみてください。きっと問題が解決するはずです。 1. AirPlayが有効になっているか確認する 最新バージョンのiOSやiPadOSではAirPlayを無効化できませんが、Apple TV側では無効にす