Surface Laptop 3のSSDを自力でアップグレード!実際にやってみた全手順と注意点
マイクロソフトが2019年10月にSurface Laptop 3を発表した際、パノス・パナイ氏はこのデバイスがいかに簡単に修理・「アップグレード」できるかを実演しました。キーボードデッキを持ち上げれば、SSDを交換できる仕組みです。iFixitが初代Surface Laptopを「接着剤で固められた怪物」と評していたことを考えれば、Surface史上大きな転換点となる出来事でした。
とはいえ、マイクロソフトや正規販売店でのアップグレード・修理が推奨されているのは事実ですが、筆者はあえてリスクを取って、自分の手でSurface Laptop 3のSSDをアップグレードすることに挑戦しました。パノス氏の実演を見て、PC修理の腕前にはそれなりに自信があったこともあります。何より、15インチモデルの128GB SSDでは容量不足に悩まされており、早急に空き領域を増やす必要がありました。
というわけで、今回はその作業の全容をご紹介します。冒険好きな方なら、同じように挑戦してみる価値もあるでしょう。ただし、本記事は公式な修理ガイドではありません。あくまで筆者が個人的にSSDをアップグレードした体験記です。この手順を参考に作業を行う場合はすべて自己責任となり、デバイスに生じたいかなる損害についても当方は責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
また、筆者が使用しているのは金属製キーボードデッキを採用した15インチモデルです。アルカンターラ版をお使いの場合は手順が異なる可能性があります。より公式な手順が必要な場合は、マイクロソフトが公開しているSurface Laptop 3の詳細な修理ガイドも併せて参照してください。
準備するもの

作業に取りかかる前に、いくつかの条件を整えました。まず必要な道具は、T5トルクスドライバー、開封ピック(こじ開け用ツール)、ピンセットの3点です。これらはすべて、何年も前に35ドルで購入したiFixitの工具キットに入っていたものです。
工具のほかに、Windowsを再インストールするためのSurface回復ドライブを作成する8GBのUSBメモリも用意しました。さらに、別途バックアップ用HDDを接続し、Surfaceのシステムイメージを作成するとともに、ファイルのバックアップも取得しています。そして当然、新しいSSDも必要です。今回はeBayで93ドルで購入しました。参考までに、購入先の候補をまとめたのが下の表です。
| 販売店 | 価格 | 製品名 |
|---|---|---|
| CDW | $93.99 | WD PC SN520 NVMe SSD – 512GB |
| NewEgg | 在庫切れ | SanDisk PC SN520 512GB M.2 2230 |
| eBay | 在庫切れ | SanDisk PC SN520 512GB M.2 2230 内蔵SSD – SDAPTUW |
| AvaDirect | $95.62 | 512GB PC SN520 2230、1700/1400MB/s、3D NAND、PCIe 3.0 x2 NVMe、M.2 SSD |
| Insight | $100 | WD PC SN520 NVMe SSD – 512GB – PCI Express 3.0 x2(NVMe) |
重要な注意点として、Surface Laptop 3用に新しいSSDを購入する場合は、必ず「M.2 2230」規格のSSDを選んでください。これは薄型軽量ノートPC向けに設計された新しいフォーマットで、標準的なM.2 SSDは物理的に収まりません。購入前にサイズを必ず確認しましょう。
ステップ1:バックアップと回復ドライブの作成

分解作業の前に、まずバックアップを行いました。最初のステップは、マイクロソフトのSurfaceサポートサイトにアクセスし、Surface Laptop 3用の回復イメージをダウンロードすることです。ダウンロードには本体のシリアル番号の入力が必要です。ダウンロードが完了したら、Windowsの検索ボックスで「回復ドライブ」と入力し、「回復ドライブの作成」プログラムを起動します。「システムファイルをバックアップします」のチェックボックスを外し、ウィザードに従ってドライブを作成します。このウィザードで作成される回復用USBから起動すれば、新しいSSDにWindowsをクリーンインストールできます。詳細な手順はマイクロソフトの公式ページで確認できます。
続いて、ダウンロードしたSurface回復イメージを解凍し、中身をすべて作成したばかりの回復用USBにコピーしました。さらに念のため、システムイメージも作成しています。検索ボックスで「システムイメージ」と検索し、「バックアップ設定」をクリック、「Windows 7のバックアップと復元」を選択して、「システムイメージの作成」を実行します。このシステムイメージは、SSDの最後の状態を丸ごと複製したものです。ついでに、大事なファイルやフォルダーも手動で、システムイメージとは別のパーティションにコピーしておきました。
ステップ2:ゴム足を取り外す

バックアップが済んだら、いよいよSurface Laptop 3の分解です。まず電源を切り、画面を下向きにして蓋を閉じた状態で机に置きます。ピンセットを使って、4つのゴム足を1つずつ引き抜いていきます。筆者の場合、作業中にうっかりゴム足を傷つけて「ぐしゃぐしゃ」にしてしまいましたが、幸い後で再利用できました。ただし、マイクロソフトの公式ドキュメントを読めば、ピックやピンセットの位置を工夫してゴム足を傷つけないための具体的な指示が載っています。
なお、このゴム足にはクリップ(留め具)が付いています。引き抜く際はクリップを壊さないよう注意してください。このクリップがシャーシ内でゴム足を固定しています。また、Surface Laptop 3の上面側、通気口に近いゴム足には両面テープも貼られているため、テープが剥がれないように気をつけ、後で押し戻せるようにしておきましょう。
ステップ3:足の下の4本のネジを外し、キーボードデッキをこじ開ける

ゴム足を取り外せば、次は最も簡単な工程です。ゴム足の下に隠れていた4本のネジをすべて外すだけです。念のため、ネジは取り外した順番と向きを保ったまま並べて保管しておきました。
ネジを外したら、普段どおりSurface Laptop 3を開き、キーボードデッキをこじ開けます。安全のため画面に近い側から持ち上げ、指を縁に沿って滑らせながら、マグネットが離れるまで進めます。中央にはフラットケーブル(リボンケーブル)が通っているので、断線させないよう細心の注意が必要です。マイクロソフトは、キーボードデッキを外した後にマザーボードへ接続されたこのケーブルを抜くことを推奨していますが、筆者はこの工程を省略しました。安全第一を心がけるなら、ケーブルを外しておくことをおすすめします。
ステップ4:SSDを取り外す

キーボードデッキを取り外したら、次はSSDのネジを外します。SSDは左上の角に搭載されており、T5トルクスネジ1本で固定されています。ネジを外したらSSDをスライドさせて取り出し、新しいSSDを同じ位置に差し込んで、ネジを締め直します。
ここで知っておきたいのは、マイクロソフト純正のSSDには放熱シールド(ヒートシールド)とキャディ(受け台)が底面に付いているという点です。筆者はSurface Laptop 3をできる限り元の状態に保ちたかったため、この放熱シールドを取り外さず、交換用SSDには付けませんでした。
もちろん、放熱シールドを外して新しいSSDに移し替えても構いません。ただ筆者は、万が一Surfaceに不具合が発生した場合に備えて、純正SSDを出荷時の状態のまま保管しておくことにしました。こうしておけば、保証やサポートを受ける必要が出てきたときに、同じ手順で元のSSDに戻すだけで済みます。
ステップ5:すべてを元に戻す

新しいSSDを取り付けたら、組み立て直しです。分解と同じくらい簡単でした。キーボードデッキはマグネットのおかげで、シャーシにカチッと収まります。しっかり固定されたのを確認したら、Surface Laptop 3を裏返して4本のネジを締め直し、最後に4つのゴム足を押し込みます。ここが少し難しい工程で、ゴム足が確実に固定されているか確認する必要があります。「カチッ」という音がすれば元の位置に戻った証拠ですが、ぴったり収まるまでには多少の根気が必要です。
ステップ6:Windows 10を再インストールする

SSDアップグレードの最後のステップは、Windows 10の再インストールです。ステップ1で作成した回復用USBをSurface Laptop 3に接続し、電源ボタンと音量ダウンボタンを15秒間長押ししてから離すと、USBから起動します。画面の指示に従って、新しいSSDにWindows 10をインストールしました。Surfaceは数回再起動を繰り返しますが、完了後、デバイスマネージャーですべてのドライバーが正常かどうかを確認しました。結果は上々で、新しい512GB SSDをWindowsがしっかり認識しています!最高です!
このアップグレードをする価値はあったのか
SSD交換の際にゴム足を傷つけてしまったものの、このアップグレードは十分に価値があったと感じています。ストレージ容量が増えただけでなく、ドライブの書き込み速度も大幅に向上しました。マイクロソフト純正のSKハイニックス製ドライブの書き込み速度は約300MB/sにとどまりますが、今回導入した512GBのSanDisk製ドライブは、なんと1,400MB/sに達します。この差は歴然です。マイクロソフトがこのようなアップグレードを容易にできる設計にしてくれたことに感謝しており、今後のSurfaceデバイスも同じようにユーザーに優しい作りであり続けることを期待しています。
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