Windows 10でUSBドライブを暗号化する方法|BitLockerとVeraCryptの使い方
USBドライブはデータの保存や持ち運びに便利なポータブルストレージですが、その利便性ゆえに紛失・盗難といったセキュリティリスクも伴います。そこで役立つのが暗号化です。USBドライブを暗号化しておけば、機密性の高いファイルやデータを別の場所へ移動する際にも、しっかりと保護することができます。
ただし注意が必要なのは、暗号化はパスワード解析手法やパスワード収集型マルウェアからデータを守るものではないという点です。暗号化はあくまで、セキュリティインシデントや情報漏洩の際に、大切なファイルが悪意ある第三者の手に渡ったり、許可されていない人に閲覧されたりすることを防ぐための手段です。
この記事では、Windows 10でUSBドライブを暗号化し、正しいパスワードを知る人以外は中のデータを読み取れないようにする方法を詳しく解説します。
Windows 10でUSBドライブを暗号化する手順(BitLocker)
Windows 10には「BitLocker」という暗号化ツールが標準搭載されており、これを使えばUSBドライブを手軽に暗号化できます。ただし、BitLockerを利用できるのはWindows 10 Proエディションのみなので注意してください。
BitLockerでUSBドライブを暗号化するには、以下の手順を実行します。
手順1:USBドライブを接続して認識させる
まず、USBドライブをWindows PCに挿入し、パソコンに認識させます。画面に自動再生が表示されたら、「フォルダーを開いてファイルを表示」をクリックしましょう。
手順2:暗号化するドライブを選択し「管理」タブを開く
暗号化したいドライブを選択した状態で、「管理」タブをクリックします。
手順3:「BitLocker」をクリック
リボンメニューにある「BitLocker」ボタンをクリックします。
手順4:「BitLockerを有効にする」を選択
「BitLockerを有効にする」をクリックしてください。
補足:「PC」を開き、暗号化したいUSBドライブを右クリックして「BitLockerを有効にする」を選択する方法もあります。
手順5:BitLockerのセットアップを待つ
BitLockerの初期化が完了するまで数秒待ちます。
手順6:パスワードによるロック解除を選ぶ
次に、「ドライブのロック解除にパスワードを使用する」にチェックを入れます。
手順7:パスワードを設定する
「パスワードの入力」欄に覚えられるパスワードを入力し、「パスワードの再入力」欄にも同じパスワードを入力します。
続いて、回復キーのバックアップを求められます。この回復キーがあれば、前のステップで設定した暗号化パスワードを忘れてしまった場合でも、USBドライブにアクセスできます。キーはクラウドに保存せず、印刷するかファイルとして保存し、安全な場所に保管しておきましょう。
手順8:暗号化範囲と暗号化モードを選択する
次に、USBドライブのどの範囲を暗号化するかを選択します。「使用済みディスク領域のみを暗号化する」と「ドライブ全体を暗号化する」の2つの選択肢があり、用途に合った方を選んでください。
Windows 10バージョン1511以降のBitLockerには、新しい「XTS-AES 256ビット」暗号化モードが搭載されています。この強化されたアルゴリズムは整合性サポートも備えています。一方、旧バージョンのWindowsにはこの新しい暗号化モードがないため、暗号化方式を選ぶ必要があります。
暗号化したUSBドライブを同じPCでのみ使う予定なら、新しい暗号化モードを選びましょう。逆に、古いWindowsが動作する他のパソコンでも使いたい場合は、「互換モード」を選択すれば利用可能です。ただし、互換モードでは従来の128ビットAES暗号化規格が使用される点に留意してください。
手順9:暗号化を開始する
最後に暗号化を実行します。処理速度は、USBドライブの容量、保存されているデータ量、PCのスペックによって変わります。準備ができたら「暗号化の開始」をクリックしてください。
「PC」を開いたときにドライブに鍵アイコンが表示されていれば、暗号化は正常に完了しています。以降、暗号化済みのUSBドライブを挿すたびに、最初に設定したパスワードの入力を求められます。自分のPCでは自動的にロック解除するよう設定したり、パスワードを忘れた場合に回復キーでアクセスしたりすることも可能です。
暗号化ソフトを使ってUSBドライブを保護する
BitLocker以外の方法でUSBドライブを暗号化したい場合は、暗号化管理ツールを活用するのもおすすめです。この種のソフトは、USBドライブ上のファイルだけを暗号化するもので、ドライブ全体をパーティション分割するわけではありません。すべてのファイルを暗号化で保護する必要はない、という場合にはむしろ好都合でしょう。
USBドライブ向けの暗号化ソフトとして特に評判が高いのが「VeraCrypt」です。Windows PCへのインストールは不要で、USBドライブに直接ダウンロードして使えます。
VeraCryptは256ビットAES暗号化を採用しており、非常に強力で総当たり攻撃(ブルートフォースアタック)では解読できません。また、2つのセキュリティレベルを作成できる点も特徴です。1つのパスワードで保護された「隠しボリューム」と、別のパスワードで保護された「外側ボリューム」の2層構造になっています。
外側ボリュームの目的は、誰かにパスワードを無理やり聞き出されそうになった場合に、隠されたデータを守ることです。実際には、本物のファイルは隠されたままなので、相手は真正のデータにアクセスできません。ただしこのおとりボリュームは、VeraCryptの存在を知らないデータ窃盗犯に対してのみ有効です。少し調べればVeraCryptの仕組みに気づかれる可能性もある点は理解しておきましょう。
ソフトがUSBドライブをフォーマットすると、以降はVeraCrypt経由でしかドライブにアクセスできなくなります。PCに挿すとエクスプローラー上には表示されますが、見えるのはVeraCryptプログラムと外側ボリューム(おとりボリューム)だけです。
まとめ
この記事を通じて、Windows 10でUSBドライブを暗号化する方法をご理解いただけたでしょうか。もし不明な点がある場合や、うまく暗号化できない場合は、下のコメント欄でお気軽にお知らせください。
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