Windows 11
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【意見】Microsoftの不透明な説明と厳格すぎるWindows 11要件で、まだ新しいPCが大量に「対応外」へ追いやられる恐れ

Windows 11は今年後半、Windows 10ユーザー向けに無料アップデートとして提供される予定ですが、ユーザーの相当な割合がアップグレードできない可能性があります。Microsoftは先日、Windows 11の最小システム要件を発表しました。その内容には、64ビットCPU、DirectX 12対応GPU、そしてTPM 2.0チップが含まれています。

不親切な「PC正常性チェック」アプリ

Microsoftは「PC正常性チェック」アプリを公開し、お使いのPCがWindows 11無料アップグレードの対象かどうかを確認できるようにしました。しかし、このアプリはPCが最小要件を満たしていない場合、何が問題なのかをほとんど説明してくれません

現時点では、パーツの増設・交換や、マザーボード上で無効化されているTPMチップの有効化によって対応できる可能性があることさえ提示されません。Windows 11対応の新品PCを購入するよりも安く済むケースも多いのに、です。

いずれにせよ、TPM要件に関するMicrosoftの不十分な情報発信を受けて、一部の社員がTwitterで説明に追われる事態となりました。比較的新しいPCであればTPM 2.0チップが搭載されている可能性は高いものの、多くのPCメーカーはUEFI設定でデフォルト無効化している場合があります。これも本来ならPC正常性チェックアプリが判定できるはずの項目ですが、現状では対応しておらず、アーリーアダプターの間に大きな不満が溜まっているようです。

転売屋によるTPMチップの買い占めも発生

さらに悪いことに、TPMチップに関するMicrosoftの不手際は、転売屋による買い占めを招いてしまいました。通常は数百円〜千円程度で購入できるこれらのチップの価格が吊り上げられつつあります。TPM 2.0チップが次世代ゲーム機やPC向けGPU並みに入手困難になりそうな状況で、Microsoftがこの事態を予測できなかったのは残念でなりません。

MicrosoftのEnterprise Mobility & Security部門でプロダクト担当VPを務めるSteve Dispensa氏はTwitterで、「今後数週間でPC正常性チェックアプリを改善する」と述べ、最初のアップデートは近日中に提供される見込みだと説明しました。また、数日以内にIT部門向けの分析ツールもリリースし、保有PCのWindows 11互換性を一括評価できるようにするとしています。Microsoft Endpoint Manager分析機能への完全統合は今秋の予定です。

「ハードフロア」と「ソフトフロア」の違いが分からない

PC正常性チェックアプリに本当に必要なのは、ハードウェアテストに不合格となった理由が「ハードフロア(hard floor)」要件なのか「ソフトフロア(soft floor)」要件なのかをユーザーに伝えることです。

Microsoftはサポートページで、TPM 2.0チップとCPU世代は実際には「ソフトフロア」の制限であり、古いPCでもWindows 11のインストール自体は可能だと明記しています。ただし、こうしたマシンでのアップグレードは推奨されません。

同社はWindows 11が公式サポートするIntel、AMD、Qualcommプロセッサのかなり厳しいリストを公開しましたが、CPU世代がアップグレードのハードウェアブロックになるのは筋が悪いと言わざるを得ません。ところが現時点では、第8世代CPUというハードフロア要件を満たさないデバイスがPC正常性チェックで不合格判定されているようです。

公式サポート対象CPUはごく一部

Intel Coreプロセッサについては、第8世代「Coffee Lake」以降のみが公式サポート対象です。AMD側では、Ryzen 2000シリーズ以降、および第2世代以降のEPYC CPUのみが対象となります。

【意見】Microsoftの不透明な説明と厳格すぎるWindows 11要件で、まだ新しいPCが大量に「対応外」へ追いやられる恐れ

これにより、Microsoftが現在も販売を続けているSurface Studio 2(第7世代Intel Core CPU搭載)をはじめ、多くの比較的新しいデバイスが「非公式サポート」の陣営に置かれることになります。

非対応でも諦める必要はない?

繰り返しになりますが、公式サポート対象外のCPUを搭載したデバイスでも、Microsoftが推奨していなくても、Windows 11へ無料でアップグレードできる可能性は残されています。

一方、TPM 1.2チップ、64ビットCPU、4GB RAM、64GBストレージを含むMicrosoftの「ハードフロア」を満たさないPCは、Windows 11へのアップグレードが一切できません。

Windows 10ユーザーはすぐには取り残されない

ハードフロア未満のデバイスは、OSのメインストリームサポートが終了する2025年までWindows 10のアップデートを受け続けることになります。Windows 10は年2回の機能更新を受け続けるほか、今年後半にWindows 11と共に登場する新版Microsoft Storeも提供される予定です。

新しいStoreではWin32、UWP、PWAに加え、Amazon Appstoreとの提携によるAndroidアプリも利用可能になるため、Windows 10ユーザーが即座に見捨てられることはなさそうです。

Insiderプログラムと今後の展開

Microsoftは最初の公式Windows 11ビルドをリリースする準備を進めており、Devチャネルのビルドを利用しているすべてのInsiderに対し、PCが最小要件を満たしていなくてもインストールを許可する方針です。ただし、非対応PCがインストールできるのはプレビュービルドまでで、OSが一般提供された後は継続できない見込みです。これは、かつて非対応Lumia端末向けに行われたWindows 10 Mobile Insiderプログラムと同じ構図です。

同社によると、Windows 11の無料アップグレードは今年のホリデーシーズンから対象のWindows 10 PCへ段階的に展開され、2022年にかけて継続される予定です。しかし、「ソフトフロア」は満たすものの非対応扱いとなるデバイスが、どのように新OSをインストールできるのかは依然として不明確です。Microsoftには早急な説明が求められます。

とはいえ、Windows 11の登場はPCメーカーにとって新機種販売の絶好の機会となるはずです。Microsoftはすでに小売パートナーと協力し、今日購入するWindows 10 PCがWindows 11に対応していることを保証しようとしています。ホリデーシーズンに出荷される新デバイスには、新OSがプリインストールされる予定です。

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