Macリカバリモードの使い方徹底解説|M1・Intel Mac別の起動方法とトラブル対処法
macOSリカバリー(通称:Macリカバリモード)は、2010年のOS X 10.7 Lionで初めて導入された機能です。この「Recovery HD」パーティションには、Macにインストールされている最新版のmacOSが含まれており、Macのさまざまなトラブルを解決するために活用できます。
普段あまり意識することのない機能ですが、以下のような場面では非常に役立ちます。
- Macを売却・譲渡するとき:データとApple IDを完全に消去して初期化できます。macOS Monterey以降では新しい消去方法も追加されています。
- Macが起動しないとき:起動不良などのトラブルシューティングに利用できます。
- ディスクに問題があるとき:ディスクユーティリティを使ってドライブの検証・修復が行えます。
- ディスクユーティリティでも修復できなかったとき
- 特定のmacOSバージョンで不具合が出ているとき:古いバージョンへ戻す(再インストール)ことができます。
- macOSをクリーンインストールしたいとき:動作が遅くなったMacの不調を改善できる場合があります。
- その他の理由でディスクを消去したいとき
- Time Machineバックアップから復元したいとき
- インターネット接続に問題が発生しているとき
Macをリカバリモードで起動する方法
リカバリモードへの入り方は現在2通りあり、お使いのMacの種類によって方法が異なります。
M1搭載Macの場合
2020年11月登場のM1 Macや、M1 Pro搭載のMacBook Proなど、Appleシリコンを搭載した新しいMacでは、従来とは異なる新しい方法でリカバリモードに入る必要があります。「Command+Rが効かなくなった」と戸惑う人が多いのもこのためです。
- Macの電源を切ります。
- 電源ボタンを押し、押し続けます。
- しばらくするとAppleロゴが表示され、その下に「電源ボタンを押し続けると起動オプションにアクセスできます」といったテキストが現れます。そのままボタンを押し続けてください。
- 最終的に「オプション > 続ける」を選択できる画面になるので、これでリカバリモードが開きます。

Intel搭載Macの場合
Intelプロセッサを搭載したMacでリカバリモードに入るには、以下の手順を実行します。
- 画面左上のAppleメニュー()をクリックします。
- 「再起動」を選択します。
- すぐに「Command+R」キーを押し続けます。Appleロゴまたは回転する地球儀が表示されるまで待ちます。地球儀が表示されるのは、内蔵のリカバリーシステムから起動できず、インターネット経由でmacOSリカバリーを起動しようとしている場合です。
- しばらくすると、次の項目が並んだ「macOSユーティリティ」ウィンドウが表示されます。

目的に応じて、起動時に使えるキーの組み合わせがいくつかあります。詳しくは後述します。
macOSリカバリーモードで使うキーの組み合わせ
リカバリーモードで何を行いたいかによって、起動時に使うキーの組み合わせが変わります。以下はIntel搭載Macで有効なオプションです。
Command+R
Macにインストールされていた最新バージョンのmacOSを再インストールしたい場合に使用します(アップグレードしていなければ、それより新しいバージョンはインストールされません)。なお、OS X El Capitan以前がインストールされたMacを売却・譲渡する場合もCommand+Rを使用しましょう。これにより、インストールが自分のApple IDと紐づかなくなります。
Option/Alt+Command+R
お使いのMacが対応している最新バージョンのmacOSにアップグレードしたい場合に使用します。
Shift+Option+Command+R
Macの出荷時に搭載されていたバージョンのmacOS、またはダウンロードが不可能な場合はそれに最も近いバージョンをインストールします。
Macリカバリモードでできること
リカバリモードで起動すると、以下の4つの選択肢が表示されます。
Time Machineバックアップから復元
Time Machineのバックアップをお持ちなら、システムを簡単に復元できる便利な方法です。
macOSを再インストール(新しめのOSでは「macOS Montereyを再インストール」など)
macOSを再インストールできます。インストールされるバージョンは、前述のキーの組み合わせによって決まります。
Safariでヘルプを表示(新しめのOSでは「Safari」)
Appleのサポートページなどにアクセスできます。Safariが起動して必要な情報を調べられますが、一部のブラウザ機能は利用できません。
ディスクユーティリティ
接続されたドライブの検証と修復を行えます。
該当するオプションを選択して「続ける」をクリックしてください。関連するガイドとして、以下の記事も参考になります。
- Time Machineバックアップからの復元方法
- リカバリーモードを使ったmacOSの再インストール方法
- ディスクユーティリティの使い方
リカバリモードのその他のオプション
画面上部のメニューバーにある「ファイル」「編集」「ユーティリティ」「ウインドウ」からも、さまざまな機能にアクセスできます。
ターミナル
macOSリカバリーでターミナルを開く手順は以下の通りです。
- 上記の手順でリカバリモードを起動します。
- メニューバーの「ユーティリティ」をクリックします。
- 「ターミナル」を選択します。
起動セキュリティユーティリティ
T2チップ搭載Mac(2018年以降の多くのIntel Mac)を使っている場合、これは非常に重要な設定です。外部メディアから起動できるようにしておかないと、ブータブルインストーラー(起動可能なインストールメディア)を利用できません。

起動セキュリティユーティリティには、信頼できる起動ディスクからMacを起動させるための設定が含まれています。M1 MacやT2チップ搭載Macには、ファームウェアパスワード保護、セキュアブート、外部起動に関する追加オプションもあります。

起動セキュリティユーティリティを開くと、「セキュアブート」と「許可された起動メディア」などの項目が表示されます。後者のセクションにある「外部メディアまたはリムーバブルメディアからの起動を許可」を選択しておくことで、ブータブルUSBドライブから起動できるようになります。詳細は「macOSの起動可能なUSBインストーラーの作成方法」をご覧ください。
また、ここからファームウェアパスワードの設定も可能です。ファームウェアパスワードを設定すると、パスワードを知らない人は指定された起動ディスク以外からMacを起動できなくなります(すべてのMacで利用できるわけではありません)。「ファームウェアパスワードを設定」をクリックし、パスワードを入力して「パスワードを設定」を押します。その後終了し、「Appleメニュー > 再起動」を選択しましょう。
ネットワークユーティリティ
ネットワークユーティリティアプリでは、ネットワーク接続の問題解決に役立つツールや情報を確認できます。たとえば、Macからpingテストを実行したい場合は、このオプションを選択してください。
macOSリカバリーが起動しないときの対処法
macOSリカバリーを起動できない場合にも、いくつかの対処法があります。ただし、こちらもM1 MacかIntel Macかによって方法が異なります。
M1 Macの場合
M1 Macでリカバリモードに問題がある場合は、新しく用意された「フォールバックリカバリーモード」を試せます。手順は、電源ボタンを2回押すことです。まず1回押して離し、すぐに再度押して長押しします。
フォールバックリカバリーモードでは、M1チップ搭載MacのSSDに保存されている2つ目のrecoveryOSコピーにアクセスします。Appleによれば、この予備コピーは耐障害性のため用意されているとのことです。
Intel Macの場合
Intel Macであれば、インターネット経由でmacOSリカバリーを強制的に起動する方法を試せます。なお、M1 Macにインターネットリカバリーは存在しないため、M1 Macでは前述のフォールバックrecoveryOSを使用してください。
Intel Macのインターネットリカバリーモードでは、インターネット経由で新しいmacOSのコピーをダウンロードし、Macに再インストールできます。この機能は2011年以降のMacでのみ動作し、OS X Lion以降がインストールされている必要があります。
手順は以下の通りです。
- Intel Macの起動時に「Option/Alt+Command+R」または「Shift+Option/Alt+Command+R」を押し続けると、インターネット経由でのmacOSリカバリー起動を強制できます。
リカバリーパーティションなしで起動するためのヒントは他にもあります。それでも起動できない場合は、外付けのMac起動ディスクからの起動を試みてください。
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