macOSターミナルでzshプロンプトをカスタマイズする方法
macOSはバージョン10.15 Catalinaへのアップデート以降、ターミナルアプリのデフォルトシェルをBashからZ shell(zsh)へと変更しました。とはいえ、ターミナルの見た目は相変わらず黒い背景に白いテキストという無機質なものです。しかし、そのまま我慢する必要はありません。
zshプロンプトをカスタマイズすれば、ミニマルで使いやすい表示に整えられます。この記事では、ターミナルアプリでzshプロンプトをカスタマイズし、どんな背景色でも映えるオリジナルのプロンプトを作る方法を紹介します。
zshプロンプトの基本
ターミナルアプリを起動すると、最終ログイン情報やコマンドプロンプトなど、いくつかの有用な情報が表示されます。デフォルトのプロンプトは通常、以下のような見た目です。
Last login: Wed Feb 3 22:00:40 on console
samir@MacBook-Air ~ %
zshプロンプトには、ユーザー名とMacBook Air、MacBook Pro、Mac miniなどのコンピューターのモデル名が文字列として表示されます。チルダ(~)は、現在ホームディレクトリにいることを示しています。
設定を保存するZシェルプロファイルを作成する
デフォルトの見た目を変更するには、通常システムファイルを編集する必要があります。しかし、macOSのアップデートを行うとシステムファイルはすべてデフォルトに戻され、せっかくの変更も失われてしまいます。
そこでおすすめなのが、ドットファイルと呼ばれる専用の設定ファイルをzshプロファイルとして作成し、zshプロンプトに関するすべての変更や設定をそこに保存しておく方法です。
実は、このドットファイルはmacOSにはデフォルトで存在しないため、自分で作成する必要があります。zshプロンプトの見た目や動作に関する設定をまとめて管理できるよう、新しい.zshrcプロファイルを作成しておきましょう。
zshプロファイル(ドットファイル)の作成手順は以下の通りです。
1. ターミナルアプリを開きます。
2. 以下のコマンドを入力してReturnキーを押します。
touch ~/.zshrc
これにより、ユーザーアカウントのホームディレクトリに.zshrcプロファイルが作成されます。隠しファイルの表示を有効にしていれば、Finderの/User/<ユーザー名>/パスで確認できます。
以降、ターミナルを起動するたびに、ログインシェルおよびインタラクティブシェルに対してこのzshプロファイルが読み込まれます。ただし、SSHセッションでは有効にならない点に注意してください。
zshプロンプトに加えたい変更は、すべてこのプロファイルに記述できます。
ターミナルでzshプロンプトをカスタマイズする
デフォルトのzshプロンプトには、ユーザー名、マシン名、そしてホームディレクトリから始まる現在位置といった情報が含まれています。これらの設定は、/etc/zshrcにあるzshシェルのシステムファイルに格納されています。
PS1="%n@%m %1~ %#"
この変数文字列の意味は以下の通りです。
- %n:アカウントのユーザー名
- %m:MacBookのモデル名
- %1~:現在の作業ディレクトリのパス(~は$HOMEディレクトリの部分を省略)
- %#:シェルがroot(管理者)権限で動作している場合は#を、そうでなければ%を表示
デフォルトのzshプロンプトを変更するには、プロンプトがデフォルトとは異なる表示になるよう、適切な値を追記します。
手順は以下の通りです。ターミナルを開き、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
nano ~/.zshrc
初めて開く場合は空のファイルが表示されます。「PROMPT='...'」という行を新しく追加し、引用符内(...)に必要な値を記述しましょう。
zshプロンプトをシンプルに変更したい場合は、.zshrcプロファイルに以下の値を入力します。
PROMPT='%n~$'
Ctrl + Oを押してファイルへの変更を保存し、Ctrl + Xを押してnanoエディターを終了します。
新しいターミナルウィンドウを開いて、変更が反映されているか確認してみましょう。新しいzshプロンプトには、Macのユーザー名、ホームディレクトリ、そして末尾に$記号が表示されます。
zshプロンプトに日付と時刻を追加する
ユーザー名に加えて現在の日付や時刻を表示すれば、ターミナルウィンドウから目を離すことなくそれらの情報を確認できます。
ターミナルを起動して.zshrcプロファイルを開きます。
nano ~/.zshrc
プロンプトに日付を含めるには、yy-mm-dd形式で表示する%D、またはmm/dd/yy形式で表示する%Wを使用します。新しいプロンプトは次のようになります。
PROMPT='%n:%W:~$'
システム時刻を表示したい場合は、24時間形式の%T、am/pm(12時間)形式の%t、秒付き24時間形式の%*から選択できます。
PROMPT='%n:%T:~$'
zshプロンプトのテキストに色を付ける
白いテキストのzshプロンプトに飽きてきたなら、ターミナルアプリ自体をカラフルにするだけでなく、テキストにも色を加えて視覚的なアクセントを演出できます。
ターミナルを起動して.zshrcプロファイルを開きます。
nano ~/.zshrc
zshはプロンプトテキストに色やグレーの階調をサポートしており、背景に合わせた配色が可能です。前景色(テキスト色)は、黒、白、黄、緑、赤、青、シアン、マゼンタから選べます。
使用方法は以下の通りです。
PROMPT='%F{cyan}%n%f:~$'
さらに細かい色合いを指定したい場合は、ターミナルが対応している0〜256の8ビットカラーから選択できます。数値で色を指定する例は以下の通りです。
PROMPT='%F{51}%n%f:~$'
色を付けたいテキストの前後に、%Fと%f(デフォルトの前景色に戻す変数)を配置するのがポイントです。
zshプロンプトに視覚効果を追加する
色付けだけでは物足りない場合は、zshプロンプトを目立たせて、大量のテキストの中でもすぐに見つけられるようにできます。まずは、プロンプトを太字にしてみましょう。
PROMPT='%B%F{51}%n%f%b:~$'
対象テキストの前に%Bを追加し、末尾に%bを置くことで太字になります。
同様に、テキストをハイライト表示するには、先頭に%S、末尾に%sを配置します。ハイライトには、%Sと%sの間で指定した色がそのまま適用されます。
PROMPT='%S%F{51}%n%f%s:~$'
zshプロンプトのテキストに下線を引くことも可能です。下線を追加するには、対象テキストの先頭に%U変数、末尾に%uを記述します。
PROMPT='%U%F{51}%n%f%u:~$'
zshプロンプトから最終ログイン情報を削除する
ターミナル上部に表示される最終ログイン時刻の行を非表示にすると、zshプロンプトがよりすっきりとした印象になります。以下のコマンドでこの情報を非表示にできます。
touch ~/.hushlogin
次回ターミナルを開いたときには、zshプロンプトの上に何も表示されなくなります。
ターミナルのzshプロンプトをお好みに仕上げよう
macOSでターミナルアプリをたまにしか使わない方でも、zshプロンプトの表示方法は自由に調整できます。太字や下線、短縮表示はもちろん、日付や時刻の追加も思いのままです。
zshプロンプトのカスタマイズを始めたら、いろいろと試しながら、あなただけのオリジナルプロンプトを作り上げてみましょう。
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