Windowsが「自動修復」ループから抜け出せないときの対処法を徹底解説
Windowsの自動修復(Automatic Repair)は、起動時に発生するさまざまなエラーを診断し、トラブルシューティングしてくれる便利な機能です。システムが2〜3回連続で正常に起動できなかった場合、このツールが自動的に複数の診断テストを実行し、デバイスの起動を妨げている問題を検出・修復しようとします。
しかし、場合によっては自動修復ツールが問題を解決するどころか、無限に再起動を繰り返す「自動修復ループ」に陥ることがあります。Windows 10が自動修復ループで固まってしまうという報告は多く、原因と解決策を知りたい方も少なくありません。本記事では、その原因と具体的な対処法を詳しく解説します。
なぜWindowsは自動修復ループに陥るのか?
PCの電源を入れると、まずBIOSまたはUEFIファームウェアが読み込まれ、「POST(Power On Self Test)」と呼ばれるハードウェアの基本チェックが実行されます。次にBIOSはハードディスクのマスターブートレコード(MBR)をスキャンし、WINLOAD.EXEという重要なファイルをメインメモリに読み込みます。
これによりNTOSKRNL.EXE(NTカーネル、Windowsの中核部分)とHAL(ハードウェア抽象化レイヤー)がロードされ、起動プロセスが開始されます。その後、Windows 10はマウスやキーボードなどのハードウェアの初期化、Windowsレジストリやユーザープロファイルの読み取りといった処理を行います。
ところが、停電による電源遮断、破損したWindowsアップデートの適用、システムファイルの破損など何らかの問題が発生すると、Windowsは正常に起動できなくなります。この問題を修復するために、Windowsは起動時に「自動修復を準備しています」という診断プロセスを開始するのです。
Windows 10の自動修復ループを解決する方法
自動修復ループの背後には多くの原因がありますが、最も一般的なのはレジストリの破損やハードディスク上のファイル欠損です。Windowsが再起動を繰り返している間は詳細オプションにアクセスできないため、ブータブルUSBまたはDVDから起動する必要があります。インストールメディアをお持ちでない場合は、事前に作成しておきましょう。
- インストールメディアをPCに挿入し、BIOS設定を変更してDVDまたはリムーバブルディスクから起動できるようにします。
- 最初の画面では何もせずスキップし、次の画面の下部にある「コンピューターを修復する」をクリックします。続いて「トラブルシューティング」→「詳細オプション」を選択します。

SFCとチェックディスクユーティリティを実行する
詳細オプション画面には、さまざまな起動問題に対応する複数のツールが用意されています。前述のとおり、自動修復ループの主な原因はシステムファイルの破損またはディスクドライブのエラーです。まずはシステムファイルチェッカー(SFC)とchkdskユーティリティを実行しましょう。
- 詳細オプション画面で「コマンドプロンプト」を選択します。
- コマンドプロンプトが開いたら「sfc /scannow」と入力し、Enterキーを押して実行します。
- スキャンが100%完了したら、続けて「chkdsk c: /f /r」と入力してchkdskユーティリティを実行し、ディスクドライブのエラーをチェック・修復します。
- 完了したらコマンドプロンプトを閉じてWindowsを再起動し、自動修復ループなしで正常に起動するか確認してください。
ブートマネージャーを修復しBCDを再構築する
それでも自動修復ループが解消されない場合は、ブートマネージャーの修復とBCD(ブート構成データ)の再構築を試みましょう。再度詳細オプションからコマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを1つずつ実行します。
- bootrec /fixMBR
- bootrec /fixboot
- bootrec /rebuildBCD

コマンド実行後、「exit」と入力してコマンドプロンプトを閉じ、Windowsを再起動します。今回は正常に起動できたか確認してみてください。
Windowsレジストリを復元する
それでも問題が解決せず、起動時に自動修復ループが発生し続ける場合は、レジストリの破損が原因である可能性があります。以下の手順でWindowsレジストリを復元しましょう。再度詳細オプションからコマンドプロンプトを開き、次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
copy c:\windows\system32\config\RegBack\* c:\windows\system32\config
既存ファイルの上書きを求められたら「All」と入力してEnterキーを押します。コマンドプロンプトを閉じてWindowsを再起動し、次回の起動で正常に立ち上がるか確認してください。
自動スタートアップ修復を無効化する
上記のいずれの方法でも自動修復ループが解決しない場合は、起動時の自動修復機能自体を無効化することを検討しましょう。
再度詳細オプションからコマンドプロンプトを開き、「bcdedit」と入力してEnterキーを押します。表示された結果の中から「resumeobject」という項目を探し、その隣にある識別子(GUID)を控えてください(例:{2e43802d-6544-11e7-95c9-d650213d3bf9})。

次に、自動スタートアップ修復を無効化するために「bcdedit /set GUID recoveryenabled No」と入力してEnterキーを押します。ここで「GUID」の部分は、先ほど控えた識別子に置き換えます。(例:識別子が2e43802d-6544-11e7-95c9-d650213d3bf9の場合、完全なコマンドは「bcdedit /set 2e43802d-6544-11e7-95c9-d650213d3bf9 recoveryenabled No」となります。)

PCを再起動すれば、問題なくWindowsが起動するはずです。
PCを更新またはリセットする
上記のすべての解決策を試しても自動修復ループの問題が解消しない場合は、最終手段としてPCの「更新」または「リセット」を実行しましょう。詳細オプション画面で「PCを初期状態に戻す」または「PCをリセットする」を選択し、画面の指示に従って処理を完了させてください。
以上が、「Windowsが自動修復で固まる」「スタートアップ修復でPCを修復できない」「自動修復を準備していますから進まない」などのWindows起動トラブルに対する、最も有効な解決策です。これらの方法で起動の問題が解決し、自動修復ループに悩まされることなくWindowsを正常に起動できることを願っています。ご不明な点やご意見がありましたら、ぜひ下のコメント欄でお気軽にお聞かせください。
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