エマ・ワトソンのiCloudやマクドナルドのTwitterがハッキング被害に――あなたのアカウントは本当に安全か?
有名人のアカウントがハッキングされる事件は、もはや珍しいことではありません。先週も、3人の有名女優のプライベートな写真や動画がインターネット上に拡散されるという被害が発生しました。
エマ・ワトソン、ミーシャ・バートン、アマンダ・サイフリッドの3人が、自分の画像や動画がネット上で拡散されていることを知ることとなったのです。この不快な事件の詳細を探しているのであれば、残念ながらこの記事ではお伝えしません。本当に。
なぜなら、そうした行為は単純に品位に欠けるからです。自分のプライベートな瞬間がネット中に晒されたら、あなたはどう感じるでしょうか。そこで本記事では、こうした被害を未然に防ぐための対策をご紹介します。こうしたサイバー犯罪の標的となるのは、有名人だけではありません。私たちのデジタルな日常において、誰にでも起こり得る現実なのです。
写真や動画はどこから盗まれるのか?
多くの場合、写真や動画はiCloudアカウントやプライベートなアルバムから盗み出されます。写真(や動画)のバックアップ先としてiCloudを使う代わりに、Keep Your Photo Safe Vaultというアプリを試してみてはいかがでしょうか。このアプリは、iPhoneをはじめとするiOSデバイス上の写真や動画を安全に保管してくれます。スマホからアプリへ写真を移動させ、暗証番号(PIN)でロックすれば完了です。さらに、アルバムごとに個別のパスワードを設定することもできるため、許可なくアクセスされる心配がありません。また、個人画像をインポートする際には、より強固な保護のために元の場所から削除するよう促される仕組みになっています。
iCloudハッキング事件の背景
『ハリー・ポッター』シリーズで知られるエマ・ワトソンの「衣装合わせ」の画像は、iCloudから盗まれたものです。数年前には、『X-MEN』のジェニファー・ローレンスや『ハイスクール・ミュージカル』のセレナ・ゴメスなど、多数の女性セレブのヌード写真がネット上に拡散されました。これらの被害はすべて、アメリカ・イリノイ州のエドワード・マイエルチックという男による大規模なiCloudハッキングによるものです。彼は今年2月下旬に窃盗容疑で逮捕され、懲役9か月の判決を受けました。
一応の決着はついたものの、これで十分とは言えません。なぜiCloudのセキュリティは不正アクセスを許してしまうほど脆弱なのでしょうか。その原因を掘り下げてみます。
「秘密の質問」が最大の弱点
iCloudを含む多くのウェブサイトやサービスでは、「秘密の質問」に正しく答えられればアカウントにアクセスできる仕組みになっています。ハッカー(あるいは誰であれ)がこの質問に答えるために必要なのは、アカウント保有者の経歴やプロフィールを少し調べて、うまく推測することだけなのです。
有名人のアカウントであれば、秘密の質問の答えを突き止めるのはそれほど難しくありません。質問の内容は、生年月日、ユーザーID(多くの場合はメールアドレス)、出生地などが中心だからです。熟練したハッカーにとって、こうした質問への回答を推測することは造作もない作業です。一般の人であっても、基本的な個人情報はSNS上に公開されていることが少なくありません。さらに言えば、あなたのことを知る人であれば、簡単な質問に答えるだけでiCloudアカウントに不正アクセスできてしまうのです。
マクドナルドのTwitterも乗っ取られる
ハッカーに狙われやすいもう一つのオンラインアカウントが、ミニブログサービスのTwitterです。これまでで最も奇妙なハッキング事件の一つとして、ワトソンのアカウントが被害に遭ったのと同じ時期に、誰かがマクドナルドの公式Twitterアカウントにアクセスし、トランプ大統領批判のツイートを投稿するという事件が発生しました。
ファストフード大手のマクドナルドは、翌木曜日に「アカウントが実際にハッキングされた」とする声明を発表しています。
ハッキング被害に遭ったセレブたち
アカウントをハッキングされた有名人は枚挙にいとまがありません。ポップスの女王ブリトニー・スピアーズやレディー・ガガ、ガンズ・アンド・ローゼズのフロントマンアクセル・ローズ、俳優のアシュトン・カッチャーなどがその例です。特にカッチャーの場合、ハッカーはむしろ「人々のオンラインセキュリティへの意識がいかに低いか」に注意を促すという、ある意味まっとうな目的で侵入したほどです。
Twitterアカウントを守る5つの対策
いくつかの簡単な対策で、あなたのTwitterアカウントは格段に安全になります。
対策1:強固なパスワードを設定する
何度も言われていることですが、意外と実行されていません。英字・数字・記号を組み合わせたパスワードを使いましょう。「さまざまな種類の文字を使え」と推奨されるのには理由があるのです。
対策2:二段階認証を有効にする
Twitterには二段階認証プロセスが用意されています。必ず活用しましょう。
対策3:位置情報サービスをオフにする
ツイートしている場所は、自分だけが知っていれば十分です。位置情報サービスがオンのアカウントは、ハッカーにとって手を出しやすい標的となります。
対策4:怪しいリンクをクリックしない
不審なリンクを含むツイートやダイレクトメッセージが届くことがあります。これらはフィッシング詐欺の手法です。決してクリックしてはいけません。
対策5:第三者アプリの連携を許可しない
一部のサードパーティ製アプリは、Twitterアカウントへのアクセス許可を求めてきます。答えはひとつ。「許可しない」ことです。
ハッキングの被害は誰にでも
ハッキングの被害は、これら2つのサービスにとどまりません。FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグも昨年、TwitterやPinterestを含むソーシャルメディアアカウントをハッキングされています。「dadada」(ザッカーバーグのパスワードだったとされる)のようなパスワードを使っている読者は多くないでしょうが、1つのアカウントであれ複数のアカウントであれ、今後はオンラインセキュリティにもう少し真剣に向き合うことをおすすめします。
複数のパスワードを一か所で安全に管理し、すべてを覚えなくてもすぐにアクセスできるようにしたいなら、Advanced Identity Protectorを試してみてください。機密性の高いオンラインアカウント情報を、覗き見される心配なく一か所に保管できる、使いやすいアプリです。
誰だって騙されるのは嫌なものです。ハッカーはデジタル時代の詐欺師です。注意を払い、セキュリティサービスを賢く活用して、サイバー犯罪の被害者にならないようにしましょう。
-
2要素認証(2FA)でオンラインアカウントを守ろう!主要サービス別の設定方法まとめ
FacebookやInstagramなど、SNSの利用はもはや日常生活に欠かせないものとなっています。しかし、SNSアカウントはオンライン上のなりすましやハッキングの格好の標的になりやすいことをご存じでしょうか。SNS、ネットショッピング、メール、クラウドサービスといった各種アカウントに多層的なセキュリティ対策を追加することは、不正アクセスの被害を防ぐ「盾」となります。これはデバイスやシステムのセキュリティについても同様です。ここで紹介する追加のセキュリティ層こそが、「2要素認証(Two-Factor Authentication)」、別名「2段階認証(Two-Step Verificatio
-
Windows 11のPC・ノートパソコンを無料で安全に使うための8つのセキュリティ対策
Microsoftは、数多くの新機能を搭載した最も安全なOS「Windows 11」をリリースしました。最新のWindows 11へアップグレードまたはインストールするには、TPM(Trusted Platform Module)2.0とUEFIブートが有効になっているPCが必要です。しかし、TPMはWindows 11に組み込まれたセキュリティ機能のほんの一部にすぎません。ここでは、新しいOSをインストールした方向けに、デスクトップPCやノートパソコンを安全に保つための8つのセキュリティ対策をご紹介します。 Windows 11のPCを安全に保つには? Windows 11のPCやノートパソ