Flash Playerの動画再生が遅い・カクつく原因と対処法(Protected Mode無効化)
はじめに:症状の特徴
Flash Player 11.3以降へアップグレードした後、特定の条件下で一部のWebサイト上のFlash動画の再生がカクカクと途切れることがあります。たとえばYouTubeの場合、公式サイト上で直接視聴する分にはスムーズに再生されるのに、ブログなどに埋め込まれた動画では動きがぎこちなくなる、といった具合です。
筆者も最近、Windows環境でまったく同じ問題に遭遇しました。Firefoxで埋め込みFlash動画を再生すると症状が現れる一方、Chromeでは発生しませんでした。Chromeは独自のFlashプレーヤーを内蔵しているためと考えられます。具体的には、埋め込み動画の再生中にマウスを動かすだけで映像が重くなり、コマ落ちのようにガタつきます。さらに、マウスカーソルをプレーヤー領域上でドラッグすると、動画が一時停止したように固まり、飛び飛びに再生されることもありました。この問題はどう解決すればよいのでしょうか。
補足:Adobe Flash Playerは2020年12月31日にサポートを終了(EOL)しており、現在は配布・更新されていません。本稿の手順は、レガシー環境や社内システムなどでFlash Playerを使用し続けている方向けの参考情報としてお読みください。
注意点
始める前に、あらかじめ期待値を下げておきましょう。1本の記事ですべてのFlash関連の問題を解決することはできません。検索エンジンからこの記事にたどり着いた方の中には、「これで自分の環境も元通りになるはず」と期待される方もいるでしょう。しかし、あなたが抱えている問題がまったく別の原因によるもので、この記事の内容とは無関係である可能性も十分にあります。どれほど可能性が低くても、このチュートリアルがまったく役に立たないケースがあることは、あらかじめご了承ください。
Flash Playerのパフォーマンス問題
公式サイト上の動画は正常なのに、埋め込み動画だけ再生がカクつくという場合、Flash Player側に「埋め込みコンテンツ(=サードパーティのサイトから読み込まれるコンテンツ)」の再生を制限する仕組みが存在し、それが影響している可能性があります。ここで思い浮かぶキーワードは「セキュリティ」です。
自分の環境でこの現象が起きたとき、Flash Player 11.3に新しく追加された(あるいは以前は無効だった)機能が、パフォーマンス低下の原因になっているのではないかと考えました。
というわけで、調査が必要です。
調査
Adobeの充実したナレッジベースを読み進めると、Flash Player 11.3には「Protected Mode(保護モード)」と呼ばれるサンドボックス機構が搭載されていることがわかりました。これは、悪意のあるSWFファイルからの攻撃による影響を限定するための機能です。Flash Playerは長年、膨大な数の脆弱性攻撃の標的になってきたため、この機能の追加はある意味必然だったとも言えます。
さて、「FirefoxでFlash PlayerのProtected Modeのトラブルシューティングを行うには」という公式記事によると、一時的なトラブルシューティング目的であれば、Protected Modeを無効化できるとのことです。ただし、先に一言警告しておきます。セキュリティが心配で、設定変更に不安を感じるなら、この作業は試さないでください。実際のリスクは想像ほど深刻ではありませんが、その話は後ほど。
Protected Modeを無効化する方法
作業内容は、Flashのフォルダにある「mms.cfg」という設定ファイルを編集することです。32ビット版・64ビット版のWindows 7では、それぞれ以下の場所にあります。
C:\windows\system32\macromed\flash
C:\windows\syswow64\macromed\flash
このファイルは書き込み権限の制限により、エクスプローラーを管理者権限で起動してもその場では編集できません。そこで、一度ファイルを別の場所にコピーして開き、次のディレクティブを追加または編集します。
ProtectedMode=0
編集が終わったら、ファイルを元の場所にコピーして戻します。設定ファイルを変更する前に、必ずバックアップを取っておいてください。特に、こうした作業に慣れていない方は念入りに。
その後、ブラウザを再起動してテストします。これで改善されれば完了です!
正しいセキュリティの考え方
「素人ユーザーにOSのセキュリティを簡単に崩させる方法を教えるのか」と非難される前に、ここまでの内容を整理し、より優れた代替案を紹介しておきましょう。
まず大前提として、あるセキュリティ対策が、パフォーマンス、応答性、滑らかさ、安定性、機能など、ユーザー体験に悪影響を及ぼすなら、その対策は無意味です。セキュリティは通常の利用スタイルを置き換えるものではなく、補完するものでなければなりません。シームレスで透過的であるべきなのです。
Protected Mode自体は歓迎すべき機能ですが、ユーザーが「動画を見たいから」(そもそもFlash Playerはそのために作られたのですから)無効化せざるを得ないなら、その保護に意味はありません。誇大宣伝や政治的な事情は脇に置いて考えましょう。
代わりにおすすめしたいのが、Microsoftが提供するEMETのような、実質ゼロの負荷で動作する技術です。EMETを使えば、ブラウザやFlash Playerを含む外部に露出するすべてのプログラムを強化でき、品質を一切犠牲にすることなく、同等かそれ以上のセキュリティレベルを実現できます。
まとめ
この記事では、Flash Player(おそらくバージョン11.3)をFirefoxで使用している際に、埋め込み動画の再生が遅くカクつく問題の、数ある原因の一つへの対処法を紹介しました。しかし、最後に伝えたいのは、もっと重要なメッセージです。
この記事を通じて、Flash Playerの設定や内部構造に少し詳しくなり、役立つフォーラムの議論やFAQの探し方がわかり、自分の問題を正確に定義して適切な解決策を見つける力が身についたなら幸いです。そして何より重要なのは、まともなセキュリティは機能を犠牲にすることなく実現できる、ということです。どんなソフトウェアを使っていても、これは同じです。
それでは、快適な動画ライフを!
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