大きな数の階乗を求めるアルゴリズムとC++での実装方法
コンピュータ上では、変数はメモリ上の決まった領域に格納されます。しかし、そのメモリ領域のサイズは固定されているため、15! や 20! のような大きな値の階乗を求めようとすると、計算結果が変数の表現範囲を超えてしまい、誤った値が返されてしまいます。
このような巨大な数を正確に扱うには、結果を配列に格納する方法が有効です。配列の各要素に結果の各桁を1つずつ保存していきます。ただし、配列に対して直接数値を掛けることはできないため、配列内のすべての桁に対して、筆算と同じ要領で手動の掛け算処理を実行する必要があります。
入力と出力
入力: 大きな数: 50 出力: 指定された数の階乗: 30414093201713378043612608166064768844377641568960512000000000000
アルゴリズム
multiply(x, multiplicand)
入力: 掛ける数 x、および配列として表された大きな被乗数。
出力: 掛け算を実行した後の結果。
Begin
carry := 0
被乗数の各桁 i について繰り返し:
prod := i * x + carry
i := prod mod 10
carry := prod / 10
done
carry ≠ 0 の間、繰り返し:
被乗数配列の末尾に (carry mod 10) を挿入
carry := carry / 10
done
Endfactorial(n)
入力: 数値 n。
出力: n の階乗を求める。
Begin
結果用の配列を定義する。
結果配列に 1 を挿入する。
i := 2 から n まで繰り返し:
multiply(i, result) を呼び出す
done
結果を反転させる
result を返す
EndC++による実装例
#include<iostream>
#include<vector>
#include<algorithm>
using namespace std;
void multiply(int x, vector<int>&multiplicand) { // 被乗数に x を掛ける
int carry = 0; // 桁上がり(carry)を 0 で初期化
vector<int>::iterator i;
// 被乗数の全桁に x を掛ける
for (i=multiplicand.begin(); i!=multiplicand.end(); i++) {
int prod = (*i) * x + carry;
*i = prod % 10; // 積の下一桁だけを格納
carry = prod/10; // 残りの部分を桁上がりに加算
}
while (carry) { // 桁上がりが残っている間
multiplicand.push_back(carry%10);
carry = carry/10;
}
}
void factorial(int n) {
vector<int> result;
result.push_back(1); // 最初に結果として 1 を格納
for (int i=2; i<=n; i++)
multiply(i, result); // 1×2×3×……×n を計算
cout << "Factorial of given number is: "<<endl;
reverse(result.begin(), result.end()); // 結果の順序を反転
vector<int>::iterator it;
for(it = result.begin(); it != result.end(); it++)
cout << *it;
}
int main() {
factorial(50);
}実行結果
Factorial of given number is: 30414093201713378043612608166064768844377641568960512000000000000
解説
この手法のポイントは以下の通りです。
- 桁ごとの管理: 各配列要素には 0〜9 の1桁のみを保存するため、どれほど大きな数でもオーバーフローせずに扱えます。
- 筆算と同じ原理: 通常の掛け算と同様に、下位の桁から順に計算し、桁上がり(carry)を次の桁へ引き継いでいきます。
- 逆順での格納: 計算の都合上、結果は下位桁から順に配列へ格納されるため、最終的な出力時には
reverse()で順序を反転させて正しい並びにします。
50! のような65桁にも及ぶ巨大な階乗の値も、この方法なら標準の整数型では不可能な計算を正確に行うことができます。同様のアプローチは Python のような多倍長整数を標準でサポートしていない言語環境や、自前で多倍長演算を実装したい場合にも応用できます。
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Pythonで巨大な数の階乗を計算するプログラム
非常に大きな数 n の階乗を求めたい場面は、プログラミングにおいてよくあります。他の多くのプログラミング言語では、大きな数の階乗は整数データ型(int型など)の表現範囲を簡単に超えてしまうため、そのままでは計算できず、特別なライブラリや多倍長整数の実装が必要になります。しかし、Python には整数の桁あふれという概念がありません。Pythonは整数の大きさを自動的に検出し、必要に応じて内部的により大きな整数表現へと拡張してくれるため、標準ライブラリだけで任意の大きさの階乗を簡単に計算できます。例えば、入力が n = 50 の場合、出力は次のようになります。304140932017133780
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Pythonで階乗を計算する3つの方法|forループ・再帰・math.factorial()の使い方
階乗(factorial)の計算は、データ分析をはじめとする数学的な処理において、Pythonでよく求められる操作の一つです。階乗とは、正の整数 n に対して、1から n までのすべての整数を掛け合わせた値のことです(例:5! = 1 × 2 × 3 × 4 × 5 = 120)。この記事では、Pythonで階乗を求める3つの方法を、コード例と実行結果とともにわかりやすく解説します。方法1:forループを使うforループで1から目的の数値まで順番に処理し、各ステップで掛け算を繰り返していく方法です。以下のプログラムでは、ユーザーに数値の入力を促し、ループ処理の前にint()で入力値を整数に変換